川柳の時間

川柳の時間

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この平穏この幸せを順送り   和音
今のこの穏やかな一日は先人からの贈り物。このまま後々までずっと保っていくようにする事が私たちに課されている。平穏のありがたさが身にしみたここ四年です。

神様のように包むと怒られる  悠実

神ならぬ身。神を真似てはいけない。あくまで、人として包めという事か。不完全ながら温かい。そんな包まれ方が嬉しい生身の人間。

スケジュール帳で跳ねてる音符たち  涼閑
ふと浮かんだメロディをメモった手帳。音符は木枯らしの中を踊りながら、曲の完成を待っている。作句途中でもメモることがよくありますね。

 おふくろの味を持たない仲間たち  徳道かづみ
おふくろの味をついぞ持たないままの仲間。サバサバとしていてそれもいい。時々、おふくろさんに会いに行けばそれでいい。

輪郭がブレた仮面の家族写真  猫又(夏梅堂)
父という仮面。母という仮面。家族という仮面。写せば少しブレる。写真はいつの場合でも、真実を伝える。

 淡雪はうそつき死んだ猫帰る  康浩
シンと降る淡雪の中、聞こえてくる猫の声。死んでなんかないと思わすリアルさで。降りやめば、もう声も聞こえてこない。

野茨の赤い実 戦の真ん中に  凪子
一年間御投句、ご視聴くださいましてありがとうございます。みなさんの御投句で成り立っている番組です。来年も引き続きよろしくお願いします。よいお年になりますように。

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