月組トップ娘役 愛希れいかさん 退団会見

安來茉美です。

 

1月16日(火)宝塚歌劇団建物内で月組トップ娘役 愛希れいかさんの退団会見がおこなわれました。

 

愛希れいかさん退団会見⑤

会見では宝塚歌劇団理事長・小川友次氏より

「個人的に、理事長として一番嬉しかったことは、去年の7月、ブロードウェイに行きまして、トミー・チューンに(月組公演『グランドホテル』(2017年)の)お礼と色々話をしたんですけど、愛希の話が出まして、

「彼女は本当に素晴らしい。ブロードウェイに立てる」と言われたので、理事長としては嬉しかったです。それと『ALL FOR ONE』(2017年)あの作品では素晴らしい踊りに加えてお芝居、歌唱力。本当に歌劇団を代表する娘役に成長してくれました。まだ11月ですから、退団の日までまだまだ上を向いて、上を目指して、若手憧れの娘役ですから極めていただきたいと思っています。」

とのご挨拶に続いて、愛希れいかさんから

「本当にこの私をいつもあたたかく応援してくださりましたファンの皆様、そして私のみならず月組を、宝塚歌劇をいつも盛り上げてくださいます、報道関係者の皆様には本当に心から感謝の気持ちでいっぱいでございます。本当にありがとうございました。私はただいま2月から始まります宝塚大劇場公演のお稽古中でございます。この公演を含め、まだまだ公演がございますので、精一杯千秋楽まで務めてまいりたいと思います。」

とご挨拶されました。

その後の質疑応答より一部抜粋してご紹介します。

 

愛希れいかさん退団会見②

 

Q.退団を決めた経緯、珠城さんや組の皆様にどのように伝えましたか?

「退団を決めた時期といいますのは…『1789-バスティーユの恋人たち-』(2015年)という作品をさせていただいてんですけれども、マリー・アントワネット役をさせていただきました。その時に、自分にとってすごくターニングポイントになりましたし、その公演でいろんなことを学び、新たに挑戦したいという気持ちが出てきたんですけれども、それと同時にこの宝塚という世界に入って、夢を見させていただいて、こんなにも沢山の出会い…幸せな経験をしたことによって、あぁ、もうこれ以上の幸せはないな、と思ったので、その時期ぐらいから本当にいつ卒業しても悔いはないなという気持ちでしたので、最終的な決断というのは劇団と相談させていただいて決めました。」

「組の皆さんには昨日の公式の発表前に伝えさせていただいて、珠城さんにはもう少し前に伝えさせていただいたんですけれども、本当にあたたかく見守っていて下さる…すごく嬉しかったと同時に寂しいなという気持ちもありました。」

 

Q.龍真咲さん、珠城りょうさんと相手役を務められる中で、トップ娘役として変わってきたな、成長できたなって実感できたことは何ですか?

「本当に、『ロミオとジュリエット』(2012年)で、龍さんのお相手をさせて頂いた時は、本当に何も出来なかったので(笑)その時はあまりにも出来なさ過ぎて、龍さんはもちろん組の皆さんにも申し訳ない気持ちでいっぱいでしたし…だったんですけれども、まだその時は舞台を楽しむということも出来ていなかったように思いますし、でも年月を経て凄く、自分のやりたいことをやったりとか、自分の目指している娘役像っていうのがハッキリしてきて、目指したいものっていうものに向かって自分が、そこに向かってちゃんと歩いて行けているという実感とか今は感じていますし、何よりも舞台が楽しいと心から思えていることが、成長といいますか、少し余裕が出てきたのかな?って気がしますね。」

 

Q.先程ブロードウェイという話題がありましたが、将来挑戦したいですか?

「ブロードウェイですかぁ…!(笑)ブロードウェイまではちょっと考えたことがなかったですけれども(笑)、でもトミー・チューンさんとの出会いっていうのは自分の中にとっては凄く、それこそターニングポイントっていうか、大きく変わった時でしたし、まぁ夢は大きくという事で世界を目指したいと思います!」

 

Q.これまでどんな娘役を目指してこられましたか?

「目指す娘役像は…私男役をやっていた時期がありまして、娘役としては新参者なんですけれども、伝統的な、可憐な、清楚な娘役というのは、自分の中でも務めさせていただいたものですし、今でもそれは変わらないんですけれども、その中で、やはり私にしかできない、ちょっと突拍子もない、『ALL FOR ONE』(2017年)とか、グルーシンスカヤ(『グランドホテル』(2017年)の配役)に関しても凄く自分の中では挑戦でしたし、させていただいたことによって役の幅というのが、自分の中で広がりましたし、ちょっと何をしでかすかわからないような面白さとか、いい意味での危なっかしさというか、そういったものっていうのを、やはり長い間させていただくには必要なのかなと。

変わらないものはもちろんなんですけれども、もっと可能性を感じて頂けるような、そういう娘役というのは目指していました。」

―龍さんへの想いは?

「龍さんにももちろん、卒業のことは伝えさせていただいたんですけれども、本当にこんなにできなくって、男役あがりで、娘役になってまだ1年もたっていなかった私を、本当に教え導いてくださって、何度か取材でも言わせていただいたかもしれないんですけれども、恩師のような方ですし、卒業のことをお伝えした時にも、とにかく楽しんでと、楽しみなさいといってくださったのが凄く背中を押してくださいました。本当にいつまでも、龍さんがご卒業されても、常に私の道をここだよと教えて下さるような恩師のような方

です。感謝の気持ちしかありません。」

―珠城さんへの想いは?

「珠城さんとは、音楽学校時代からの付き合いですので、卒業をお伝えした時も『よく頑張ったね』と言ってくださったのが、ずっと見ていてくださった方からのお言葉で凄く胸が熱くなりましたし、本当に姉のように慕っていた方でしたので、こうしてご縁あって月組に配属されて、コンビを組ませていただくことになって、本当に幸せですし、嬉しいですし、これからも…もちろん自分が在団している間は精一杯少しでも力になりたいと思いますし、これからもずっと素敵な月組を引っ張る珠城さんで、私も一ファンとして客席から見たいなって思います」

 

愛希れいかさん退団会見④

Q.最後(退団公演)に「エリザベート」をやることは特別だと思いますが、どんなエリザベート像を目指したいですか?

「自分がエリザベートをさせていただくという実感もちょっとないですし、本当に信じられないんですけれども、私、綱渡りしても綱渡りから落ちなさそうとか言われるんです(笑)

…でも落ちないと話が始まらないので、なんかそんな風に馬とかも乗馬とかも凄くしてそうと言われるんですけれども(笑)

その強さとは違いますけど、芯の強さというのに関しては…今までいろいろな経験をさせていただいたからこその芯の強さとかは、自分らしく表現できたらなと。まだまだ全然わからないんですが、今までに見たこともないこういったエリザベートも面白いなと思っていただけるような、本当に何回も宝塚でも上演されてますし…それこそ伝統を守りつつ、新しい感覚を味わっていただけるような、そういったエリザベートができたらなと思っています。」

 

Q.同期で退団された実咲凜音さん(元宙組トップ娘役)や現役で残っていらっしゃる同期には何と伝えましたか?

「実咲にはですね、本当にずっと前から、この時期に卒業しようと思うんだというのを伝えていました。家族のような人ですし、実咲以外の月組同期にも、本当に私たちの期は、自分たちで言うのもなんですが、凄く仲がよくて、本当に家族のような存在でしたので。でも本当に伝えた時は寂しいと言いながらも、でもやめた先に卒業した同期は待ってるよと言ってくれましたし、今在団中の同期も、全力でサポートするねと言ってくれたことが凄く嬉しかったですし、やめても何があっても同期だよと言ってくれたことが嬉しかったです。」

―やっぱり同期は誇り?

「誇りですね。自分で言うのもなんですけれども。本当に皆凄く優しいですし、元気ですし、明るいですし、いつまでも少年少女みたいな心を持った人たちで、凄く同期っていうのは、95期で凄く良かったと思います」

 

そして、レビュー・ステイションからも2つの質問をさせていただきました。

 

Q.2009年の入団された時のご自身に何か伝えるとしたら?

「母に、『男役10年だから、10年は絶対いるから!』と言っていたので…でも娘役に変わったので、10年はいないかな?と思ったんですけれど、10年目で卒業するので、『10年はいたよ』と言いたいですね(笑)なんかファン時代から男役は10年いる!って思っていたので、凄くそういう風に言いたいです!」

 

Q.とても素敵な今日のお洋服のポイントは?

「今日の洋服に関しましては、それも実咲(凜音)と相談しました。私も白がいいかなという話を私からもしましたし、なので…はい。白で!」

愛希れいかさん退団会見③.

清楚で可憐な白を基調にされながらも、独特なウェーブを描いたシルエットが印象的なワンピースは、伝統的な娘役と揺るぎない個性をあわせ持つ愛希さんご自身のようにも感じられました

2009年入団された愛希さん。167㎝の長身を生かし、男役でのスタートでしたが、2011年5月に娘役に転向された後、2012年6月~月組トップ娘役として長くご活躍されてきました。

6年間のトップ娘役生活を支えた原動力については、このように答えていらっしゃいました。

「本当に宝塚歌劇というこの世界がすごく好きだという気持ちが一番でした。何があっても好きだから続けられましたし、もし自分が悩んだりした時はファン時代の作品を見たりして、自分本当に好きだったなということを思い出して、頑張ったりもしましたし、あとは組子の皆さんがいてくださって、そしてやっぱりファンの皆さんがいてくださったおかげかと。どんな時も待っていてくださる方がいて戻ってこれる場所があるというのは凄く力になりました」

そんな愛希さんにとって宝塚とは…

「一言では表せないんですけれども、ありきたりですけれども、夢の世界ですね。自分が夢を見て、現実となった今もまだまだ夢を見させていただいていますし、きっと卒業して自分がここの世界をファンとして見に来てもまた夢の世界だろうなって思うんだろうなって。永遠の夢です。」

終始笑いあり、明るく、そして何よりも宝塚で夢を見、夢を伝え続けた愛希さんだからこそ紡ぎだされる言葉が心に残る、あたたかな退団会見でした。

愛希れいかさん退団会見①

愛希れいかさんの今後出演される作品は、

●ミュージカル・プレイ『カンパニー -努力(レッスン)、情熱(パッション)、そして仲間たち(カンパニー)-』ショー・テント・タカラヅカ 『BADDY(バッディ)-悪党(ヤツ)は月からやって来る-』(宝塚大劇場:2018年2月9日~ 3月12日、東京宝塚劇場:2018年3月30日~ 5月6日 )

●キューティーステージ『愛聖女(サントダムール)―Sainte♡d’Amour-』(宝塚バウホール:2018年7月1日~7月7日)

●ミュージカル『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』(宝塚大劇場:2018年8月24日~10月1日、東京宝塚劇場:2018年10月19日~11月18日)