心洗われる浪華人情物語 バウ公演「銀二貫」

姿 美保子です

11月27日(金)の【レビュー・ステイション】では

バウホール雪組公演「銀二貫」 感激日記をお送りする予定です。

 

今注目の雪組若手男役・月城(つきしろ)かなとさんのバウホール初主演公演が

今月19日(木)から始まりました。(11/29・日曜日まで)

バウホールというのは1978年に開場した観客数500席の小ホールで

大劇場の建物、正面入り口を入ってすぐ右手にある階段を上がった2階にあります。

若手生徒の研鑽の場、新進演出家の活躍の場であり、

次代を担うスターの登竜門ともいえる劇場です。

特に新人(入団して7年目以下)スターの初主演作品はこの劇場でしか上演されないため、

チケットは発売早々に完売することも多いようです。

 

今回初主演の月城かなとさんも、大劇場の新人公演

(その組の公演期間中に1回、新人だけで上演される総役替わり公演)での主演

(トップスターが演じている役をすること)を経験し、

その端正な容姿と誠実な舞台姿に多くの注目が集まっているスターです。

ちなみに、来年2月に大劇場で上演される「るろうに剣心」では四乃森 蒼紫として、

下級生ながらポスターにも登場していますのでご覧になってください。

 

さて、月城かなとさんが今回バウホールで演じるのは

高田 郁さんの原作「銀二貫」を 演出家・谷 正純さんが脚本・演出した

浪華人情物語「銀二貫」-梅が枝の花かんざしーの主人公、彦坂鶴之輔(後の松吉)です。

月城さんが所属している雪組は「日本物の雪組」と言われ、五つある組の中でも

日本物(和服を着て演ずる)を演ずることが多いことで知られています。

立ち姿が端正な月城さんですが今回は商家の丁稚を演じています。

 

元々は武士の子だった鶴之輔は、九歳の時仇討で父親を亡くし、

自分も共に斬られそうになったのを、たまたま居合わせた寒天問屋・井川屋の主人・和助

(専科より出演の華形(はながた)ひかる)に銀二貫で救われ、

寒天場で修業した後、十四歳で井川屋の丁稚となったのでした。

 

どんな境遇であっても侍の子。子どもながらに威風堂々とした姿や言葉は

商家にはふさわしいとはいえず、番頭の善次郎(専科・英真(えま)なおき)からは

「姿勢は低うに前かがみ!あきんどは猫背!返事はへえ!」と口やかましく注意されます。

そんな松吉を、女衆のお里(愛すみれ)や丁稚仲間の梅吉(久城あす)、亀吉(真條まから)らは

あたたかく励まし、松吉は商人としての道を歩みだしました。

そんな時出会った少女・真帆(有沙 瞳)の父親・嘉平(奏乃(そうの)はると)が営む料理屋で

松吉は寒天の奥深さを知ります。

 

銀二貫で救われた命ですが、天涯孤独になった松吉は生きる意味を見いだせないのでしょう。

心やさしい人々に囲まれながらもいつも孤独の影を引きずっているようです。

けれど、生き続けるうちに、

一人ぼっちの松吉にも仲間がいること、自分の帰れる故郷があることに気づくのです。

 

専科の二人を中心に創り上げられた浪華人情の世界に 月城さんはしっかりと存在し、

多くを語らない役ながら、そのお芝居から悲しみや喜びを感じ取ることができました。

大きな身体を縮めるような丁稚姿もかわいかったのですが、

成長してからの着流し姿はすくっとして清冽な魅力にあふれていました。

 

生き続けることから何かが生まれてくるというメッセージが

じんわりと温かく伝わってくるこの舞台、

小・中・高生に観てほしい。そんな感想を持ちました。

 

ところで、バウホール公演の感激日記では、

毎回通し舞台稽古で撮影した舞台写真を掲載していますが、

今回は都合により撮影ができませんでしたので、

替わりにあの「琥珀寒」を激写してきました

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大劇場の建物を入って右手の二階にある「喫茶・軽食 ラ・ロンド」の

バウランチを食してまいったのでございます。(あら、日本調)

浪華、そう、大阪が舞台のお芝居ですから 

公演ランチも大阪ならではの炭水化物の重ね食いになっております。

すなわち、うどんと炊き込みご飯。しかもうどんの中にはナントたこ焼きまでもが

大阪人の大好物がトリプルで迫ってくるのです。

そしてそして、小皿の上で黄金色に輝いているのが、

そう!奏乃はるとさんが創りだし、大人気を博したという「琥珀寒」なのです

期待に胸を弾ませ、先ずは関西風のうどんと炊き込みごはんを食し、

セットのコーヒーが来たところで イザ琥珀寒を!

と一口食べてびっくり!想像していたのと味が違っていたのです。

「琥珀」という名前と寒天というところからてっきり甘いデザートと思いこんでいたのですが

お出しが利いた前菜風の一品だったのですね。

寒天の上部に溶きほぐした卵をすり流し、上下二層になっている上品な一品で

炊き込みご飯と一緒に口に運びますとより一層おいしくいただけました。

「和食くすのき」でも食べることができるそうです。

 

雪組バウホール公演 

浪華人情物語「銀二貫ー梅が枝の花かんざしー」

感激日記は 11月27日(金)午後2時〰放送予定です。

        (28日(土)午後3時〰再放送)

お楽しみに チャオ