宙組トップ娘役 潤花さん 退団記者会見

 

宮村裕美です

 

2022年9月29日(木)

宝塚大劇場3階エスプリホールにて

宝塚歌劇団 宙組トップ娘役

潤花さんの退団記者会見が行われました。

 

会見に出席されたのは、

宝塚歌劇団理事長 木場健之さん。

そして、潤花さん。

 

この日の潤さんの服装は、

真っ白のシンプルなロングドレス。

 

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飾りなどは一切ついておらず、

アクセサリーもピアスのみ。

肩から胸元にかけて

クロスされたようなデザインに

襟元が少し大きめに空き、

袖はフリルのように少しボリュームがあり

ふんわりとなびく様子がより美しく印象に残っています。

 

この日の服装のポイントや

こだわりを聞かせていただくと

『真風さんとご一緒にお仕事をさせていただくようになってから、色々とご提案をいただく中でも

ロングドレスをよくご提案くださるので、

今回もロングドレスのシンプルな大人っぽい

白を基調としたドレスにしました。

 

真風さんからいただいたピアスを

真風さんがいらっしゃらないので、

ここに真風さんをちゃんと…と思って

選ばせていただきました。』と、

耳元に手を当て、ピアスを

アピールしてくださる姿がそれはそれはチャーミングでした。

 

潤花さん退団会見③

 

退団記者会見の際、着用されていたピアスは

誕生日に真風さんからいただいたものだそうです。

 

退団記者会見を行うにあたって、

『心のままに、自分が今まで思ってきた大切な

想いを抱いて、共に素直にお話ししましょう』と、真風さんと潤さんおふたりで色々とお話をされました。

 

木場理事長のご挨拶では、潤さんのことを

このようにご紹介されました。

 

『真風の相手役として可憐さ・艶やかさに加え、

芯の強い潤らしい娘役像を作り上げております。

潤には退団するその日までより一層輝き、

多くのものを遺していってほしいと思っております』

 

ご挨拶される木場理事長を

真剣な眼差しで見つめている

潤さんの横顔がこれまた美しく、一言一言

しっかりと噛みしめているように聞いていらっしゃいました。

 

 

2016年 星組公演『THE ENTERTAINER!』で

初舞台を踏み、雪組に配属された潤さん。

2020年に宙組へ組替えとなり、

2021年 宙組トップ娘役に就任されました。

 

質疑応答の際に

宝塚歌劇団で過ごした日々を振り返り、このようにお答えくださいました。

 

『初舞台は星組で踏み、

雪組の皆様と出会わせていただき

こうして宙組の皆様とも出会い、

真風さんのお隣で

過ごさせていただいている毎日は、

本当に自分一人ではここまで来られなかったなと、心から思っております。

 

色んな人生の道がある中で、

宝塚という道を選んで出会った全ての方々に

心から感謝の気持ちでいっぱいですし、

まだまだ最後の日までいただくお役と

出会わせていただいた作品に、

皆様と全身全霊で走っていきたいなと思っております。』

 

 

★退団を意識した時期と経緯について

『真風さんから(退団の)お話を

いただいたときは、

そのことを私にお話していただいたことも

とても嬉しく思いましたし、迷いなく

「もし真風さんがよろしければ、ご一緒させていただきたいです」と、お答えさせていただきました。

 

私が真風さんと

ご一緒させていただきたいと思ったのは、

真風さんのお隣に立たせていただいた

初めての公演の『Hotel Svizra House ホテル スヴィッツラ ハウス』です。

 

初日の幕が開いた時に

「あ、真風さんに出逢わせていただけたことが、

この奇跡のようなご縁に感謝だな」と思いました。

出逢えたことが私の中の大きな財産だなと、

今も変わらず思っています。

その時から、最後まで真風さんとご一緒させていただきたいなと強く思っておりました。』

 

真風さんとトップコンビを組まれた

最初の作品で、すでに最後までご一緒したいという気持ちだった潤さん。

 

『ご一緒させていただきたいです』

と真風さんに告げた際

最初に『ありがとう』と声を掛けてもらい、

『もしよかったら最後まで一緒に頑張りましょう』というお言葉が送られたそうです。

 

『あの時のお時間は、今でも忘れられない瞬間になりました。』と、教えていただきました。

 

 

★真風さんと過ごした時間について

『時間の長さというよりも、

真風さんに出逢わせていただいた

この奇跡のようなご縁に

感謝の気持ちでいっぱいです。

 

また、真風さんと最後まで

ご一緒させていただくことに

大きな価値と財産を心から感じておりますので、

まだまだ最後まで責任感を持って

しっかりと真風さんのお隣を

務めさせていただきたいなと思っています。』

 

 

★真風さんと過ごされた時間の中で、一番幸せだった瞬間は?

『もう本当に。毎日なんです!

どの瞬間というのも決められないほど、

毎日一瞬一瞬が、一番今までで最高だと

毎日思うので、本当にそう思わせてくださる

真風さんに感謝の気持ちでいっぱいで…。

 

毎公演舞台にご一緒に

立たせていただいている瞬間や

お客様が見てくださっているその瞬間、

そして、真風さんと宙組の皆様と

過ごさせていただいている瞬間が

一番幸せだなと感じます。』

 

『毎日なんです!』とお答えになる前に、

とても幸せそうな笑顔かつ悩ましいという表情で

『え~!』と仰り、なんて答えようか

考えていらっしゃる姿が本当に可愛らしく印象に残っています。

 

真風さんとのことを話す潤さんは

好きな人を思い浮かべている表情そのもので、

こちらまで幸せな気持ちになりました。

 

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★真風さんからいただい言葉の中で、印象に残っているもの

『毎日真風さんとお話しさせていただき

一緒に作品に向かわせていただくたびに、

言葉では表しきれないほど数多くの学びがあります。』

 

また、トップコンビとして一緒に歩んでいく

最初に真風さんから掛けられた言葉を教えていただきました。

 

『 “イチ人として、同じ方向を見て、

一緒に歩んでいけたらいいな”という

お言葉を初めていただいた時は、

もうそこで、すーっとありのままの

自分でいられました。

そこから真風さんには嘘偽りなく、

自分自身ありのままで

色んな作品と色んなお役で

毎日ぶつからせていただきました。

 

そこで得るものや芸事に関しても、

人として多くのことを学ばせていただきました。

真風さんとご一緒になってから

イチ舞台人として、イチ役者としてという思いがより強くなりました。

そして、人として向かわせていただくことを

一番大切にしていたかなと今になって強く思います。』

 

真風さんと出会ったことで、

タカラジェンヌとして娘役として

何よりも舞台人として

心を大切にしてこられたことがとても伝わってきました。

 

 

★思い出に残っている作品や役は?

『毎回、そのような質問をいただくたびに

悩んでしまうのですが、どの作品・どのお役も

出会わせていただくたびに、

自分の中で大きな存在となっていき

大きな学びと貴重な時間を得ています。

 

今回の公演『HiGH&LOW -THE PREQUEL-』

『カプリチョーザ -心のままに-』

に全力を注いでおりますので、

東京公演も挑んでいきたいなと思っています。』

 

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★真風さんと潤さん、二人の息がぴったりと合った瞬間は?

『え~。(笑いつつ悩んだ表情)

どの作品もなんです!

 

真風さんが、どの作品もどのお役も

一回一回 公演に掛けられる集中力の凄さを

一番近くで身に染みて感じているので、

毎日同じ瞬間はありません。

 

今回の公演も、同じ公演で同じお役で

毎日同じ時間を過ごしているはずですが、

やはり毎日色んなお客様が

見に来てくださるので、

お客様が作られる空気感を真風さんが率先して宙組の皆様と舞台をつくられています。

 

その瞬間瞬間に、違う時間を

生きているような感覚があるので、

ピタッと合ったという感覚は、

毎日心から生きているなと感じています。

 

また、まだまだ明日に繋げられたら、

明日はまた新しいもっと前に進んだ自分でいなきゃなと思う毎日なので、(息が合ったと感じる瞬間は)いっぱいあります。』

 

 

★どのような集大成を見せたいか

『公演をさせていただいているだけでも

奇跡のような毎日ですので、

これから東京公演と、最後まで退団公演も

やはり今を大切に、自分自身が出せる

ベスト以上のものをお届けできるように、

心して毎日挑みたいなと思います。

 

見に来てくださる、

そして応援してくださるお客様に

このような毎日の中で

少しでもお力になれることがあれば、

そこに全力を注いでいきたいなという思いでいっぱいです。』

 

 

★退団後について

『今は、退団後のことはまだ何も考えておりません。

たくさんお世話になり

たくさん愛をいただいた宝塚歌劇団に

最後の日まで少しでも尽力できるように、

恩返しができるように全身で託していきたいです。』

 

 

★北海道のみなさんへのメッセージ

『北海道の旭川市で

のびのび育ってまいりましたので、

そこで支えてくれた家族や

応援してくれた旭川の皆様に

今でも心から感謝の気持ちでいっぱいです。

 

これからも北海道の皆様に

私から何か少しでもエールやエネルギーを

送れるように精進していきたいなと思っています。』

 

 

★ファンのみなさんへのメッセージ

『このような私を

いつも温かく受け止めてくださって、

いつでもどんな時でも

温かいお言葉をくださる皆様に

本当に感謝してもしきれません。

 

最後の日まで少しでものご恩を

お返しできるように、まだまだ

精進し続けたいなと心しておりますので、

どうぞこれからもよろしくお願いします。』

 

 

潤花さん退団会見④

 

どのご質問にも、太陽に向かって咲く

ひまわりのような満開の笑顔でお答えくださった潤さん。

 

特に真風さんに関するご質問をお答えくださる

表情からは、真風さんを慕う気持ちが

とても伝わってきて、共に特別な時間を歩まれてきたのがよくわかりました。

 

そして、この退団記者会見にて潤さんが

「真風さん」とお答えくださった回数は…

なんと全部で㉓真風さんでした!

 

あくまでもレビュー・ステイション調べ

ではありますが、退団記者会見の時間に

おおよそで当てはめると1分に1回は真風さんと仰っていたことになります。

 

真風さんへの感謝の気持ちでいっぱいな潤さんが

微笑ましく、こちらまで自然と笑顔になる退団記者会見でした。

 

 

現在、宝塚大劇場にて上演中の宙組公演

アクション・ロマネスク

『カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~』

 

4月17日(月)に宝塚大劇場 千秋楽を迎えます。

 

そして、東京宝塚劇場では

5月6日(土) ~6月11日(日)まで公演が行われます。