青い影から赤い剣心へ 「るろうに剣心」新人公演感激日記
姿 美保子です
宝塚歌劇の公演には「新人公演」というものがあるということは
以前このブログでもご紹介しましたね。
大劇場で公演中の作品が、セットも衣装も内容もほぼそのままに
キャストだけが総役替わりで1回のみ上演されるのが「新人公演」です。
出演者は入団して7年目以下の生徒のみで、主演、あるいは主要な役を演じた生徒は
将来のスター候補生として注目されるようです。
2月23日(火)夕方6時から大劇場で上演された雪組新人公演
浪漫活劇(アクション・ロマネスク)「るろうに剣心」 で注目の主演をしたのは
永久輝せあ(とわき・せあ)さん 2011年に入団した97期生です。
※お詫び:95期生と誤記、誤放送しましたので訂正します。
永久輝さんは昨年1月 「ルパン3世ー王妃の首飾りを追えー」 新人公演で初主演。
チャーミングな笑顔が心に残るスタイリッシュなルパンが客席を魅了しました。
今回が2度目の主演となりますが
「初めて主演を頂いた時は自分のやることに必死で、いろんな形で助けて下さった周りの方に
感謝することしかできなかったんですけれども
今回は感謝の思いをどう返したらいいか、自分は何を返せるのかを考えるようになりました」
と終演後の囲み取材で話されていました。
感謝の思いは変わらず、自分で言えることであれば下級生にアドバイスなどもしたということでした。
永久輝さんは今回 「るろうに剣心」本公演(通常上演されている公演)では
「剣心の影」という役を演じています。
幕末の動乱期、緋村剣心が 人斬り抜刀斎と恐れられていた頃の幻影です。
当時の剣心は青い着物に袴を付け、大義のために刀を振るい続けていました。
そんな剣心が頬に十字傷を負い、不殺の誓いを立てるきっかけとなった出来事を
回想シーンとして 動きだけで演ずるのが青い剣心です。
また、るろうに剣心となった赤い剣心と心の奥底の青い剣心が激しい立ち回りをするシーンもあります。
いつもは影として青い剣心を演じている永久輝さんですが、
新人公演では 初めが青い剣心(抜刀斎)、その後赤い剣心となって登場しました。
影の時には一度も着ることのなかった赤い着物を着たとき何か気持ちに変化はあったのでしょうか。
「(本役の早霧せいなさんから)ー きっとこの着物を着たら緋村剣心になれるよー
と言って頂いていました。幕開きはいつも自分が着ている青い衣装での出だったんですけれど
そこから赤い衣装に着替えた瞬間、やっぱり何かが違って
剣心としての自由さだったり、強さだったり、温かさだったり
そういうのが込められたこの衣装をお借りして着た瞬間に
何かがフッと落ちてきた気はしました」(囲み取材より)
永久輝さんは本公演では一言も発していないのですが、新人公演ではるろうに剣心として
セリフも歌もたくさんこなしています。もちろん「オロ・・・」も
永久輝さんの剣心を一言で言うなら 美しい! この言葉に尽きますね。
首もとで無造作に束ねた赤い髪が良く似合っています。
維新後不殺を誓い、赤い着物の腰に逆刃刀を差したちょっと頼りない感じの剣心は かわいい!
でも、腰が落ちているというのでしょうか剣客としての強さも出てるんですね。
今インフルエンザが流行していますが、雪組でも休演者が続いています。
新人公演では御庭番衆の一人、火男役の汐聖 風美(しおせ・かざみ/100期)さんが怪我のため休演、
新人公演を卒業している本役の久城あす(くじょう・あす94期)さんが急きょ代役を演じられました。
新人公演は通常の半分ほどの人数での公演ですから皆さん大変だったことと思います。
ヒロイン神谷薫を演じた彩みちる(いろどり・みちる/99期)さんも
「インフルエンザで皆大変だった中、ここまでよく一つの舞台を創れてよかったなあと思います」
と終演後話されていました。
本公演では明神弥彦という元気な少年を演じている彩さんは、元気さはそのままに
はつらつとした薫を演じられました。
本公演ではアニメから飛び出してきたかのような登場人物たちが話題になっていますが
新人公演も負けてはいません
会場の拍手を独り占めしたのは武田観柳役の 橘 幸(たちばな・こう/96期))さん。
ロングコートを翻し最下級生らしからぬ色気で驚かされた四乃森蒼紫役の 縣 千(あがた・せん/101期)さん。
剣心と堂々と渡り合った加納惣三郎役の 諏訪さき(すわ・さき/98期)さん。
などなど・・・
1幕、充実の1時間50分の新人公演でした。(新人公演担当:田淵 大輔さん)
雪組新人公演感激日記の放送予定は
2月26日(金)午後2時〰 (27日(土)午後3時〰再放送)
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チャオ