宝塚バウホール星組公演 バウ・ショーケース 『New Wave! -星-』
樽井美帆です
8月27日(月)~ 9月8日(土)まで、宝塚バウホールで
バウ・ショーケース 『New Wave! -星-』が上演されました。
2013年の花組公演から始まった各組若手を中心とした
エンタテイメントショー『New Wave!』シリーズの最後、5組目を飾る公演です。
待ちに待った5組目、星組の公演!
『New Wave!』シリーズの歴史を振り返ってみましょう。
バウ・ショーケース『New Wave! -花-』
2013年12月12日(木)~12月22日(日)
主な出演者:望海 風斗、瀬戸 かずや、芹香 斗亜 ほか
バウ・ショーケース 『New Wave! -月-』
2014年1月18日(土)~ 1月28日(火)
主な出演者:美弥 るりか、宇月 颯、鳳月 杏、珠城 りょう ほか
バウ・ショーケース 『New Wave! -宙-』
2015年4月2日(木)~ 4月12日(日)
主な出演者:澄輝 さやと ほか
バウ・ショーケース 『New Wave! -雪-』
2017年2月9日(木)~ 2月19日(日)
主な出演者:月城 かなと、永久輝 せあ ほか
現在トップスターや各組の主要キャストとして活躍されている方たちが、
若手と言われていた時代に出演されていたことを思うと
5年の歳月を感じますね。
『New Wave!』シリーズには、各組の公演を通して様々な共通点があります。
まず、作・演出はすべて三木 章雄さんが手掛けていらっしゃいます。
そして、オンステージの生バンド演奏。
ポスターは組カラーがベースとなっており、出演者全員が写っています。
名前も全員分掲載されています。
星組の出演者は22名。
男役12名。娘役10名です。
中心メンバーである瀬央 ゆりあさん、紫藤 りゅうさんは、白燕尾。
そのほかの男役は黒燕尾、娘役は黒いドレス。
今にもポスターから飛び出してきそうな元気いっぱいな波!
入団10年目の95期生の瀬央 ゆりあさんから、
昨年初舞台を踏んだ103期生までが出演していました。
シリーズがはじまった5年前には、初舞台も踏んでいなかった生徒さんが13名も!
シリーズ共通の場面と、各組の個性を生かした場面で構成されています。
オープニングは、シリーズ共通でラテンです。
星組は『コパカバーナ』でした。
ホイッスルが鳴り響き、ヒューという掛け声。
熱く元気な星組の波がやってきました!
瀬央さん・紫藤さん・極美慎さんの3人が
色気のあるダンスで魅せる『ラ・コンパルサ』
歌うのは華鳥礼良さん。
華鳥さんは全編通して歌で大活躍!
どんなジャンルの歌も自在に声を操り、
美しい歌声を劇場いっぱいに響かせていらっしゃいました。
『New Wave』恒例の場面といえばティンバレス!
ティンバレスというラテン音楽で使用される打楽器を演奏する場面。
今回挑戦したのは、瀬央さん・紫藤さん・極美さん。
隣の人のティンバレスを叩いたり、スティックを合わせて叩いたり
アゴーゴーベルをリズムよく叩いたり
合間にはトークもあります。
とにかく初々しい雰囲気に心が和み、自然と笑みがこぼれますよね。
応援したくなります!
客席降りも盛り上がった『ノバ・ボサ・ノバ メドレー』
ゴールドのポンポンを持って出演者が客席へ!
オララオレレ~とノリノリの場面。
元気がもらえました。
恒例の『マンボ№5』にのせた出演者紹介と、日替わりインタビュー。
瀬央さん・紫藤さんがインタビューを担当されました。
特技や夢などを披露するのですが、私が取材させていただいた通し舞台稽古では
103期生のお二人、星咲 希さんと音佳 りまさんが登場。
のぞみんとムーチョという愛称紹介、
そして音佳さんが得意なスペイン語で歌い、星咲さんがその歌に合わせて踊る
という特技が披露されましたよ
続いては、70・80年代のポップスコーナー。
カーペンターズの『Closs to you』
あなたの側にという歌なので、瀬央さん・紫藤さんが客席で歌われました。
甘く美しく素敵なハーモニーでした
華鳥さんの『Lovin’you』は素晴らしい歌声でした。
まるで鳥のさえずりのように心地よかったです。
極美さんと娘役さんたちが可憐に歌い踊ったあとは、
ストライプの白のスーツ、ソフト帽姿の瀬央さんが
マイケル・ジャクソンの『I Just Can’t Stop Loving You』をロマンティックに歌います。
歌い終わると舞台の白い幕に、スーツを着て帽子をかぶって踊る男の影が2つ。
幕が開くと白のストライプスーツの瀬央さんと
グレーのストライプスーツの紫藤さん、そして黒いスーツの男役がずらり。
マイケル・ジャクソンのナンバーをカッコよく踊ります。
実際にマイケル・ジャクソンが行っていた演出も取り入れられていたそうですよ。
続いてはジャズ。
色々な娘役と組んで踊る紫藤さんの
表情豊かで上品でダイナミックなダンスに魅了されました。
ジャズ場面のラストは『Sing,Sing,Sing』
若さ溢れる歌とダンス!
華鳥さん・桜庭 舞さん、
ジャズトリオの彩園 ひなさん・都 優奈さん・星咲 希さんの歌声も素晴らしかったです。
1幕ラストのシーンはタンゴ。
瀬央さんが黒のロングコートに黒の帽子を目深にかぶり、
客席後方より歌いながら登場。
コートをぬいでパープルのスーツで夜のタンゴを踊ります。
目力に圧倒されました!。
瀬央さんと組んで踊った水乃ゆりさんの情熱的な踊りも魅力的でした。
全員でのリベルタンゴの激しいダンスで1幕は終了。
2幕の幕開きは、各組の歴代スターの曲を歌い継ぐ恒例の場面です。
瀬央さんと紫藤さんは白、他のメンバーは黒という
ポスターの衣装で登場です。
衣装がシンプルな分、歌で勝負という感じですね!
寿美花代さんの『幸せを売る人』を全員で。
コーラスも楽しく元気!
紫藤さんの『コルドバの光と影』
遥斗 勇帆さん・颯香 凜さん・都 優奈さんの『ラ・カンタータ』が
特に印象に残っています。
大劇場ではまだ歌声を聞く機会が少ない生徒さんの歌声を
聞くことができるのもこのシリーズ、バウホール公演の醍醐味ですね。
紫藤さん・華鳥さんのデュエット『ひとかけらの勇気』は
とてもドラマティックで涙が出るほど美しかったです。
紫藤さん演じるロミオを中心とした『世界の王』
若さあふれる等身大の姿、元気なメンバーにピッタリの場面。
瀬央さんは新人公演で主演した『ガイズ・アンド・ドールズ』の
「運命よ、今夜は女神らしく」を歌われました。
ストレートに声が伝わってきて、声量も豊か。
背中がかっこよかったです!
コーラスが元気で可愛く印象に残っています。
紫藤さん・朝水りょうさん・極美さんがラベンダー色のスーツで、
少し影のある雰囲気で客席から歌いながら登場。
美しい3組のデュエットダンスへ。
ストーリー性のある場面もありました。
これまでの元気な場面とは変わって、
1920年代の戦争の前後の少し不安な緊張感漂う雰囲気のパリが舞台。
瀬央さんの笑顔を封印した表情も魅力的でした。
終盤はハンドマイクに持ち替えて、さらに歌歌歌!
『セ・シャルマン』をソロで歌われた遥斗 勇帆さん。
芯のある歌声と表現力が素晴らしかったです。
華鳥さんと桜庭さんのハーモニーも美しく心に響きました。
そして、今回の見どころのひとつ!
瀬央さんが女役で登場する『黒い瞳』
『ゴールデン・ステップス』で麻路さきさんと白城あやかさんが踊った場面の再現です。
黒のドレスで登場。
私は、湖月わたるさんに雰囲気が似ているかなと思いました。
訴える力のある力強いダンスを、紫藤さんと組んで踊られました。
いよいよショーも終盤。
桜庭舞さんを中心に歌い上げあられた素晴らしい『Amazing Grace』
『If It’s Over』
渾身の歌・コーラス・ダンス、喜びいっぱいに表現されていました。
瀬央さんの歌も素晴らしかったですね。
舞台上に誰もいなくなったと思ったら、メタリックグレーの衣装で
出演者全員が客席後方から登場!
客席も舞台も一体となって星組の波を楽しみました
最後は『New Wave!』のテーマソングを元気に歌って踊ります。
ダイナミックな瀬央ゆりあさんと
繊細でのびやかな紫藤りゅうさんを中心とした
星組の『New Wave!』
元気はつらつ、熱くてエネルギッシュで、明るい未来の可能性を感じました。
太陽の日差しをうけて眩しく輝く夏の海のような星組『New Wave!』でした