宙組新人公演「シェイクスピア〰空に満つるは尽きせぬ言の葉」感激日記

姿 美保子です 

1月22日 の【レビュー・ステイション】は“感激日記”2本立てをお送りする予定です。

 先ずは、1月19日(火)午後6時から大劇場で上演されました

宙組新人公演「Shakespeare~空に満つるは、尽きせぬ言の葉~」

の感激日記です。

     今回新人公演初主演の

  瑠風 輝(るかぜ・ひかる 98期) さんが演じたのは

   若き日のウィリアム・  シェイクスピア。

  ウィルです。

 「シェイクスピア」というタイトルですが、

   お話しは決して堅苦しいものではなく、

   感動とユーモアで彩られた 

  新春にふさわしい清々しい作品です。

 

ロンドン近郊に暮らす靴職人の息子ウィルは言葉に魅せられ、

劇作家を夢見て詩を書く毎日を送っていました。

詩作に悩んでいたウィルはある日森の中で

年上の美しい女性・アンと運命的な出会いをします。

アンといると次々と生まれてくる言葉。

「彼女こそ言葉の女神に違いない」

互いに惹かれあう二人は障害を乗り越え、結婚することになります。

ある出来事をきっかけに、

ロンドンの貴族ジョージ・ケアリーの立ち上げた劇団に劇作家として迎えられたウィルは

次々と作品を生み出し、時の女王・エリザベス1世にも功績を認められる存在になりました。

けれど彼の生み出す言葉の力に気づいた貴族たちによって

ウィルは権力争いの渦に巻き込まれることになってしまいます。

追い詰められたウィルは、家族も言葉も失ってしまうのでした。

 

新公初主演の瑠風さんは、長身に小顔という、まさに宙男子の申し子のような方で、

まだ初々しくピュアなところなど、ウィルにぴったりでした。

 瑠風さんの伸びやかな歌声に引っ張られるように、歌のレベルの高い公演だったと思います。

くわえて皆さんのていねいなお芝居、しっかりしたセリフのやり取りは、

これが本公演と言っても通りそうなぐらい、見事なものと感じました。

 

初主演ながら新人公演をりっぱに牽引した瑠風さんは終演後の舞台あいさつでは

「こんな未熟な私が主演をさせていただくということで、毎日毎日不安でいっぱいでした。

今こうしてここに立てていることが本当に奇跡のように思います」 

と話され、その後行われた囲み取材では

 「幕開きはとても緊張しましたが、

下級生や上級生の方の視線を感じてきてすごく頑張れる気がしてきました。

『Will in the World』を銀橋で歌わせて頂いている時も

後ろに皆さんがいるのを感じられたので、本当に気持ち良く歌わせていただきました」

と話されました。

 

   作・演出の生田 大和さんが   作詞をされ、

   太田 健さんが作曲された

『Will  in the World』は 

   これからも   宙組のテーマ曲として、

   宝塚歌劇の名曲として   歌い継がれていってほしいと

 願いたくなる 本当に素敵な歌ですので

   ぜひ皆様にも聴いて頂きたいです。

 

今回新公初ヒロインの 遥羽らら(はるは・98期)さんは、瑠風さんと同期になります。

可愛い声と美しい容姿で、とても舞台映えがしました。

遥羽さんは前2作の新人公演では続けて伶美うららさんの役を演じていましたので、

衣装の着こなしや舞台上での魅せ方などをずいぶん参考にされたのではないでしょうか。

こちらは宙娘の美の連鎖ですね。

 

他の出演者の皆さんも本役の方に負けないほどの存在感を示されました。

専科・美穂圭子さんの役・エリザベス1世を演じた 彩(あや)花(か)まりさん95期

歌、お芝居、見た目とも見事でした。

 

和希そらさん96期も、

専科の沙央くらまさんの役で一座の花形役者・リチャードを演じたのですが、

セリフがしっかりしており、劇中劇でも花形としての存在感が際立っていました。

 

ウィルのパトロン・ジョージ(本役・真風涼帆)のグループの皆さんもすてきでした。

 

ジョージ役の 桜木みなとさん95期は、

発声、演技とも精悍かつ髭も良く似合うこと

桜木さんは今回新人公演の長を務め、終演後の舞台挨拶もされ

そこではこの作品の中で舞台役者のリチャードが発したセリフを引用して

「まだまだ未熟な私たちですが、舞台に立っている時が一番楽しいと思うのは

『みんな舞台が好きで集まった仲間たちだから』だと思います」と力強く話されました。

 

ジョージの父親役・朝央れんさん95期

セリフ、立ち居振る舞いが堂々として役にはまっていました。

 

愛月ひかるさんの役・サウサンプトン伯を演じた希峰かなたさん99期

いかにも華やかで

 

桜木みなとさんの役・エセックス伯を演じた優希しおんさん100期

音月桂さんや明日海りおさんに似たアイドル系

 

星風まどかさんの役・ダークレディを演じた華(はな)妃(き)まいあさん99期

妖艶な色っぽさと凄味があり、

第12場「欲の目覚める時」の場面では 

ウィルやサウサンプトン伯、エセックス伯などを見事に惑わせていました。

妖しげなこの場面から後、ウィルが変わっていく という色がはっきり出せていた

良いシーンだったと思います。

 

ジョージと敵対する宮廷のセシル(本役・凛城きら)一味4人組もしっかりと敵役を演じて 

お芝居にメリハリをつけました。

97期生の秋奈るいさん、朝日奈 蒼(あおい)さん、

98期生の、潤奈すばるさん、風(かざ)輝(き) 駿(しゅん)さんです。

 

『この世界は一つの劇場 人は誰もがみな役者 

舞台の上に現われて やがて立ち去るその日まで 

人の数だけ 想いの数だけ 言葉を重ねて生きている』

(主題歌 Will in the World より)

この歌詞のように、皆がその役を生きた宙組新人公演は

今後の皆さんの活躍が楽しみになる公演でした。

 

公演をごらんになった皆様の感想もぜひ番組までお寄せ下さい

お待ちしています

それでは1月22日午後2時【レビュー・ステイション】で チャオ