2017年3月28日(火)星組新人公演 ミュージカル『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』リポート

こんにちは!安來茉美です。

私が新人公演リポートを担当するようになってから約半年が経ちました。その時お伝えした内容をブログでも残しておきたいと思い、振り返りにはなりますが、これまで取材させていただいた今年3月28日(火)~先日10月24日(火)までのリポートを順次UPしていきたいと思います。

 

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まずは2017年3月28日(火)上演されました星組新人公演 ミュージカル「スカーレット・ピンパーネル」本公演においては紅ゆずるさん、綺咲愛里さんの新トップコンビお披露目公演。新人公演では、天華えまさん(写真右)と有沙瞳さん(写真左)が演じられました。

 

「スカーレット・ピンパーネル」は、97年にブロードウェーで初演。

フランク・ワイルドホーンの名曲をもとに、2008年の星組で初演されました。

ちなみに当時新人公演世代だった紅ゆずるさんは、2008年の新人公演で初主演されています。(本公演主演は安蘭けいさん)その後2010年には月組・主演は霧矢大夢さんで再演されています。

物語は18世紀末のフランスが舞台。フランス革命後、貴族を次々に処刑していた革命政府に反感を抱く英貴族パーシーが、「スカーレット・ピンパーネル」を名乗り、貴族を逃亡させる活動を描いています。

今回新人公演でパーシー役を務めるのは天華えまさん。98期生です。本公演ではベンという役で、ピンパーネル団のひとりでした。

パーシーの妻で人気女優、ヒロインのマルグリット役は、天華えまさんと同期の有沙瞳さん。雪組から移られて、今作の本公演から星組生として出演しています。本公演ではマルグリットの弟の恋人、マリー役を演じています。

 

さて、公演へと話を戻しましょう。

上演開始は午後6時から。客席は立見席までいっぱい、そして開始5分前くらいでしょうか?星組の上級生たちも客席にいらっしゃって、大きな拍手で迎えられました。

 

いよいよ開演です。主演の天華えまさんのアナウンスに、会場から大きな拍手が起こります。

 

幕が開いて現れるのは、背景に大きく描かれた「PARIS1794」の文字。

この物語の舞台となる年です。

これまで虐げられてきた民衆が、自由を求めて立ち上がったフランス革命の勃発から数年が経ち、革命政府の統治下で、多くの貴族たちが次々に断頭台へ送られていった頃、ということで、幕開きでは不気味な「シュッ」という音、ギロチンが振りおろされる音が鳴り響きます。

 

そんな冒頭のあとに舞台中央のせり上がりから現れるのが、ワインレッドのマントを纏ったパーシー。天華えまさんが演じています。ここで歌った「ひとかけらの勇気」はこの物語を語るのに外せない一曲で、えまさんのあたたかみのある歌声が会場に広がりました。凛とした目元が役のイメージととてもあっているように感じました。

恐怖政治に反感を抱くイギリス貴族のパーシーは、イギリスで赤い星型の花を差す、「スカーレット・ピンパーネル」と名乗って、その正体を隠し、無実の罪でとらわれた貴族たちを国外へ逃亡させる活動を行っていました。

そんな活動を知った革命政府の公安委員ショーヴランは、一刻も早くスカーレット・ピンパーネルの正体を突き詰めようと、躍起になっています。

ショーヴラン役は遥斗勇帆さん、99期生です。

パーシーがスカーレット・ピンパーネルと知らないショーヴランと、それをサラリとかわしていくパーシーのやり取りもコミカルで物語のアクセントになっているんです。

そのスカーレット・ピンパーネルことパーシーは、コメディー・フランセーズの花形女優マルグリットとやがて結婚します。

しかし華やかな結婚式の夜、幸せの絶頂のパーシーのもとに、スカーレット・ピンパーネルの協力者であったサン・シール侯爵が処刑されたとの報せが届きます。しかも侯爵の居所を密告したのはマルグリットだというのです。

このことがきっかけで、パーシーは妻への愛と疑念の狭間で苦悩します。

本当であれば幸せなはずの夜に、すれ違いばかりがおこり、そこでちょっとお互い疑心暗鬼になりだしてしまうんですね。

このパーシーの妻・マルグリットを演じるのは有沙瞳さん。

かつて革命で女闘士として戦った強さと、そうではない、パーシーの変わっていく態度に戸惑う女心のバランスを絶妙な演技で演じられていました。

その後はふたりの愛を試すかのように、ショーヴランがマルグリットを脅したりとさまざまな危機がおとずれますが、さぁ、スカーレット・ピンパーネル団はどう乗り越えていくのか?というストーリー展開。

 

見どころは沢山あるのですが、特に目を奪われたのは舞台転換と変装シーン。

それまでスカーレット・ピンパーネル団が図書室で談笑しているシーンから、上手と下手それぞれからいきなり大きな装置が舞台中央に流れ込んできた!と思ったら実はそれが甲板で、合体して大きな船になるという演出は度肝をぬきました。

またスカーレット・ピンパーネルとばれないようにパーシーが変装するシーンがたびたびあるのですが、スパイになりきった時の風貌というのが、とても不思議な風貌のキャラクターで、真実の姿とのギャップがとても楽しかったです。

新人公演後にはカーテンコールがあり、少し涙ぐまれていた天華さん。

その後は主演の二人をかこんでの囲み取材もありました。少しご紹介しましょう。

 

★まず舞台を終えて

天華「まだまだ、本当に不出来だなと思うような新人公演だったので東京ではリベンジという気持ちで、一から、もう一度、ふたりでお芝居を作っていきたいなと思いました。・・・ね?(と有沙さんを見て。この時の「ね?」がすごく可愛らしい言い方でした)」 

有沙「この大作で、私の場合は、星組さんのみなさんと新人公演をすることが初めてなので、新しい上期生、下級生の方と一緒にする緊張もあったんですけど、でもそれが同期の天華のおかげで、ちょっといつも救われていた場面があったので、だからこそ東京の新人公演はもっと深い愛情を、同期だからこその愛情を表現できたらいいなと思っております」

 ★それぞれの気持ちよかった場面は?

天華「いちばんすっきりして自分の気持ちが晴れるのが「目の前の君」。マルグリットっていうものが、パーシーにおいての弱味だと思うので、一番胸につっかえているものが、自分を愛してくれていて、自分を裏切っていなかったっていう安心感と信頼に変わった瞬間ですかね。今日は特に、本番の方が有沙のセリフがすごい聞こえてきて、早くグラパン脱ぎたくて仕方なかった(笑)」

有沙「パーシーに直接会って言えるのは一番最後の場面なので、ミクロンの一番最後の、今度こそ本当の夫婦になりましょうといってからの一番最後の「我が家」。ようやくちゃんとパーシーに向かえたっていう心が、マルグリットの心の中にすごくあるので、一番最後の舟の上、ふたりだけの結婚式ですが、そこが一番本番の今日も幸せでした。」

 

また天華さん、カーテンコールで涙ぐまれていた理由をきかれて

「紅さんからは今日朝いちでご連絡をいただいて、キラキラして、客席から応援しているからね!っていう一言と、楽しむことが一番だということをずっとずっとお稽古場から言っていただいておりまして、紅さん自身もすごく思いいれのあるパーシーというお役をさせていただくことが、本当にわたしにとっても頑張らなきゃという気持ちの糧にすごくなっていたんですけれども。やっぱりそうやっていろんな思いをもっているパーシーの役なのに、楽しんで!キラキラして!って送り出してくれる紅さんの心の広さを(笑)本当に感じることができましたし。今日もずっと袖とかでも、そわそわしてる?緊張してる?とかきいてくださって、どーんとやったらええねん!って言ってくださる(笑)心の広いさゆみさんの背中を見て頑張らなきゃと思いました。先輩方の名前が大きい方々ばかりだったので、自分に務まるだろうかという不安が本当にすごかったんですけど、まわりのみんなや上級生の方々も支えてくださったなと思ったらああいう感じになった」と仰っていました。

またマルグリットという役を演じるにあたって、綺咲さんからアドバイスをいただいた有沙さん。女優という役でお化粧などにもこだわっていたので、私の顔にあった化粧の仕方や立ち振る舞いなどを教えていただいた、とも語られていました

 

なお東京宝塚劇場での新人公演は5月18日におこなわれました。

以上、3月28日おこなわれた星組新人公演「スカーレット・ピンパーネル」の公演リポートをお送りしました! (次回は雪組新人公演「幕末太陽傳」のリポートをUPします)