凪七瑠海コンサート ロマンチック・ステージ 『パッション・ダムール -愛の夢-』
樽井美帆です
現在、宝塚バウホールでは、専科 凪七瑠海さんのコンサートが
上演されています。
凪七瑠海コンサート
ロマンチック・ステージ 『パッション・ダムール -愛の夢-』
作・演出/岡田 敬二
出演は、専科の凪七瑠海さんと雪組生16名。
ロマンチック・レビューシリーズの場面による構成となっています。
プログラムによると、凪七瑠海さんは3才から宝塚歌劇の大ファン!
ロマンチック・レビューもよく見ていて、
その中でも『ル・ポァゾン 愛の媚薬』が大好きだそうです。
また、凪七瑠海さんは過去にエリザベートも演じているため、
岡田敬二さんは今回娘役の場面もと考えたそうですが、
凪七瑠海さんご本人が、男役に徹してみたいとの希望だったそうです。
とにかく清潔感のある、美しいステージでした
どの場面も凪七瑠海さんの歌声が心地よく、ステキな八変化を楽しむことができました。
髪型をすべて変えて出てこられ、同じ印象をうける場面はひとつもありませんでした。
ロマンチック・レビューシリーズの耳なじみのある曲が使われているので、
少し懐かしい気持ちで、音楽も楽しむことができましたね
また、ロマンチック・レビューシリーズならではの美しい色彩も
セットは、5段ほどの階段と、舞台上部のレースのカーテン、そして柱など
シンプルなものが場面に合わせて効果的に優しく使われていました。
花道に置かれたライトが客席を真っ赤に染め、
情熱的なギターのトレモロが響く中幕が上がり、
凪七瑠海さんが、黒の装飾が施された真っ赤な変わり燕尾で登場し歌い踊ります。
ゆめゆめしく、美しく、品があり優雅な凪七瑠海さん。
岡田敬二さん作詞・吉崎憲治さん作曲のスパニッシュ風の主題歌が歌われます。
爽やかでもあり熱くもあるステキな主題歌でした。
続いて、豪華な装飾が施された黒いマントを羽織って、
凪七瑠海さんが『DRIFTER IN THE CITY』を歌います。
劇場内の温度が5℃くらい下がったのではと思うくらい
爽やかでキラキラされていました
凪七瑠海さんの赤い衣装は印象的で、赤い口紅もステキだなと思いました。
『ネオ・ダンディズム -男の美学-』よりアディオス・パンパミーアでは、
ガウチョ姿の男役と、黒いスカートに白いブラウスの娘役が登場。
娘役のブラウスは肩が出るデザインでとてもステキでした。
まず、壮海はるまさんと愛陽みちさんが歌い踊ります。
壮海はるまさんのダイナミックさと包容力がカッコよかったです。
かがり火が燃える中、ガウチョ・スタイルで踊る凪七瑠海さん。
凪七瑠海さん、初ガウチョ・スタイルだそうですよ!
雪組のメンバーが加わりムチを持って踊りますが、
とても丁寧に歌い踊り、場面を作り上げているのが伝わってきました。
凪七瑠海さんの恋人役は、彩みちるさん。
彩みちるさんが、凪七瑠海さんの肩に手を置いたり、見つめたり、
ムチを受け取ったりする仕草の一つ一つが美しく、
凪七瑠海さんも信頼の笑顔を向けていらっしゃるように感じました。
この場面の凪七瑠海さんが、ちょっと紫苑ゆうさんに似ているように見えたのは
私だけでしょうか?
有栖妃華さんと莉奈くるみさんがチュチュ風のドレスを着て、
羽根扇を持って可憐に歌うと、舞台は『妖精の森』へ。
『Amour それは・・・』からクラシック・バレエの場面。
クラシカルな雰囲気を楽しむことができました。
ゴールドの衣装をまとった凪七瑠海さんが、幕前で優しく歌います。
幕が上がり、パステルカラーのチュチュ風のドレス姿の娘役。
そこへ、目が覚めるほど美しい水色の衣装の貴公子、凪七瑠海さん
凪七瑠海さんは、妖精や貴公子が本当にお似合いですよね!
カンカン帽をかぶり、蝶ネクタイにジャケットスタイルの
天月翼さん・叶ゆうりさん・汐聖風美さんが
『You and the right and the music』を歌ったあとは、
『ル・ポァゾン 愛の媚薬』から愛の誘惑の場面。
パラダイスの歌手は縣千さん。
青いリンゴを手に、グリーンがかったロングヘアに黒い衣装、
妖しい美しさに引き込まれました。
赤茶色のスーツ姿のジゴロ凪七瑠海さん登場。
周りには、シルバーのシャツに黒いズボン、サスペンダー姿の踊る青年たち。
スタイリッシュでカッコイイダンスを踊りながら、ウィンクを決めてキザってきます
そのあとジゴロ凪七瑠海さんの取り巻きが、あでやかなピンク色のドレスの娘役へ。
紫色のドレスで歌う希良々うみさんの歌声がステキでした。
また、ゴールドのドレスで凪七瑠海さんを翻弄する彩みちるさんの美しさも印象的でした。
水色の衣装の叶ゆうりさんが、明るい歌声で『Smile』を歌うと、
白燕尾の凪七瑠海さんが登場。
胸には水色の花のコサージュ。
清潔という言葉を体現したらこうなるのでは?と思ってしまいました。
『ALL BY MYSELF』を歌います。
カルテット、眞ノ宮るいさん・縣千さん・一禾あおさん・壮海はるまさんが加わります。
凪七瑠海さんの歌声と4人の声がとてもよく合い、心地よいハーモニーでした。
あっという間に第1幕が終演!
第2幕はハードボイルドの場面からスタート
『ダンディズム!』
まず、ストライプのスーツにソフト帽の男役二人による力強くセクシーなタンゴ。
眞ノ宮るいさん・縣千さんです。
男役同志がガッツリ組んで踊る珍しい振付ですね。
曲は『Paradiso』へ。
この曲といえばあの振り!
みなさんも一度は試みたことあるのでは?
凪七瑠海さんはグレー地に紺のストライプスーツで新鮮なイメージ。
黒いスーツの男役のみなさんもカッコよかったです
有栖妃華さんが、大きなつばの帽子にサーモンピンクのドレスで歌うと、
爽やかな水色の軍服の士官たちが登場
続いて、学生王子の凪七瑠海さんが白の軍服で登場!
美しいという言葉を体現したらこうなるのではないでしょうか?
柔らかい質感の色とりどりのパステルカラーのドレス姿の
娘役に囲まれて踊る凪七瑠海さん。
終わってほしくないと願いたくなるほど美しい場面。
ロマンチック・レビューの醍醐味を味わった場面でもありました。
天月翼さん・千風カレンさんが『夢・アモール』を歌い、
続いて水色のドレスの娘役が踊る中、縣千さんが『SHE』を歌います。
豪華な装飾がついたキラキラの黒燕尾で凪七瑠海さんが登場
愛の歌(ボレロ)を美しく、優雅に。
娘役は、白のスパニッシュ風のドレス。
フリルが何段にもなっていて可愛いく、袖の形もふんわりしていてステキ
背中部分の開き方もとてもキレイなドレスでした。
美しき『パッション・ダムール -愛の夢-』チーム
カーテンコールは、東南アジア公演でも歌われた『さよならGoodbye』が、
夕暮れのようにオレンジ色に染まるステージで歌われました。
凪七瑠海さんのお人柄を表すかのような、
穏やかでゆったりしたあたたかいステージに心が優しくほぐされ、
幸せな気持ちになれたコンサートでした。
10月25日(日)まで上演されています。