雪組トップ娘役 真彩 希帆さん 退団会見

 

宮村 裕美です

 

2月18日(火)、

午前中には雪組トップスター 望海 風斗さんの

退団会見が行われ、同日の午後には、

雪組トップ娘役 真彩 希帆さんの退団会見が行われました。

 

この日の真彩さんの服装が

非常に素敵だったので、

レビュー・ステイションから

こだわりやポイントを伺いました。

 

そうすると

小川理事長と顔を見合わせて笑いつつ、

ポイントですか?と明るく笑う真彩さんが

非常に可愛らしく、

キラキラ輝いていました

 

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そして、

 

「卒業する会見は、

一生に一度、特別だと思います。

望海さんに女性として美しくなってほしいと

言っていただいたことがずっと頭にあって。

このネックレスは、望海さんに、

この言葉をとともに

いただいたネックレスなんですが、

やっとこれが似合うと言いますか、

自分の体の一部となるような

娘役になれたかなという思いがあります。

 

時代物の作品をすることも多かったので、

お洋服の形や、アクセサリーなどは、

少しヴィンテージのものを、

品よく清楚にということを意識して、

今日のお洋服を選びました。

ポイントは、大事な一生の宝物の

ネックレスです。」

 

このようにお答えくださいました。

 

『琥珀色の雨に濡れて』

全国ツアー公演の初日に、望海さんから

「娘役としてだけではなくて、

一人の女性として綺麗で美しく

輝くようにどうか成長してほしい」

という言葉を掛けてもらったと共に、

ネックレスをいただいたそうで、

この言葉は真彩さんの心に

ずっと残っていたそうです。

 

実は私、宝塚GRAPH2017年12月号を

持参し、会見に臨んでいました。

この号では、プレお披露目公演を終えて、

大劇場でのお披露目公演へ向けて

お稽古真っ最中の雪組トップコンビ、

望海さん・真彩さん、そして

彩風咲奈さんの3人のお話が掲載されています。

 

そして、そこには

真彩さんが望海さんから

ネックレスをいただいたことが書かれていました。

 

そのため、もし琥珀のネックレスなら

お話を伺いたい!と思っていたのですが、

お洋服のポイントを伺うことができ、

ネックレスが望海さんからの

プレゼントだと教えていただいた時は、

真彩さんらしいポイントだなぁと、

望海さんへの強い愛を感じました

 

(ちなみにこの日のネックレスは、

琥珀のネックレスではなく、

もう一つ望海さんからいただいたネックレスでした)

 

 

宝塚歌劇団の小川理事長からは、

 

「花組、そして星組、

そして雪組のトップ娘役として、

望海と一緒に頑張ってくれています。

望海の会見でも言いましたが、

望海と真彩のコンビの歌声というのは、

私の知る限り、

宝塚歌劇団の最高峰と言いますか、

ただ歌だけではなく、

そこにハートの部分や熱い部分など

二人で作り上げる世界が、

ミュージカルに

なっていくのだなという気がします。

望海がいて真彩がいて、

こういうトップコンビができたことが、

私は本当に嬉しい限りです。」

 

とのお話が。

 

ここからは、会見での質問をお届けします

 

 

【退団を決めた瞬間やきっかけ】

 

「望海さんとご一緒にお芝居を

させていただく中であったり、

お稽古場でも公演中も、

言葉と言葉ではなくて、

いつも望海さんの

目の奥にあるものを感じながら、

過ごしてきました。

 

その中で、私も『壬生義士伝』で

退団を意識されたということは、

今初めて知りましたが、

何となくそれは感じていました。

(この時の記者の質問から、望海さんが

「壬生義士」で退団を決められたことを

真彩さんは知りました。)

 

雪組のみんなのことを見る目や

私に対してお話してくださること、

パレードの時の表情や

デュエットダンスの時の表情など、

「あ、もしかしたら思っていることが

あるのかもしれないな」と感じました。

それと同時に、私自身やはり

辞める時は望海風斗さんとご一緒、

できたらご一緒がいい。でもそれは

自分の勝手な意見であって、

もしかしたら望海さんは

「真彩ちゃん残っていなよ」と

言うかもしれないなと。

 

でも、いつもそうなんです。

私の意見をどんな時も尊重してくださって。

望海さんは

「私は辞めるけれども、真彩ちゃんは

自分の思った、辞めるのも辞めないのも、

真彩ちゃんの人生だから」と

言ってくださるのではないかなと、

想像していました。

 

実際にお話を伺ったのは、

全国ツアーのお稽古の最中にあった

『ONCE UPON A TIME IN AMERICA

(ワンス アポン ア タイム イン アメリカ)』の

制作発表の時です。

制作発表の後、ホテルのお部屋で

望海さんにお話をいただきました。

 

ただ、

「私は辞めます」ということを

言われるまで、

自分は何と言うのだろうと、

想像がつかなかったですね。

自分は望海さんに

何とお答えするのだろうと。

 

その時に私の口から出たのは

「ご一緒してもいいですか?」

「ご一緒したらご迷惑ですか?」ということです。

それは、私自身の人生はもちろん、

望海さんの人生に関わることなので、

一緒に辞めさせていただくのと

そうでないのとでは、全く変わったものに

なるだろうなという思いがありました。

 

お披露目の時から私自身、

自分は果たして望海風斗さんの

相手役にふさわしい娘役に、

“隣にいるに値する娘役になれるのだろうか”

という不安がずっとありました。

 

“一緒に辞めることができるのだろうか”

という思いがずっとあったので、

恐る恐る

「私もご一緒に辞めてもいいですか?」

ということをお聞きしたところ、

望海さんが

「そういう風に言ってくれるのであれば、

私もそれが本望です。」

と言ってくださって、嬉しかったです。

大好きな方と、一緒に始まって一緒に終わる

ということが

私の中での思いとしては強くあったので。

一緒に始まって終わるという、

大切な時を過ごす特別な約束をいただけたように思いました。

 

そのため、決まってからは、

一直線ですよね。

望海さんに

ずっと付いていきたいですし、

時には戦うかもしれないですけれども。

 

真彩希帆はそんなタイプじゃない

と思われるかもしれませんが、

私は、

最高にかっこいい、

素敵な男役さんである望海風斗さんに

歌でもお芝居でもダンスでも

最後まで寄り添っていきたいなと思います。」

 

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【望海さんへ対する想い】

 

「花組にいるときから、

私にとっては特別な方です。

自分を成長するチャンスやカギを

いつも与えてくださる方です。

 

トップ娘役、望海風斗さんの

相手役になるというのを

お聞きした時から、

色々なことを教えていただきました。

それが芸事だけではなくて、望海さんに

私が一番最初に言っていただいた、

「一人の女性として綺麗で成長する、

娘役としてだけではなくて、ほんとに

一人の女性として美しく輝くように

どうか成長してほしい」ということが

ずっと私の頭の中にありました。

やはり戦ってきたというのが、

正しいのかなと思います。

 

常に良いものを作ろうと

望海さんからにじみ出ているものも

ありましたし、それに絶対

諦めずに付いていきたい、

どんなに自分が今できないと思っても、

できるようになることを信じて

望海さんに付いてまいりました。

 

望海さんと一緒の方向を見るぞ!と思って

やってきたので、そう言っていただけて

とても嬉しいですし、本当に幸せです。」

 

 

退団会見中、どの質問にも

望海さんへの想いが溢れていた真彩さん。

そんな真彩さんに

レビュー・ステイションからは

このような質問をおこないました!

 

 

【望海さんのお隣、そして雪組は

どのような場所だったか?】

 

「もう、とても特別ですね。

泣けてきちゃった。

…特別です。ほんとに特別です。

(小川理事長がハンカチを貸してくださる)

グリーンですね!

 

色々な組を回ってきて自分は、

宝塚歌劇の娘役、真彩希帆ではあるけれども、

何組なんだろうということは、

ものすごく感じていました。

でも、その中で雪組にきて、

望海風斗さんの相手役をさせていただくと

お話を聞いた時に、真彩希帆はやっと、

一個人としての真彩希帆だったものが、

ずっと自分の夢でもあった

誰かたった一人の、

誰か一人の相手役さん、

男役さんの相手役になるという夢が叶った、

そしてここからは、一人ではなくて、

望海風斗さんがいらっしゃってこその

真彩希帆だと思ってやってまいりました。

 

だからもう、一人じゃないんだなと…。

本当に奇跡的だと思います。

こんなに大好きで、尊敬している方のお隣で、

毎日毎日必死に戦うように

勉強してこられたことは、

神様ありがとう。望海さんありがとう。

そして、宝塚の皆様ありがとうと。

何にも代えられない、

望海さんの隣にいることが、

本当に私の今、

生きてきた中でも一番の幸せなことです。」

 

望海さんのお隣は…という質問をしてすぐに、

泣けてきちゃったと

美しい涙を流す真彩さん。

そのあと、望海さんとのお話をされる表情は

本当に幸せそうで、輝いていました

 

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また、初舞台・組回り・組替えと

全ての組を経験された真彩さん

だからこその質問を、

レビュー・ステイションから

お伺いしました。

 

 

【宝塚歌劇とは?】

 

「常々思っておりますが、私とても

「清く 正しく 美しく そして朗らかに」

というフレーズが大好きで。

私自身、男役になりたくて、

一回目の受験をしました。

そして、二回目は娘役として受験して、

合格しました。

友情、青春、愛情、

作品を作られる先生ももちろん、

それを受ける生徒のみんな、

私がどの組にいても感じたのは、

みんなが宝塚が大好きで、

何か良い作品を作りたい、

良いもの作りたいということは

どの組も全く変わらないということです。

 

そして、それが5組全部にあるからこそ、

宝塚がずっと続いていて

なおかつ入りたい、ここを目指して

私たちもこうなりたいと思う少女たちが

出てくるのではないかなと

思っています。

色んな経験ができて、

色々な組を回ることができて、色々なトップさんや

上級生から勉強させていただけて、

今の自分があるんだと、とても感じます。」

 

 

【思い入れのある作品】

 

「どれも思い出の作品ですが、

唯一私が昔の自分のことを

褒めたいと言いますか、(望海さんを)

信じて正解だった、

願ってて正解だったよというのは、

望海さんと初めて

ファントムのhomeを

『Brilliant Dreams+NEXT』

という番組で歌わせていただいた時です。

すごく心がときめいたんですね。

その思いというものを

ずっと心の中の宝物として

置いてありました。

その思いは、特別だったんだよと

教えてあげたいです。

 

どの作品も幸せでしたが

一番幸せなのは

作品を作り上げていく過程です。

ずっと思っているのは、

公演中、公演が終わった後も

“もっとこれのほうが良いかもしれない”

“このほうがお客様に分かりやすいかもしれない”

“こうやったら歌、いいよね、

お互いに波長が合うよね”

そのような毎日の

お芝居、芸事、舞台に対する

お話をする瞬間が

一番幸せな時です。」

 

 

 【退団後も歌は続けていきたい?】

 

「今は望海さんに付いていき、

雪組の皆様と良い舞台を作る

ということが頭を占めています。

必要とされたら、現れるのではないかなと。

ただ、歌うことは、自分の体の一部なので、

舞台に立つ立たない関係なく、

日常的に歌っているのではないかな

と思います。」

 

 

【結婚の可能性は?】

 

「結婚の可能性!ないです!

私自身大家族で育っているので、

いつかはもちろん結婚したいなぁ、

子供はほしいなぁと

思っておりますが、

まだ予定はないですね。」

 

 

退団会見冒頭から、写真撮影後の

会場を後にする最後の最後まで、

常に素敵な笑顔でお話くださった真彩さん。

 

雪組トップスター 望海 風斗さん同様、

真彩さんも一つ一つの質問を

丁寧にしっかりとお答えくださいました。

 

望海さんへの想いが溢れる

真彩さんの言葉に、改めて、

相手役を思いあうトップコンビの

強い絆を感じました

 

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雪組トップコンビ

望海 風斗さん・真彩 希帆さんは

 

ミュージカル・シンフォニア

『f f f -フォルティッシッシモ-』

~歓喜に歌え!~

 

レビュー・アラベスク

『シルクロード~盗賊と宝石~』

 

この公演の東京宝塚劇場の千秋楽、

10月11日(日)をもって、

宝塚歌劇団をご卒業されます。

 

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