宝塚大劇場宙組公演『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』・『Délicieux!-甘美なる巴里-』

樽井美帆です

 

宙組公演

Musical 『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』
~サー・アーサー・コナン・ドイルの著したキャラクターに拠る~

タカラヅカ・スペクタキュラー 『Délicieux!-甘美なる巴里-』

が、宝塚大劇場にて6月26日(土)~8月2日(月) まで、

東京宝塚劇場にて8月21日(土)~9月26日(日) まで上演されました。

 

宙組生全員が揃っての公演は、約1年半ぶり。

 

この公演は、新トップコンビ 真風涼帆さん・潤花さんの大劇場お披露目公演。

また第107期生初舞台公演であり、口上とラインダンスが披露されました。

 

寿つかさ組長に紹介され幕が上がると、黒紋付・緑の袴姿の初舞台生のみなさん。

日替わりで代表3名が口上を述べ、宝塚歌劇団団歌を合唱。

澄んだ歌声と明るく可愛い笑顔がはじける第107期生のみなさんでした。

 

宙組『107期生口上』

 

初舞台生の口上は何度観ても、身も引き締まる何とも言えない感動がありますね。

 

 

Musical

『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』

 ~サー・アーサー・コナン・ドイルの著したキャラクターに拠る~

作・演出/生田 大和  

 

19世紀末イギリスの小説家コナン・ドイルが生み出した

不滅のヒーロー、シャーロック・ホームズ。

その人並み外れた洞察力と観察力、そして変装術を駆使する名探偵の

縦横無尽の活躍を描いた「シャーロック・ホームズ・シリーズ」は、

世界中の人々を魅了し続けています。

霧と煙に包まれた都・ロンドンを舞台に、数多の難事件を解決してきた

シャーロック・ホームズが挑む冒険活劇。

 

潤花さんは幕開きから登場されました。

真風凉帆さんの開演アナウンスに続いて、下手花道に

潤花さん演じるアイリーン・アドラーと寿つかささん演じるイギリス海軍大臣ウイリアムズが

何やら言葉を交わしています。

美しい目のお芝居と声で、謎めいた女性の雰囲気。

登場されるととても華やかな潤花さん。

挑発するような話し方も魅力的。

潤花さんは、感情を爆発させるお芝居がとても魅力的だと私は思いました。

 

真風凉帆さん演じるシャーロック・ホームズは、見事な変装術にも大注目でした。

ヨタヨタ歩く老人から、あっという間に緑色のスーツを着た足の長いホームズに!

お芝居でもショーでも、舞台上での衣装の早変わりがたくさんありましたね。

 

寡黙な役や大人の男性の役など、言葉少ない役のイメージがある真風涼帆さんが、

今回は早口でたくさんしゃべり、いっぱい動くのでとても新鮮。

マイペースで周りの空気を読まない真風涼帆さんも新鮮。

ゆる~い姿、グダグダな真風涼帆さんも新鮮でかわいい。

でも、かっこいい

赤いガウン姿も素敵でしたね。

マイペースで、一見突拍子もない行動・言動をしているように感じるけれども、

ホームズの中ではきちんと筋が通っていて、天才なんだと感じました。

ユーモアたっぷりのホームズは、真面目な役のはずなのに登場するだけで

なぜかクスッと笑ってしまうところがある真風涼帆さんにピッタリだと思いました。

歌声も優しく心地よかったです。

 

宙組『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』1

 

『アナスタシア』に続いて、真風涼帆さん・桜木みなとさんは素晴らしい相棒でしたね。

ホームズの活躍を支え、功績を記録してきた親友で医師のワトスンを演じた桜木みなとさん。

言葉のかけ合い、そして歌でのかけ合いも楽しかったです!

桜木みなとさんの歌声が、より深くなったように感じました。

 

桜木みなとさん演じるワトスンの恋人メアリーは天彩峰里さん。

心が清らかで、美しい心がそのまま言葉に。

ワトスンとメアリー、とてもかわいいカップルで見ていると自然と笑顔になりました。

 

芹香斗亜さんが演じたのは、ダラム大学の数学教授ジェームズ・モリアーティ。

シルクハットにロングコートで登場した芹香斗亜さん。

スタイルの良さにうっとり、惚れ惚れしてしまいました。

自分のことを僕と呼び、しゃべり方はかわいいのですが、ちょっと不気味で危うい雰囲気。

年齢やビジュアルに関しては定かではない人物であるため、ホームズよりも年下を想定し、

ビジュアルは青年よりももう一つ下げた少年的なものにされたと

雑誌『歌劇』の座談会でお話しされていました。

危険な香りとドキドキのバランスが絶妙なモリアーティ。

美しい花には毒がある、近づいてはいけないと思いつつ吸い寄せられてしまう、

美しい悪役でした。

髪の色も銀髪っぽくてステキ

片方の目にかかる前髪も素敵だけどゾッともしました。

 

宙組『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』2

 

そんなモリアーティ率いるシンジケート組織の人たちも美しい人揃いでしたね。

 

和希そらさんは、ロンドン警視庁の警部レストレード。

『アナスタシア』では、魅力的なリリーという女性を演じた和希そらさんが、

恰幅が良く、もみあげ濃くて

何万倍にもかっこいい男役として戻ってこられました!

深くパンチのきいた歌声は、やっぱりステキですね。

 

世界中のあらゆる組み合わせを知り尽くした暗号の天才

フレッド・ポーロックの瑠風輝さんは知的で頼もしい雰囲気。

メガネと襟足長めの髪型がかっこよかったです。

 

オペラ歌手である潤花さん演じるアイリーン・アドラーが出演する

ロイヤル・オペラ・ハウスの場面は、まるでショーのひと場面を見ているような華やかさ。

観客の娘役のみなさんのドレスが豪華。

一人一人デザインが違っていてとてもステキでした。

巾着のようなカバンも、それもそれぞれ色・デザインが違っていて

とてもかわいいかったです。

みなさん髪型も凝っていて素敵でしたね。

 

小説の細かなエピソードや、べーカー・ストリート221Bの部屋の再現など、

マニアックな要素も盛り込まれ、細部まで楽しむことができました。

お芝居もショーも小道具がとても楽しい公演でしたね。

 

舞台セットの転換が多かったことも印象的。

回転したり、少し角度を変えるだけで街並みが変わりました。

 

秘密の地下武器工場のセットは、上部がアーチ状だったためか、

舞台の天井の高さが通常より高く感じました。

 

「この鎖を辿っていけば真実に辿り着く」

「人生というのは一つの、一連の大きな鎖の環である」など、

ホームズの推理や思考のなかに登場し、ホームズのマインドを示すアイテム鎖。

この鎖が印象的に使われていましたね。

鎖を使った群舞は、緻密に計算された動きに見入ってしまいました。

 

歌やダンスの場面が多く、常に大勢の人が舞台上にいる印象で迫力がありました。

 

宙組『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』3

 

ホームズとモリアーティの戦いの場面は、

セリの高さを利用した大がかりなセットと照明の効果で大迫力!

滝に吸い込まれそうでした。

真風涼帆さんと芹香斗亜さんの気迫が重なり、息をすることも忘れるほど

客席にも緊張感が張り詰めていました。

 

ラストシーンは、ヴィクトリア駅。

新たな旅に出かけるホームズとアイリーン。

駅に残されたかばんが2つ。

それを見送る駅員は・・・

モリアーティ?

謎はまだまだ続く・・・

驚きながらも、観た人がそれぞれ物語を想像して楽しめるラストシーンでした。

 

 

タカラヅカ・スペクタキュラー

『Délicieux(デリシュー)!-甘美なる巴里-』

作・演出/野口 幸作   

 

フランス語で、“とても美味しい”を表す言葉、“Délicieux”。

いつの世も人々を魅了する“スウィーツ”をテーマにした、絢爛華麗なパリ・レヴュー。

 

開演前から甘い雰囲気が舞台から漂います。

左右の両花道には、パリの街へ誘う街頭。

 

ピアノの甘い調べ、アコーディオンの音色が聞こえてくると

ミラーボールが宙組カラーに光り輝きショーがスタート

 

すみれ色の変わり燕尾、トップハット、白色のマフラー、ケーンを持った

ギャルソン芹香斗亜さんと男役さんが登場し、

『甘い恋の物語をお聞かせしましょう』と歌うと、

一人の美しい少女ラ・フルール 潤花さんが現れます。

夜の巴里の街で道にまよったラ・フルールのお腹がぐーとなってしまいます。

トップ娘役さんのお腹がなってしまう演出はなかなかありませんよね!

舞台上での潤花さんの超早変わりも見どころでした。

あっという間に豪華な白いドレス姿になった潤花さんにワクワクがとまりませんでした

 

ボンソワールとフランス語で真風涼帆さんの開演アナウンス。

 

美男子パティシエ、ル・ヴォンの真風涼帆さんが、舞台の上から

ゴンドラに乗って歌いながら登場!

作・演出の野口幸作さんといえばゴンドラですよね。

 

白を基調とし、パープルのリボンがついた衣装のパリジャンとパリジェンヌが、

白い羽根扇を持って大階段から次々に下りてきます。

大階段がプロローグから出ていると豪華でワクワクしますね。

 

そのあと、手に様々なスイーツを持ってまたまた大階段を下りてきます。

何度も何度もクライマックスとパレードのワクワクが繰り返されるようでした。

 

最後はみなさんがマカロン・シャンシャン・ペンライトを手に下りてきます。

真風涼帆さんが、『みなさん一緒に踊りましょう!』と客席に呼びかけ、

舞台と客席が一緒になって踊りました。

お人形のように美しい宙組のみなさん

舞台と客席のつながりを感じる、あたたかいひとときでした。

 

宙組『Délicieux!-甘美なる巴里-』1

 

潤花さんを中心としたカンカンは、大階段も使われていて迫力があり華やか!

みなさんのはじける笑顔がより感動を深めました。

 

どこかで聞いたことがあるおなじみのシャンソンが多く使われていたのですが、

よーく聞いていると歌詞がところどころ変えられていて、思わずクスッ。

 

どの場面でも必ず誰かが手にスイーツを持っている、

もしくは衣装そのものがスイーツ、存在そのものがスイーツでした

 

王妃のお茶会では、芹香斗亜さんがマリー・アントワネットに!

お花もリボンもいっぱいついた豪華な水色の輪っかのドレス。

金髪の縦ロールもお似合いの美しいアントワネット。

貴族の美男子たちが次々にスイーツを紹介しますが、

どれも王妃の心を捉えることはできません。

モーツァルトの名曲にのせて展開されていきます。

個性的な貴族の美男子たちがとにかくステキ

マカロン伯爵と友人 紫藤りゅうさん・留依蒔世さん。

イチゴのショートケーキを持った爽やか美男子、風色日向さん・亜音有星さん・大路りせさん。

すみれの砂糖菓子を持った瑠風輝さん・鷹翔千空さんは、本当にそっくり!

マントがクレープの生地になっているクレープ伯爵の和希そらさんが歌われた

フィガロの結婚の序曲が素晴らしかったです

下級生の頃にオペラ歌手のマネをするのが好きだったので、

ようやくお披露目する時がきましたと、雑誌『歌劇』の座談会でお話しされています。

最後に究極の美男子フェルゼン、真風涼帆さんが手にアイスクリームがを持って登場。

早変わりで芹香斗亜さんさんがダルマ姿に!

ドレス姿もダルマ姿も、キュートで麗しかったです。

 

この公演で退団された遥羽ららさんを中心に、クリスマスシーズンのパリで

パリジェンヌたちが憧れのキャンディーマンについて歌う娘役7人の場面。

サンタさんの赤い帽子をかぶった娘役さんが可愛く微笑ましかったですね。

 

クリスマスカラーの衣装で芹香斗亜さん中心に、

キャンディーケーンぐるぐる回しながら幸せそうに歌い踊ります。

タップダンスも見どころでしたね。

スタンドマイクがペロペロキャンディー形になっていました。

舞台のどこにスイーツが使われているかを見つける楽しさもありました。

 

宙組『Délicieux!-甘美なる巴里-』2

 

真風涼帆さんがパティシエ衣装で未来への希望を歌います。

シュークリームにクリームと薔薇をトッピングしたスイーツをテーマにした世界。

真風涼帆さんのソロから大勢へのコーラスへ。

 

ピンクの衣装の桜木みなとさんと和希そらさんが、銀橋で新しい時代への希望を歌うと、

ミラーボールがまわり初舞台生が登場!

回るマカロンタワーに乗ってという珍しい登場でした。

役名はマカロンの美女

 

宙組『107期生ラインダンス』

 

かわいい場面のあとに切り裂くような効果音が。

桜木みなとさんを中心に、赤、白、青のソフト帽にスーツを着た

美男子ジゴログループが登場。

パリ・カナイユを現代風にかっこよく歌い踊ります。

 

芹香斗亜さんが、ベルベットの濃紺の美しい衣装で大階段の中央に。

ガーシュインの『誰にも奪えぬこの思い』をシャンソンアレンジで歌う芹香斗亜さんを、

淡いピンクのドレスに大きな帽子姿の娘役さんが囲みます。

芹香斗亜さんは、2013年、「フォーエバー・ガーシュイン」でバウホール公演初主演。

ジョージ・ガーシュイン役でしたね。

 

男役さんの群舞は『パリの散歩道』。

黒燕尾姿の真風涼帆さんが大階段で一人歌い、芹香斗亜さんと組んで踊ります。

男役さんの群舞で組んで踊るのは珍しいですよね。

舞台の照明、そして大階段も赤く染まりました。

 

新トップコンビのデュエットダンスは、芹香斗亜さんの歌声にのせて。

潤花さんは濃紺のドレス。

3人で踊る瞬間もあり、ゴージャスな令和のゴールデントリオを感じました

 

パレードは、白い羽根扇を持って。

白とラベンダーの衣装がとても涼し気でした。