宝塚音楽学校 第104期生 入学式
樽井美帆です
4月16日(土) 午前10時から、宝塚音楽学校講堂にて
宝塚音楽学校 第104期生 入学式が執り行われました。
開式に先立って集合写真の撮影が行われます。
素早く整列!
104期生のみなさん、統一感があって、大人っぽいな
という印象を私は持ちました。
本科生が胸元のリボンや靴下、髪型などをチェックし直します。
自然な笑顔がとても可愛かったです。
撮影が終わると、舞台上やフロアの椅子の設置など
入学式のためのセッティングが行われるのですが、
これは本科生の担当。
自分の持ち場が終わっても、今自分にできることは何かを
一生懸命探して動いていました。
開式の10時少し前に本科生が入場。
そして、10時になると新入生が拍手に迎えられ入場します。
同期生となってまだ時間はたっていませんが、
40人心はひとつにしての行進です。
●新入生徒紹介
新入生40名、一人一人名前が呼ばれ、返事をして立ちます。
壇上の伊木常雄校長に向かって一礼し、
次の人の名前が呼ばれたら着席します。
みなさん、溌剌と清々しい返事を講堂に響かせていました。
●伊木常雄校長式辞
(一部抜粋)
みなさんは、27倍もの難関を突破して本校への入学をはたし、
宝塚の舞台に立って輝くための基礎とその心得を学んでいくことになります。
関係するすべての人たちから、この生徒たちが104期生でよかったと
言ってもらえるよう精進してもらいたいと思います。
みなさんの学びの場となる宝塚音楽学校の特徴を簡潔に述べるなら、
10の実力を持って入学した生徒が、努力する才能を発揮して
実力を20に伸ばし、さらに30以上の実力が必要な宝塚の舞台に立つために
ひたむきに稽古にはげむ習慣を身に着ける場であると言うことができます。
そのような特徴を持った本校での厳しい修練に耐え、
清く正しく美しくの教えのもとで学んだ人たちだけが立てる舞台であることが、
宝塚の舞台には品があると評される所以です。
みなさんも2年後に新たな門出を迎えるべく、ひとつひとつ地道に基礎を固め
課題を克服してもらいたいと思います。
夢の実現のための前提条件として欠かすことができないのが、安全と健康の確保です。
心身のコンディションには細心の注意をはらい、ほがらかに学校生活を送り
成長してもらいたいと思います。
●角和夫理事長祝辞
(一部抜粋)
先日117名が3次試験にのぞまれ、面接官をさせていただきました。
117名の方のうち77名の方には不合格をつけなければなりません。
1回目・2回目で、あと1年ここを伸ばしてもらったら合格ラインに達する
という受験生の方はいいのですが、4回目ラストチャンス、
かつ3次試験まで進んでこられた方に不合格をつけることは、
非常に辛いものがあります。
花組公演『ミー&マイガール』の中で、公爵夫人がビルに
『貴族には貴族の義務がある』と教えます。
貴族は、普段は領民の方が額に汗をして働いたことで、いい生活を送っているわけですが、
敵が攻めてきた時には、領民のために命をかけて敵と戦う。
多くの宝塚の舞台を夢見て頑張ってこられた方、
残念ながらこの場に来れない方のほうがはるかに多いわけです。
そういった方の気持ちに思いをいたらしめて、
これからの宝塚人生を送っていただきたいと思います。
宝塚歌劇には色々な特色がありますが、その一つが分業がないということです。
歌・踊り・芝居も一人一人がトータルでできなければいけません。
これからの努力・将来性に期待をして合格通知を出している方も中にはいます。
やはりなんといっても歌劇ですので、歌で思いを伝える
ということが非常に重要な要素だと思います。
歌唱力だけは、みなさん全員がさらなる上のレベルを目指して
特に頑張っていただきたいと思います。
宝塚歌劇100周年の時には、約1500名のOG方に
ふるさと宝塚に帰ってきていただいて、ともに祝っていただきました。
48年後の150周年にはぜひとも、ふるさと宝塚に帰ってきていただきたい。
これまで宝塚を育ててきた多くの先輩・スタッフの汗と涙の結晶で今日があります。
さらに良きものにしていく、新たな歴史を作るのはみなさんです。
ぜひとも頑張ってください。
●宝塚歌劇団生徒代表祝辞(花組組長 高翔みず希)
あたたかく包み込むように、新入生にエールを送られました。
(一部抜粋)
宝塚を志した時の思い、今日の日の喜びを決して忘れないでほしいということです。
その思いは、これから先みなさんが大きな壁や困難に立ち向かう時、
必ずみなさんの心の支えになってくれることと思います。
歴史を受け継ぐ私たちには、その歴史に恥じぬよう、
清く正しく美しくの教えのもと自らを高めていく使命があります。
その使命をしっかり受け止めて、宝塚音楽学校での2年間
舞台に立つために必要な技術とマナーを学んでください。
身体に気をつけて頑張ってくださいね。
●本科生総代 歓迎の辞(本科生総代 芹澤佳夏)
しっかりした発声と美しい声で、新入生に呼びかけられました。
(一部抜粋)
私たちはこの一年間、礼儀作法や集団生活における規律を身につけながら、
毎日一生懸命お稽古に励んでまいりました。
本日より皆さまは宝塚音楽学校の一員です。
小林一三先生の、清く正しく美しくの教えをしっかりと胸に刻み、
ご指導を賜る諸先生方をはじめ、皆さまを支え導いてくださる
すべての方々への感謝の気持ちを忘れず、限りない芸の道を
一歩一歩あゆんでまいりましょう。
●新入生総代 答辞(新入生総代 吉村里紗)
素直な気持ちが言葉にのり、素晴らしい答辞でした。
(一部抜粋)
清く正しく美しくの教えを守り、立派な舞台人になるよう
限りない芸の道に精進することを、今ここにお誓いいたします。
今日まであたたかく見守り励まし、夢と希望に向かって
ひたすら進んで行く道を選ばせてくれた家族に感謝いたします。
ご列席のみなさま、私たちは必ず立派な舞台人になりますよう
懸命に努力してまいります。
●金剛石の歌
金剛石も磨かずば
珠の光はそわざらむ
●校歌斉唱
憧れの校歌を歌う姿はとても誇らしく見えました。
晴れやかに歌声が響き渡りました。
閉会のことばのあとはセレモニーです。
予科生の入学を祝って、本科生が予科生の胸に校章をつけます。
1年前を思い出し、目をうるませる本科生。
肩を抱き励ましのことばをかける本科生。
感激で涙があふれる予科生。
私たち40名は、宝塚音楽学校第104期生として本日入学させていただきました。
よろしくお願いいたします。
と新入生よりお礼の言葉が述べられ、入学式は終了しました。
入学式終了後、新入生生徒代表のみなさんに
お話を伺いました。
写真右から、吉村里紗さん・猪山空さん・小嶋留奈さん・山田絵莉香さん
★入学式を終えた今の気持ちは?
吉村里紗さん
憧れていたグレーの制服を着れてとても幸せでございます。
これから二年間厳しい道があると思いますが、
精一杯頑張っていきたいという気持ちでいっぱいです。
猪山空さん
憧れのグレーの制服を着ることができ、本科生の方に校章を付けていただいたことで、
今日から宝塚音楽学校生になれるということを心からうれしく思っております。
小嶋留奈さん
今日この日を迎えられてとてもうれしく思います。
日々精進を忘れずに頑張っていきたいと思います。
山田絵莉香さん
憧れの制服を今こうして着られていることがとても幸せに思っています。
毎日のこれからのレッスンを日々精進してまいりたいと思います。
★どんな男役・娘役になりたいですか?
吉村里紗さん
骨のあるくさい男役になりたいと思っています。
またあの人を見にいきたいと思ってもらえるような
ステキな舞台人になりたいと思っています。
憧れは瀬奈じゅんさんです。
ダンスのきめがとても好きです。
猪山空さん
憧れは、夢咲ねねさんです。
どこにいても輝いており、もう一度見たいと思っていただけるような
舞台人になりたいと思っております。
小嶋留奈さん
憧れは、蘭寿とむさんです。
かっこいいダンスが踊れる男役になりたいです。
山田絵莉香さん
憧れは、愛希れいかさんです。
凛とした華やかで、お客さまに笑顔で帰っていただけるような
素晴らしい舞台人になりたいと思っています。
★答辞を読んだ感想は?
吉村里紗さん
最初はとても緊張していたのですが、本科生の方から
落ち着いて自信を持ってやってきなさいと言っていただき、
今の気持ちをたくさんの方に伝えることができ、
今はやりきったという気持ちでいっぱいです。
★2年間の音楽学校生活でで楽しみにしていることは?
吉村里紗さん
3拍子そろった男役を目指しているので、どの授業も誠意一杯とりくみ
自分にプラスになることをどんどん吸収してまいりたいと思っております。
猪山空さん
今まで習ってきたバレエや声楽などのほかに、タップダンスやお芝居など
新しくならう授業がたくさんあるので、とても楽しみです。
小嶋留奈さん
演劇をしたことがないので、少し不安ではありますが早くやってみたいという気持ちで
とても楽しみにしております。
山田絵莉香さん
今までにやってきたレッスン以外のことをここでは学べるので
たくさん吸収したいと思っています。
第104期生のみなさん、ご入学おめでとうございます!
2年後の初舞台を楽しみにしています!