宝塚大劇場雪組公演『幕末太陽傳』・『Dramatic “S”!』

樽井美帆です

 

4月21日(金)から上演されている宝塚大劇場雪組公演は、

5月29日(月)に千秋楽迎えます。

 

雪組トップコンビ 早霧せいなさん・咲妃みゆさんのサヨナラ公演です。

 

 

ミュージカル・コメディ『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)』
脚本・演出/小柳 奈穂子

 

1957年に封切られた、鬼才・川島雄三監督の代表作である映画「幕末太陽傳」の

初のミュージカル化です。

「居残り佐平次」を中心に、「品川心中」、「三枚起請」、「お見立て」他の

古典落語を組み合わせ、実在した品川の遊廓・相模屋を舞台に起こる様々な人間模様を

軽妙なタッチで描いた、日本映画史に燦然と輝く名作です。

幕末の品川宿。

一文無しのまま相模屋を訪れ、女郎おそめを揚げて遊びに興じた佐平次は、

翌朝飄々と居残りを決め込んでしまいます。

そして番頭まがいの仕事を始め、次々と起きる騒ぎを持前の度胸と機転で解決していきます。

 

波の音とともに幕が上がると、そこは幕末の品川宿。

なまこ壁が印象的な2階立ての遊郭・相模屋のセットが登場します。

 

日本物のお芝居なのですが、タンゴ調の曲が使われていたりと

斬新な印象です。

 

見事なバチさばきで太鼓を奏でる早霧せいなさん演じる居残り佐平次。

一瞬で羽織を脱いだり着たりする『羽織プレイ』もお見事!

飄々と身軽に動きまわり本当に楽しそうなのですが、時折ふと寂しげな

陰のある表情を見せます。

自分のことより人の幸せを考え、人に心配をかけないよう

わざとおちゃらけて笑顔を作ったり・・・

その優しさが心にしみます。

 

『レビュー・ステイション』2017.4.21雪組『幕末太陽傳』1

 

 

咲妃みゆさんが演じるのは、女郎おそめ。

しっとりおっとりしたイメージの咲妃みゆさんですが、

今回はとっくみ合いの喧嘩をするほど勝気な役です。

 

佐平次の前では素直な気持ちを打ち明けていきます。

 

 

『レビュー・ステイション』2017.4.21雪組『幕末太陽傳』2

 

 

うたた寝をしているおそめさんに、優しく上着をかけ

黙って立ち去る佐平次、どこか切なさを感じます。

 

次期トップスター望海風斗さんが演じるのは、高杉晋作。

三味線を弾きながらのセリ上がりや、

クールな目のお芝居が魅力的。

 

 

『レビュー・ステイション』2017.4.21雪組『幕末太陽傳』3

 

 

佐平次・おそめ・高杉晋作の3人が

『あの朝陽の向こうへ今旅立とう』と歌い上げるシーンや、

佐平次と高杉晋作が『お互い達者でな』と会話する場面は

込み上げるものがありますね。

 

手を取り合って笑顔で舞台を去る佐平次とおそめ。

心があたたかくなるラストです。

 

 

Show Spirit『Dramatic “S”!』

作・演出/中村 一徳

 

“S”をキーワードに繰り広げる「Song&dancing Show」。

ショースター(Show Star)として輝き(Splendor)を放つ

早霧せいなさん(Seina Sagiri)率いる雪組(Snow troupe)の魅力を、

最大限詰め込んだショーシーン(Show Scene)の数々。

 

色彩豊かな宝石箱のようなワクワクするシーンが繰り広げられていきます。

 

黒とゴールドのまばゆい衣装で、

ロック調の音楽の豪華なオープニング。

 

続いては、トランペットとサックスが奏でるJAZZの曲に乗って

カッコよくセクシーなダンスが繰り広げられます。

今公演で退団される鳳翔大さんは、

このシーンをはじめすべてのシーンで

美しくセクシーなオーラを放たれていて退団が惜しまれます。

 

今回は、第103期生の初舞台公演です。

開演に先立って口上が行われます。

七色の歌声、柔らかく明るいコーラスが印象的でした。

ロケットダンスの振付は、KAZUMI-BOYさん。

KAZUMI-BOYさんが初めて初舞台生のロケットダンスの振付を担当されました。

 

様々な種類のウェーブや隊列移動など、特にレベルの高い技術が必要な

振付に思えました。

 

永久輝せあさんが『’S wonderful』を歌い、いよいよ第103期生の登場です!

 

『レビュー・ステイション』2017.4.21雪組『Dramatic“S”!』1

 

 

その後は、早霧せいなさんと雪組のみなさんが大切にしてこられた

『絆』をテーマにしたシーンです。

 

衣装は美しいミントグリーン。

 

まずは、退団者7名が歌い、

その後、雪組生が加わりドラマティックに踊ります。

 

雪組生一人一人と目を合わせて絆を確認する早霧せいなさん。

素敵なシーンですね

 

早霧せいなさん・咲妃みゆさん最後のデュエットダンスは、

ショパンの別れの曲。

白い衣装で踊る二人の間には、素晴らしい信頼感が感じられます。

二人をあたたかく包む歌声は、望海風斗さんのカゲソロ。

舞台には『See you again』の電飾文字が輝きます

 

初舞台生に囲まれてのエトワールは、次期トップ娘役の真彩希帆さん。

明るくキラキラした歌声を響かせていらっしゃいます。

 

パレードの衣装は、白とピンク。

早霧せいなさんは、白い衣装に白い羽根。

手には『S』がデザインされた雪組カラーのシャンシャンを持ち

笑顔で手を振っていらっしゃいました。

 

『レビュー・ステイション』2017.4.21雪組『Dramatic“S”!』2

 

公演は、5月29日(月)まで。

2001年、21世紀初の初舞台生として宝塚の舞台に立った早霧せいなさんは

宝塚大劇場を卒業されます。