宙組初代組長 大峯麻友さん

樽井美帆です

 

2月16日(金)の番組に、宙組誕生20周年記念 特別ゲストとして

宙組初代組長 大峯麻友さんがご出演くださいました!

 

s-写真

 

65年ぶりに新たに発足した宙組の誕生にまつわる様々な秘話をお話しくださいました。

 

大峯麻友さんが新しく誕生する組の組長になってほしいと歌劇団から伝えられたのは、

新組創設が発表された1997年8月25日のなんと前日だったそうです!

もう断ることができない状況だったので、引き受けるしかなかったと大峯さん。

劇団史上最年少組長の誕生です!

『早く管理職側においでよ~!』と大峯さんに言い続けていた当時星組副組長だった

同期生の英真なおきさんも、副組長を飛び越えて新しい組の組長になってしまったことを

驚いて笑っていらっしゃったそうですよ。

 

宝塚バウホールに全生徒と歌劇団関係者がバウホールに集められ、

新しい組についての説明と組替えが発表された際には、

舞台上のスクリーンにドドーンと『組長 大峯麻友』と映し出されたそうです。

近くに座っていた真矢みきさんは『あんた、組長やるの!』と。

会場からはどよめきが起こったそうです。

 

1997年12月12日、ホテル阪急インターナショナルにて、

新組名『宙組』が発表されました。

当日発表されるまで生徒のみなさんも新組名は知らされていなかったそうです。

でも、夢組か虹組か空組なのでは・・・という噂はあったのだそうです。

 

発表のリハーサルの際、書家の望月美佐さんが墨の入っていないバケツと大きな筆を持って登場。

植田紳爾さんが『先生、書いたらダメですよ!』と言ったものの間に合わず、

望月さんが筆を大きく振りかぶって、エアーで一画目の点を書かれたのです!

その時に発表会に参加されていた大峯さんら生徒のみなさんは、夢でも虹でもないと確信。

きっと空だと思ったのもつかのま、筆は思わぬ動きを見せ・・・

一瞬『寅?』とみなさんの頭によぎったそうです。

 

1998年1月1日、宝塚大劇場にて『宙組』お披露目の挨拶がありました。

黒の紋付・緑の袴姿で、舞台と花道にずらりと並んだ宙組に配属されたみなさんを、

組長の大峯麻友さんと副組長の出雲綾さんが交互に一人ずつ名前を紹介していきます。

この日のリハーサルで初めて顔を合わせた組子もいたそうです。

組子の顔と名前・愛称を覚えるため、大峯さんは宝塚おとめを2冊購入。

切り貼りをして試験勉強をするように暗記カードを作られました。

 

また、前口上・後口上も覚えなければならず、前日の大晦日も一生懸命練習されていたのですが、

紅白歌合戦で石川さゆりさんが天城越えを歌いだした瞬間、緊張の糸がプツンと切れてしまい

天城越えを大熱唱!

すると心がスッキリ!

明日頑張るぞというまた新たな気持ちがわき上がったのだそうです。

 

組子の名前を紹介する際は、紹介する組子の顔をしっかり見て、

みなさんよろしくお願いしますと愛をいっぱい込めて名前を言いましたと

おっしゃっていました。

 

宙組発足に先行して行われた香港公演。

大峯さんは出演メンバーではありませんでしたが、香港まで行って舞台稽古を

ご覧になりました。

この時から出演されていたみなさんは、大峯さんを組長さんと慕い

アドバイスを求めていらっしゃったのだそうです。

大峯さんは、出演されたみなさん一人一人に手紙を渡して帰国されました。

 

1998年3月27日から5月12日まで、宙組公演『エクスカリバー』と『シトラスの風』が

上演されました。

大峯さんが特に印象に残っているのは、『シトラスの風』の中の「明日へのエナジー」。

ゴスペルのリズムや歌を表現することは、やはり日本人には難しくとても苦労されたそうです。

ある日、京都でゴスペルのライブがあると聞き、出かけられた大峯さん。

感じたことや感動を組子のみなさんに伝えられたそうです。

素晴らしい場面が誕生した裏側には、そのような努力があったんですね。

あの場面に唯一出演していなかった花聰まりさんは、いつも『いいなぁ~』と

言いながらお稽古を見ていらしたそうですよ。

 

各組から集まった65名、専科の星原美沙緒さん、初舞台を踏む第84期生39名の宙組公演。

初舞台生のラインダンスは、みんなが元気に楽しく舞台に立てているか、

大峯さんは毎日舞台袖から見守られていたそうです。

 

各組には、それぞれの組ならではのマニュアルがあるのだそうですが、

宙組は、各組から集まった生徒で構成されているため、

マニュアルも一から作らなければいけませんでした。

各組のマニュアルを持ち寄り、宙組オリジナルのマニュアルを作成されました。

 

ここで一番苦労されたのが、初めての組配属で宙組に配属された

当時研一の83期生のみなさん。

上級生に質問し返ってくる答えが、その上級生の出身組によって違い

大変だったというお話が、今でも出るそうです。

 

一人一人が得意なことを活かせる、元気で明るい組に。

元気でケガなく公演できるようにと、いつも見守り続けられた

宙組初代組長の大峯麻友さん。

 

太陽のように明るく元気で包容力に満ち溢れている大峯麻友さん。

新トップコンビの宝塚大劇場お披露目公演となる宙組公演を、とても楽しみにされています!

 

宙組誕生20周年の記念の年に、貴重なお話をお聞かせくださりありがとうございます