宝塚大劇場花組公演『元禄バロックロック』・『The Fascination!!』

樽井美帆です

 

花組公演

忠臣蔵ファンタジー『元禄バロックロック』

レビュー・アニバーサリー『The Fascination! !』-花組誕生100周年 そして未来へ-

が、宝塚大劇場にて11月6日(土)から12月13日(月) まで上演され、

東京宝塚劇場にて2022年1月2日(日)から2月6日(日) まで上演されました。

なお、東京公演は公演関係者から新型コロナウイルス陽性が確認されたため、

1月8日~29日の公演は中止となりました。

東京での新人公演も中止となりました。

 

新花組トップコンビ柚香光さん・星風まどかさんのお披露目公演、

そして花組誕生100年を記念する公演でした。

 

また約1年ぶりに花組生全員で舞台に立つ公演となりました。

 

 

忠臣蔵ファンタジー『元禄バロックロック』
作・演出/谷 貴矢  

 

舞台は、日本とよく似た花咲き乱れる国際都市、エド。

元禄時代に起きた実話をもとに、様々なフィクションを取り入れ紡がれてきた

忠臣蔵をモチーフに、愛とファンタジー溢れる作品です。

 

この公演は、演出家・谷貴矢さんの宝塚大劇場デビュー作となりました。

 

新しいコンビとしての新鮮さに加え、トップとして経験を積んできた技術や持ち味を出すためには、

ラブストーリーやハッピーエンドのイメージから一番遠い題材を、

見たことのないテイストにチャレンジしたいと考え「忠臣蔵」が思い浮かんだと、

歌劇11月号で谷貴矢さんはお話しされています。

 

開演前、舞台にはたくさんの時計・振り子・歯車が。

チクタクという音にのせて若々しく元気な柚香光さんの開演アナウンス。

「バロックロック」の言い方が特にカッコよかったです。

 

タクミノカミの聖乃 あすかさんがストーリーテラーとして登場し、

松の廊下での事件が描き出されます。

 

柚香光さんが演じたのは、赤穂藩出身の時計職人クロノスケ。

黒い衣装と高い位置で結い上げた髪がワイルドでかっこいい

柚香光さんのメガネ姿にもトキメキました💖

いつも大きな時計を手に持っているのですが、担いだり、ぶら下げたり、振り回したり。

どの持ち方ステキで注目ポイントの一つでした。

美しい花の模様が施された黒いマントに身を包んだ花組100周年のトップスター柚香光さん。

花柄の衣装や花をモチーフにしたセットなど、舞台いっぱいに100周年を祝う雰囲気が

漂っていました。

 

柚香光さんの華やかな立ち回りも見どころの一つ。

柚香光さんは、これまでサーベルを使う機会は結構あったそうですが、

日本刀での殺陣はなんと今回が初めて!

 

オレは花が嫌いだった。大嫌いで懐かしくて美しかった。

というクロノスケの深い思いが込められたセリフが特に心に残っています。

 

星風まどかさんは、エドの格式高い賭場ラッキーこいこいの主キラを演じました。

黒髪ツヤツヤのロングヘアに赤や青のインナーカラーやショートカットなど

ヘアスタイルがこれまでの宝塚歌劇のお芝居の中ではとても斬新で目を惹きました。

 

純粋・無邪気・寂し気・妖艶・隠し事などの感情を、様々な笑顔と声と話し方、

見つめ方で表現する星風まどかさん。

幼く見えたり大人っぽく見えたり、本当に不思議で新たな星風まどかさんの魅力に

釘付けになりました。

また、絶妙な言葉でクロノスケを振り回す様子が、可愛く聡明なキラでした。

 

この公演が宝塚大劇場お披露目となった花組新トップコンビ

柚香光さん・星風まどかさんの距離感には終始ドキドキしました💕

とにかく近いんです!特に顔が近い!

 

銀橋でのクロノスケとキラの長いお芝居もステキな時間でした。

 

周りに誰もいないのに耳打ちをするクロノスケとキラや、

キラを守りながら戦うクロノスケにも、ときめきが止まりませんでした。

 

花組『元禄バロックロック』1

 

エド幕府重臣コウズケノスケは水美舞斗さん。

谷貴矢さんは歌劇11号で、

水美舞斗さんにはどうも人間くさい役をやらせてしまうとお話しされていましたね。

水美舞斗さんの悪い役は久しぶりだったように思いますが、

登場した瞬間から目元・口元などはもちろん全身から悪い人オーラが放たれていました。

でも、口元のお髭がとてもセクシーでカッコいいコウズケノスケでしたね。

再び花組生として舞台に立たれる美風舞良さん演じるケイショウインとの時間を超えた愛や、

また娘のキラを溺愛している様子から、コウズケノスケの愛にも触れることができました。

ケイショウイン、キラ、くノ一など強い女性たちに翻弄されている姿、

将軍ツナヨシから犬のぬいぐるみ渡されアタフタする姿が

憎めないコウズケノスケでした。

 

コウズケノスケお抱えのくノ一、

カエデ ・美羽 愛さんとツバキ・星空 美咲さん。

お二人とも目や動きが凛々しく、声もカッコよく演じていらっしゃいました。

 

見目麗しい少年将軍ツナヨシを演じたのは、娘役の音くり寿さん。

配役を見た時はとても驚きましたが、とても可愛い姿とよく通る声で圧倒的な存在感。

無邪気な少年将軍に見えて、実は大人たちの心や状況をお見通しで、

自分の立場を理解し、威厳を持って立派に制する姿は微笑ましくもあり

感動的でもありました。

 

赤穂藩の家老クラノスケを演じた永久輝せあさん。

色んな顔を見せるクラノスケ。

本質が見えないからこその恐ろしさが漂っているにも関わらず、

人を惹きつける魅力がありました。

 

花組『元禄バロックロック』2

 

登場人物の衣装は、着物のようで着物ではない、様々な柄と柄が合わさっていて、

とてもカラフルで不思議な衣装でした。

 

時を戻せる時計が使われるため、ストップモーションや時が戻る動きも見どころでした。

 

舞台の前方と後方で全く別のお芝居が繰り広げられ、

舞台後方の世界も楽しむことができました。

 

舞台セットもとても印象的でした。

キラの部屋の大きな窓。

窓の向こうで繰り広げられるお芝居とダンスがとても効果的で、

時間の流れや不思議な感覚を感じることができました。

 

木の階段のセット。

階段での立ち位置が変わることで、立場やお芝居の流れも変わる。

華やかなセットの中でレトロ感のある風合いの階段が、私はとても印象に残っています。

 

春、花がキレイなラストシーン。

これからもオレの横で笑っていてくれとキラに言うクロノスケ。

あらためて新トップコンビのお披露目公演であることを感じました。

 

「おいで」と優しくキラを呼ぶクロノスケ。

手をつないでクルクル回って、肩を組んで歩んで行く二人。

キュンキュンのラストシーンでした💗

 

 

レビュー・アニバーサリー

『The Fascination! !』-花組誕生100周年 そして未来へ-

作・演出/中村 一徳

 

ショッキングピンクの衣装の柚香光さんが銀橋中央に飛び出してショーはスタート!

変わり燕尾のジャケットの裾がまるで花びらのようで、

柚香さんが回るとふわーっと広がりとても美しい。

シャツの襟も花びらのよう。

星風まどかさんも同じくショッキングピンクのドレスで登場!

見つめ合って何とも幸せそうに歌い踊ります。

 

組子のみなさんもラベンダーに近いなんとも優しいピンク色の衣装。

シャツの袖や襟が花びらのようなデザインになっています。

花組のみなさんが咲き誇る花となって歌い踊ります。

 

花が咲くような振付が印象的なプロローグの振付は、花組出身の御織ゆみ乃さんでした。

 

とあるクラブが舞台となった「酒とバラの日々」

水美舞斗さんを中心に繰り広げられる愛の駆け引きを描いた場面です。

ダークグレーのスーツにソフト帽、赤い薔薇を一輪持って踊る水美舞斗さん。

娘役の衣装はベルベット調で黒と紫が使われデザインはとてもタイト。

かっこよく凛々しく踊るワイン・レディたち。

激しく踊り、最後に水美舞斗さんが花を飛ばすクールな場面でした。

 

柚香光さんが魅惑的な食虫花を表現した「ペルーの花」

妖しく輝く美しい食虫花に、星風まどかさんを中心とした蝶々が近づいてきます。

花と蝶が美しさを競い合うかのようなダンス。

妖しく危険な香りの虜になりました。

 

黄色いミモザの花のセットが印象的な場面「ミモザの花」

白い軍服の永久輝せあさんとフランス人形のようなドレスに帽子の娘役さん。

 

戦後、大劇場で宝塚歌劇が再開して二作品目に上演されたの内海重典さんの作品、

花組の「ミモザの花」

大ヒットして再演を重ね、戦後の大変だった時代に人々へ夢や希望を届けた作品です。

 

星風まどかさんが、すみれ色のドレス、すみれの花があしらわれた帽子、

すみれのブーケを手に登場。

星風まどかさんの初舞台ラインダンスは、すみれの花かごからの登場でしたね。

すみれの花にまつわる楽曲を中心に場面が展開していきます。

 

部分的にすみれ色がデザインされたクリーム色の変わり燕尾の柚香光さんを中心に、

すみれ色の変わり燕尾の男役さんの群舞。

曲は、すみれの花咲く頃。

 

花組『The Fascination!』1

 

柚香光さんと水美舞斗さんが二人で激しく踊る場面には、アクロバティックな振付も。

目と目でタイミングを合わせる同期生のお二人。

お互いが譲らないダンスは、ただただ素晴らしかったです。

 

高翔みずき組長の語りから始まる「ピアノ・ファンタジィ」をオマージュした場面。

大浦みずきさんがされた場面の再現です。

白燕尾の聖乃あすかさんが歌い踊ると、ピアノから鍵盤のロケットが現れます。

 

続いて、黒鍵と白鍵のダンサーが踊りだします。

白い衣装の男役さんと燕尾服風ダルマ衣装の娘役さんが組んで踊ります。

静かで上品で、心地よい緊張感が漂います。

男役さんの腰に娘役さんが乗ってキープするなど、次から次へと目を見張るような

すごい技が繰り広げられました。

 

Exciter!!、スポットライト、ラ・ラ・フローラ、僕の愛、ある愛の伝説、

花組公演で誕生した数多くの名曲の中からメドレーで歌い継がれます。

 

最後は「心の翼」の大合唱。

白い衣装で歌う感動的なコーラス。

まさしく花組の歌とも言える「心の翼」

手をつないでのコーラスは、大劇場を愛いっぱい、清潔感いっぱいに包み込み、

花組100年分の壮大なコーラスとなって響き渡りました。

 

花組『The Fascination!』2

 

フィナーレで歌われた「エーデルワイス」の日本語詞は、

元花組トップスター大浦みずきさんのお父様、阪田寛夫さんのもの。

 

黄色のダルマ姿の星風まどかさんを中心とした娘役さんの可憐なダンス。

星風まどかさんは、出てこられるたびに全く違う魅力的な雰囲気を漂わせていらっしゃいました。

 

大階段で、ピンク色のドレスの娘役さんに囲まれた黒燕尾の柚香光さん。

少しおでこに垂らした前髪がステキ💗

音楽は映画『ひまわり』

 

新トップコンビ初めての大劇場公演でのデュエットダンスは、光沢のある美しいグリーンの衣装。

初々しい雰囲気のお二人にピッタリの色でしたね。

影コーラスは、珍しく男役さん二人。

101期生の龍季澪さん・102期生の南音あきらさん。

とてもしなやかな流れるように美しいデュエットダンス。

デュエットダンスでもリフトがありましたが、

このショーの中では何度もトップコンビのリフトがありました!

 

花組『The Fascination!』3

 

エトワールは、宝塚市出身の101期生、咲乃深音さん。

初エトワールです!

美しくキラキラした歌声を響かせていらっしゃいました。

 

花組カラーであるピンク一色のパレード。

手には白い羽根扇。

 

柚香光さんと星風まどかさんの衣装は、ジャケットの裾、ドレスの裾が

フワフワしていて花びらのよう。

美しくきらめくストーンが無数に輝く、まさに夢の世界の衣装でした✨

 

花組100周年に思いをはせる、とても華やかな65分間でした🌸