星組トップスター 北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ

樽井美帆です

 

10月3日(月)、

宝塚大劇場星組公演『桜華に舞え-SAMURAI The FINAL-』

『ロマンス!!(Romance)』の千秋楽をもって、

星組トップスター北翔海莉さんが宝塚大劇場を卒業されました。

 

この日は朝から雨が強く降り、

終演後のパレードが心配されていましたが、

客席はあたたかい空気に満ち溢れていました。

 

キラキラ輝く飾りが施された黒燕尾服で、

北翔海莉さんがこれまでの人生を歌い上げる『ロマンス!!(Romance)』の場面では、

客席のみなさんの涙腺が崩壊。

 

出演者が順番に大階段を下りてくるパレードでは、

美城れんさん・妃海風さん・北翔海莉さんへ

とても大きな大きな心からの拍手が送られていました。

 

『ロマンス!!(Romance)』が終演し、緞帳が下りると万里柚美組長が登場し、

北翔海莉さんからのメッセージが紹介されました。

 

緞帳には、北翔海莉さんのこれまでのステージ映像が映し出されます。

 

『TRAFALGAR(トラファルガー)』-ネルソン、その愛と奇跡-のウィリアム・ハミルトン

 

『Paradise Prince(パラダイス プリンス)』のラルフ・ブラウン

 

『銀ちゃんの恋』のヤス

 

『オーシャンズ11』のラスティー・ライアンが変装しているおじいちゃん

 

迫力満点のドレス姿の女役

 

アフロヘア

 

唐草模様の手ぬぐいを鼻の下で結んだ頬被り姿で

三味線を弾く姿などなど

 

その映像の数々に客席には笑い声が。

 

北翔海莉さんが様々な役を演じ、

いかに客席を魅了してきたかをあらためて実感しました。

 

【北翔海莉さんからのメッセージ】

小さい頃からの夢は、父や兄のように海上自衛隊に入ることでした。

しかし、運命のいたずらで担任の先生の一言で、気がついたら宝塚の受験会場にいました。

一次試験合格後、宝塚ってどんなところだろうと初観劇したのが星組公演でした。

宝塚の知識もなく実力もなく、この世界に踏み込んだ私が21年間も宝塚に邁進してこれたのは、

清く正しく美しくのモットーに惚れていたからだと思います。

宙組で初舞台を踏み、配属された月組では舞台人としての基盤作りを学ばせていただきました。

研3の時、各組選抜のベルリン公演出演が決まり、なんで自分が選ばれたんだろうと大変驚きましたが

どこを見てもお手本になるような優秀な先輩の中で学ばせていただいた数ヶ月は、私の財産となりました。

研6の時、バウワークショップ『恋天狗』で初主演。

青森生まれの私は、舞台でずーずー弁を話せて、初主演にもかかわらずとてもリラックスしていました。

研6から新人公演の主演をさせていただき、研7の『飛鳥夕映え』の新人公演では、

最後の挨拶で『無事に千秋楽を迎えられて』と間違えて挨拶をしてしまいました。

カーテンコールが何度もあり、客席のみなさまがスタンディングで迎えてくださった光景が

あまりにうれしく両手でピースをしてしまい、のちに楽屋で怒られました。

そして、9年目、舞台で思う存分アドリブをしたり開放的になれた宙組時代に突入します。

研12の時、はじめてディナーショーのお話を伺い、私のすべてを見せたいと『ALL OF ME』

という題名にしましたが、やりたいことが多すぎて1時間以内におさまらず、

結局は『HALF OF ME』になってしまいました。

のちのディナーショーは、なんでもかんでもチャレンジする一人ぼっちのディナーショーになりました。

研15で専科へ異動。

一人の役者として、毎回これが最後だと命がけで演じました。

100周年を迎えた際、宝塚の各組の現場に立ち会えたことはとても光栄なことだなと思います。

研18で星組に組替え。

全国ツアー『大海賊』と『Amour それは・・・』の初日、劇場が壊れてしまうのではないかと思う

地響きのような歓声と拍手は一生忘れることはありません。

私をあたたかく迎えてくれた星組の仲間に出会い、その大切な仲間と舞台を全うできたからこそ、

今こんなにも幸せな気持ちで卒業することができます。

宝塚舞踊会に7回出演させていただき、これまで数々の賞もちょうだいしました。

そして、今年度名誉ある優秀賞をいただけましたことは、21年間のご褒美のようです。

最後に、何百人もの生徒が在籍する宝塚歌劇団の中で北翔海莉を見つけてくださり、

今日までの長い道のりにおいてどんな時も離れずに応援してくださったファンのみなさま、

本当にありがとうございました。

21年前何もできなかった私が、今舞台を通して多くの方々に幸せや勇気をお届けできたなら、

私は宝塚に入った運命に心から感謝いたします。

 

 

そしてサヨナラショーの開演です。

 

・『シトラス』の風より「シトラスの風」

宙組誕生の公演であり、北翔海莉さん初舞台公演です。

 『待ちに待った、この日よ~』とコーラスが聞こえてきます。

星組カラーのブルーの衣装に身を包んだ北翔海莉さんと

白いスーツの男役さんが大階段に。

北翔海莉さんを先頭に逆三角形型に整列。

北翔海莉さんが歌い、同期の美城れんさんが歌い継ぎ、最後は二人で歌います。

 

・『ノバ・ボサ・ノバ』より「アマール・アマール」

北翔海莉さんが歌い、ブルーのドレスを着た妃海風さんが踊ります。

 

・『相夫恋』より「桜夢幻」

Kairi Hokushoの電飾サインが輝く中、北翔海莉さんが歌います。

 

・『THE SECOND LIFE』より「君に伝えたいことがある」

北翔海莉さんが歌い、七海ひろきさんと退団する美都くららさんが白い衣装で踊ります。

 

・『風の次郎吉』より「ねずみ小僧」

北翔海莉さんが、銀橋で指揮者からゴールドに輝くマイクを受け取り歌います。

 

・『THE ENTERTAINER!』より「天翔ける翼」

北翔海莉さんが銀橋で歌い舞台へ戻ると

星組生が北翔海莉さんを迎えます。

 

・映画『タイタニック』より「My Heart Will Go On」

退団する美城れんさんが、黒燕尾服で銀橋を渡りながら歌います。

美城れんさんのあたたかい歌声が劇場を包みました。

 

・『LOVE & DREAM』より「夢はひそかに」

大階段に、キラキラ光輝く黒燕尾服姿の北翔海莉さん。

手にはガラスの靴。

階段の下には、パープルのドレスを着た妃海風さん。

片膝をつきガラスの靴を妃海風さんにはかせてあげてデュエット。

客席には星型のペンライトが輝きます。

 

・『THE MERRY WIDOW』より「唇は語らず」

北翔海莉さんが歌い、白い衣装の紳士淑女がワルツを踊ります。

 

・『こうもり』より「ワインの火のほとばしりに」

北翔海莉さんを中心に、大勢の紳士淑女が楽しく乾杯しながら歌い踊ります。

 

・『南太平洋』より「恋しているの(ワンダフルガイ)」

妃海風さんが水兵さんの衣装で、楽しくキュートに元気に銀橋を渡りながら歌います。

 

・『ガイズ&ドールズ』より「Luck Be A Lady」

大階段中央に白いスーツにソフト帽姿で北翔スカイ登場。

ダイスをふる仕草がカッコよく、客席からヒューヒューと声が飛んでいました。

 

・『ガイズ&ドールズ』より「はじめての恋」

北翔海莉さんと白いドレスで登場した妃海風さんのデュエット。

お二人の宝塚大劇場トップお披露目作品です。

客席にはペンライト輝きます。

 

・『LOVE & DREAM』より「Someday」

客席にペンライトが輝く中、北翔海莉さんが声を自由自在に操り英語で歌います。

舞台では、黒いスーツの紳士と・ピンクのドレスを着た淑女が踊ります。

 

・『映画サウンドオブミュージック』より「Climb Every Mountain」

ビルボードライブ『MUSIC PALETTE』で北翔海莉さんが歌った曲です。

大階段の真ん中で北翔海莉さんが英語で歌い、客席にはペンライトが輝きます。

曲の半ばより星組の仲間が集まってきて、再びKairi Hokushoの電飾サインが輝きます。

最後には素晴らしい高音も響かせました。

 

惜しみない拍手と歓声が送られ、サヨナラショーの幕が下りました。

 

 

いよいよ、宝塚大劇場最後の大階段を下りての退団者4名のあいさつです。

 

2012年初舞台 98期生 美都くららさん

幸せに大劇場の舞台で最後の時を迎えることができました。

心からの感謝の気持ちを込めまして本当にありがとうございました。

 

 

1998年初舞台 84期生 美城れんさん

宝塚最後の役を西郷隆盛で終わらせられる私は最高に幸せです

という北翔海莉さんと同期生の専科 美城れんさん。

専科からのお花は夏美ようさん、同期生からのお花は元星組の綺華れいさんでした。

 

心から幸せだと思える今、笑顔で卒業させていただきます。

美城れんを応援し、ご指導いただいたみなさま、ファンの方々、

そして私の大好きな宝塚歌劇団に心からの愛と心からの感謝を込めまして、

本当にありがとうございました。

 

 

2009年初舞台 95期生 トップ娘役妃海風さん

組長さんから『ふうちゃん』と呼ばれて『は~い!』と元気にお返事。

組からのお花は美稀千種さん、同期生からのお花は礼真琴さん。

スワロフスキーが輝く、ピンク・黄色・水色・白などの可愛い色がちりばめられたブーケ。

この中には北翔海莉さんの愛称「ミッチャン」という品種のダリアが入っています。

濃いピンクの丸いダリアです。

はじめから涙涙・・・

 

胸が苦しくなるくらいみなさんのことが好きになってしまいました。

信頼できるみなさまが近くでいつも笑ってくださって、

とってもステキな旦那さまに出会うことができました。

言葉にしてもやはり夢なのではないかと思いますが、これが現実です。

みなさまのおかげで幸せでございます。

本当にありがとうございました。

 

 

星組トップスター 北翔海莉さん

星組生全員から『みちこさ~ん』と呼ばれ、『は~い』といい声でお返事。

最後の宝塚大劇場大階段を一歩一歩下りてこられました。

組からのお花は紅ゆずるさんから、同期生からのお花は元宙組の風莉じんさん。

カラーのブーケを手にされました。

 

宝塚音楽学校から21年間を振り返りますと、

日々己の弱さとの戦いだったなと思います。

音楽学校の授業についていけなかった時、逃げ出したくなる時、

諦めようとする時、悔しくて泣いた時、

一番のライバルは楽な方に逃げようとする己自身でした。

宝塚という芸を極める道に入り、清く正しく美しくのモットーを信じて

21年間も修行させていただきまして、今己の弱い心に勝つ、

自分の限界に挑戦する精神を身につけることができたと

胸を張って言えます。

これまで邁進することができましたのは、諸先生方、諸先輩方のもとで

舞台人としての心得・芸を学ばせていただいたおかげだと

心より感謝いたしております。

北翔海莉が舞台の上で思いっきりパフォーマンスすることができましたのは、

宝塚の一流のスタッフのみなさまの愛情と支えのおかげでございます。

最後になりましたが、男役北翔海莉を全力で本気で応援してくださいましたファンのみなさま、

イメージキャラクターをさせていただきました加美乃素本舗さま、

みなさまのおかげでどんな逆境にも立ち向かう不撓不屈の精神で

私を支え励ましてくださいまして本当にありがとうございました。

11月20日のラストステージまで、出演者一同、

義と真心と勇気を持って舞台を全うしたいと思います。

 

全員で「すみれの花咲く頃」を合唱、

1回目からステンディングオベーションとなったカーテンコールは6回続きました。

 

 

 つづいては、終演後の記者会見の模様をご紹介します。

 

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ1

 

 

★宝塚大劇場最後の衣装に袴を選んだ理由と、最後の大階段を下りた時の気持ちは?

この建物で行われた入団式で着ましたし、正式な制服だと思いますので、

節目として緑の袴とともに下りたいという願いがありました。

下りる前は、色々な思いが走馬灯のように出てくるのかなと思っていましたが、

19年間下り続けた階段ですが、最後の最後まで緊張感があり

1段1段重みがありました。

最後まで舞台をつとめるという責任感もありましたので、

邪念は全くありませんでした。

みなさまのあたたかい応援を胸に下りました。

 

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ2

 

 

★退団を意識した瞬間・涙がこみ上げた瞬間は?

楽屋入りの時からファンの方々・組子が白いお洋服に身を包んだ姿に、

自分が卒業するんだと実感しました。

今まで実感がなくて、19年間のいつも通りの日々を送っていたのですが、

今日はさすがに実感しました。

舞台に立つと邪念がなくて、役として舞台に立っていましたので

退団を意識したことはなかったです。

公演中ではない時に、舞台スタッフさん・衣装部さんなど

陰で支えてくださった方々と目を合わせた瞬間に、

こんなにもたくさんのみなさんに支えていただいていたんだなと

考える瞬間が何度もありました。

 

 

★紅ゆずるさんからお花渡し時にかけられた言葉は?

隼太郎として『好きやで』と、私の緊張をほぐそうと言ってくれました。

 

 

★21年間の宝塚生活、星組トップとして組への思い

相手役の妃海風ちゃんもそうですけれども、

長い放浪の果てにやっとたどり着いた組子・相手役さん、

出会わなければいけない人にやっと巡り会えました。

一年半という短い期間ではあったかもしれませんが、

内容の濃い日々を過ごすことができましたし、

なぜ出会わなければいけなかったのかというご縁の意味も感じることができました。

たくさんのことを勉強させていただき、みんなからの愛も知ることができました。

修行させていただいた21年間の集大成を、

巡り会ったみんなのご縁に答えが出たんじゃないかなと思います。

 

 

私からは次の3つを質問させていただきました。

 

 

★北翔さんのことが大好きすぎてミッチャンというお花を

ブーケに入れていた妃海風さんと今日は何か言葉は交わされましたか?

ピンク色のミッチャンというお花を入れてましたね~(笑)

(とてもうれしそうにされていました)

あんまり話すとこの人は泣くだろうなと思ったから、

あんまりちょっかい出さないようにしました。

色んな思いはありますが、トップというお互い責任ある立場ですので、

最後までしっかり組の代表としてきちんとやり遂げようね

という気持ちでいました。

 

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ3

 

★84期生ラストを飾っての美城れんさんとの退団ですね。

美城さんとは舞台上でも『最後までお供しもうそ』という

西郷先生にかける言葉もありますし、

音楽学校で初めて出会った人が美城さんですし、

最後までこの人に付いていこうという気持ちと同期生の絆が

作品にも描かれていたので、ちゃんとお互いを全うできた、

同期生同士の舞台ができたんじゃないかなと思います。

お手伝いに来てくれた84期生のみんなも『長かったね~』と。(笑)

最後の二人がこういう形で卒業させてもらえて、

本当にありがたかったねという話はしました。

 

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ4

 

★サヨナラショーの最後に「Climb Every Mountain」を歌われたのは?

専科時代のビルボードライブで歌わせていただいたナンバーです。

専科時代には自分が目標を掲げていた色んな思いで歌っていましたが、

今回は全ての山に登った私ではなく、これから次代を担う星組の下級生に、

どんな困難も乗り越えろという気持ちで、

みんなへのメッセージとしてこの曲を選びました。

専科の時は一人ぼっちで歌っていましたが、今回は組子全員で歌えて、

自分は一人じゃないんだという気持ちで幸せな気持ちでいっぱいでした。

 

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ5

 

 

 
手形を見て『おお!私はじめて見ましたよ!おお!』と感激

 

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ6

 

 

私は晴れ女です!という北翔さんのパワーで、

サヨナラパレードの時には見事に晴れて6000人のみなさんが集まりました。

 

美都くららさん

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ7

 

美城れんさん

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ8

 

 

妃海風さんは名残惜しすぎて、途中まで後ろ向きに歩いて来られました。

ありがとうございました!と元気いっぱい大きな声でお礼を言い、90度のお辞儀。

車から身を乗り出すような勢いで手を振って、大好きな宝塚大劇場を卒業されました。

 

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ10

 

 

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ9

 

 

午後7時過ぎ、いよいよ北翔海莉さんのサヨナラパレードがスタート。

 

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ11

 

白い花のアーチをくぐり、一人一人の顔を見るように

ゆっくりゆっくり、一歩一歩大切に歩いてこられました。

 

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ11

 

『みっちゃん愛と感動と夢をありがとう』とゴールドの文字で書かれた

水色の横断幕に迎えられた北翔海莉さんへ、ファンのみなさんから歌のプレゼント。

 

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ13

 

 

『THE SECOND LIFE』より「君に伝えたいことがある」の替え歌。

 

うなずきながら笑顔で聞いていらっしゃいました。

 

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ14

 

私たちはみっちゃんのことが大好きです。

たくさんの幸せをありがとうございましたというファンのみなさんの言葉に

 『愛してるよ~!』

 

今日おかげさまで無事に宝塚大劇場終えることができました。

みなさまの応援のおかげです。

本当にありがとうございました。

また、東京公演もよろしくお願いしま~す!

 

見えないところにいる方にも聞こえるように大きな声で

おっしゃっていました。

 

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ15

 

ブルーの車の助手席に乗り、6000人の拍手と『みっちゃ~ん』という掛け声に見送られ、

手を振って笑顔で北翔海莉さんは宝塚大劇場を卒業されました。

 

『レビュー・ステイション』北翔海莉 宝塚大劇場ラストデイ16