遺言はこんな使い方もある

こんにちは!

宝塚くらしの法律相談所、高田裕美です。

8月もあと一週間で終わり。

暑く長い日々も次の季節へと移ろいでいくんですね~

実感はほぼありませんが(笑)

 

さて、本日は

福間法律事務所の尾崎悠吾先生をお迎えして、

『予備的遺言と保険金受取人の変更』

についてお話をお伺いしました。

 

相談者Aさんは奥さんとの二人暮らし。

お子さんはいません。

Aさんが亡くなった後の保険金受取人は奥さんですが、

奥さんが亡くなっていた場合、通常であればその親兄弟へその権利が移ります。

奥さんにはお兄さんがいますが、お兄さんには保険金を受け取って欲しくないそうです。

こんな場合はどのようにすればいいのでしょうか?

 

このような事態を避けるために、Aさんがあらかじめ遺言を作成して、

遺言に「Aさんの奥さんが、Aさんより先に死亡した場合や同時に死亡した場合には、死亡保険金の受取人を

奥さんから他の人(例えば、Aさん自身の妹さんや甥御さんなど)に変更する」などと定めておくとよいそうです。

まさに、予備的な遺言といえます。

 

ただし、この場合注意すべき点が2点あります。

第一に、

保険会社はAさんの遺言の存在を知らないので、奥さんが先に死亡している場合に、奥さんのお兄さんから保険会社に

請求があた場合、保険会社はお兄さんに払ってしまう可能性があります。

保険法では、その様な事態を想定して、遺言の効力が生じた後(つまりAさんが亡くなった後)、

保険会社に対し、遺言による保険金受取人の変更を通知しておかなければ、後から保険会社に対して遺言の通り

保険金を支払うべきであった等と主張すら出来ないことになっています。

よって、その遺言にAさんの遺言の内容を実現する遺言執行者を定めた上で、その遺言執行者が保険会社に対し、

保険金受取の変更を通知する必要があります。

遺言執行者は弁護士が請け負うこともあるそうです。

 

第二に、

保険法が施行された平成22年4月1日以前に締結された生命保険契約については、遺言による保険金受取変更について

規定が適用されない場合がありますので、個別に保険会社に問い合わせて対応して貰えるか事前に確認しておく必要が

あります。

 

いずれにせよ、様々なケースが想定されますので、

遺言作成は専門家である弁護士の先生へご相談頂くことがおすすめです。

 

次回、福間法律事務所の先生にご出演いただくのは、
9月21日の予定です。
 
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いずれも「宝塚くらしの法律相談所」までお願いします。
 
次回8月31日は、
宝塚花のみち法律事務所の木野達夫先生をお迎えしてお送りする予定です。
来週もお楽しみに~♪

 

夏休みに京都鉄道博物館に行かれた先生、うらやましいッ!!

電車気分でGO☆!!

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