川柳の時間

川柳の時間
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たからづか8丁目35番地
5月8日 「川柳の時間」夕凪子がパーソナリティの山崎彫科さんとお届けしました。
「川柳の時間」はFM宝塚公式youtubeチャンネルでの同時生配信でお届けしています。
アーカイブが一週間程度残ります。チャンネル登録をしてお楽しみください。

以下、番組内でご紹介できなかったお作品の抜粋と講評です。

 

スクリーンを飛び出した子よ夏来たる   林かずき
夏のステージに勢いよく飛び出す子どもたちの歓声が聞こえてきます。
静止画から動画に変わる瞬間は夏に変わる瞬間でもある。

どの声も空へ昇って風になる   涼閑
選挙演説も、子どもたちの笑い声も、豆腐屋さんの”とーふー”の声も。憂いも哀しみも空に有ればみな風。

夏至近し再び恋になる予感   徳道かづみ
忘れかけていたあれこれが動く頃か。もちろん恋だって。夜が長くなるその前に、しっかり捕まえておくのも、
この時期しか無いのかもしれません。チャンスは逃さないことです。

ガチャ切りをされても赤い糸電話   猫又(夏梅堂)
何があっても切れることはない。赤い糸電話だから。「ガチャ切り」は仲の良い証拠なのです。

紫陽花は誰にも言わずしらを切る   川端日出夫
枯れず散らず、ひたすら我が道をゆく紫陽花なら、しらを通し続けるでしょう。
秘密を打ち明けるなら紫陽花にするがいい。

蝶たちが深夜に紛れ霧深し   高良俊礼
夜霧は蝶の鱗粉なのか。鱗粉を求めて集まるのか。音のない空間に飛び交う蝶たち。それも深夜の今だけの宴。

15分ずつ少しずつおはなはん   小林康浩
朝ドラの15分。少しずつだけど少しではない。何年も後にしっかりイントロから歌えるテーマ曲。

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我が家の紫陽花。今年で三年目。

今日の一句
輪ゴムの中は晴れて誰あれも疑わぬ【凪子】

彫科さんの一句
父の日に鯛を狙った海老贈る【彫科】