元宝塚歌劇団 月組 貴澄隼人さん

安來茉美です

 

宝塚歌劇の夢と情報をお届けする『レビュー・ステイション』

 

11月30日(金)は、スペシャルゲストデイをお届けしました!

 

 

お迎えしたのは、

 

元宝塚歌劇団 月組 貴澄 隼人さん

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2006年宙組公演『NEVER SAY GOODBYE』で初舞台を踏まれた92期生

その後月組に配属され、2018年5月『カンパニー-努力、情熱、そして仲間たち-』『BADDY-悪党は月からやって来る-』の千秋楽をもって退団されました。

 

当日はなんと月組カラーのお洋服で来て下さった貴澄さん!

宝塚歌劇団にいらっしゃった頃とは、またイメージの異なるボブヘアも本当によくお似合いでした

 

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まだ記憶にも新しい退団公演『カンパニー-努力、情熱、そして仲間たち-』『BADDY-悪党は月からやって来る-』。

退団同期には貴澄さんを含め6名いらっしゃいました。月組を支えてこられた方々が同時に巣立たれていくことに、大きな寂しさを感じたファンも多かったのではないでしょうか。

 

宝塚大劇場公演での退団ブーケに「ムーンダスト(紫色のカーネーション)」を選ばれた貴澄さん。その理由をお聞きしますと、

“ファンの方に最後に一輪ずつお渡ししたいという思いがありまして、横に抱える形にしたいなぁと思っていたのと、あと花言葉が「永遠の幸福」という花言葉だったので、皆様に差し上げるのにちょうどいい素敵なお花かなと思って選びました”

東京公演での千秋楽では“男役らしくバラにしました”

貴澄さんのお人柄が溢れたブーケ、スタジオ前に来て下さった皆様も懐かしそうにお聞きになられていましたね

 

 

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貴澄さんの宝塚歌劇との出会いは、タカラヅカの大ファンでいらっしゃるお母様の影響が大きかったとのこと。

宝塚とも近い環境だったため(貴澄さんは神戸市ご出身) “タカラヅカと共に私は育ったようなところがあります!”

その中でも稔幸さんが出演されていた星組公演『若き日の唄は忘れじ』をご覧になって胸を鷲掴みにされ、

“感動しすぎて休憩中も涙が止まらず客席で泣いていました”

「隼人、馬を引け~!」ラストシーンの台詞は、貴澄“隼人”さんの御名前の由来にもなりました

 

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宝塚音楽学校時代も、日々芸事にまい進できる環境を心から楽しまれていたとおっしゃっていました。

特に印象的だった授業は三味線。弦楽器・和楽器の音色に惹かれるようになり夢中でお稽古に励まれた結果、三味線で一番の成績を収められご卒業されました!なかなか舞台で披露する機会がないとのことでしたが、いつかお聴きしてみたいです!

 

ご卒業後の初舞台『NEVER SAY GOODBYE』ラインダンスのエピソードも伺いました。

驚きなのが、その足上げ回数・・・なんと48回!今までで一番回数が多かった学年とのこと!

“あんなに足が痛かったのにでも楽しかった日々っていうのはあの時で最初で最後ですね!”

初舞台のラインダンスは、同期生全員と踏む最初で最後の舞台でもあります。

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その後の出演作についても詳しくお伺いしました。

『大坂侍』

芝居色が強く、フィナーレナンバーにも出演されていた作品。上級生の方達にいろんなことを教えていただく中で、

“主演の霧矢さんの声を聴いて(大阪弁を)真似するようにしていました!”

『ロミオとジュリエット』

新人公演ではジュリエットの父=キャピュレット卿役。ソロナンバーもある重要な役どころでした。

“まさか私が大劇場でソロを頂ける日が来ようとは思ってもみなかったので、最初見た時は凄く嬉しかったと同時に驚きと、こんな一曲(通してソロを)歌ったことない、どうしよう?!と思う不安と・・・あったんですけど、でも一本ものの作品を新人公演ヴァージョンにちょっと縮めなければいけない中で、一曲ソロを残していただけたことが凄く有難くて、もうひたすらお稽古をしてガッチガチに緊張しましたけど、本番挑みました!”

『1789-バスティーユの恋人たち-』

全ての場面に、全て異なる役で出演されていたという作品。ショーを2本こなしたような気分になられたほど、大変だったそうです。

髪型やかつら、立ち姿で雰囲気を変えられたり場面ごとの工夫もなさっていて

“その場面で、なぜその役の人がいるのかっていうところを的を外さないように、場面ごとに切り替わるように、気を付けていました”

『NOBUNAGA(信長)-下天の夢-』

日本物のお芝居に備えて、お稽古前、お家で着物を準備されていた貴澄さん。

しかし、いざ台本に目を通してみますと…着物の必要がない役と判明!

信長を献身的に支える弥助を演じていく中で、人生観が変わった感覚を覚えられた程、彼の歩んできた人生に刺激を受けたとおっしゃっていました。

そしてこの公演に欠かせない登場人物(?)のひとりにはゾウさんもいました!

舞台上ではかなり巨大でしたが、お稽古中はというと響れおなさんが製作された可愛らしいサイズ感のゾウさんが存在しています。

ちなみに名前は「ISAO」さん。命名されたのは「MASAO」さん(=龍真咲さん)

貴澄さんが2016年1月~2018年5月まで雑誌「歌劇」に連載されていた「組レポ。」2016年7月号の中にも当時のエピソードが写真入りで載っています

『Arkadia -アルカディア-』

バウホールのような小劇場も好きですという貴澄さん。最後に出演されたバウホール公演が『Arkadia -アルカディア-』でした。

規模の異なる大劇場等で演じられる時とは、なにか意識に違いがありましたか?とお聞きしますと、(客席との距離が近い分)お化粧も繊細によりナチュラルにするということや、演技もあまり大きく強くするのではなく、自然でこまやかな演技を心掛けていましたと教えていただきました

『カンパニー-努力、情熱、そして仲間たち-』『BADDY-悪党は月からやって来る-』

美形アイドルグループ「バーバリアン」のメンバー=濱野洋介さんを好演されていました!

同メンバーを演じる月城かなとさんが一番年下の生え抜きのホープ、リーダーが宇月颯さん、そして貴澄さんがサブリーダーという設定を組まれていたのですとか

ショーではマッシュルームヘアの頭取役を演じていらっしゃいましたが、作/演出・上田久美子さんの“『美味しんぼ』の先生みたいなイメージなんです!”という言葉を受けて、キャラクター作りをされたそうです!

 

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退団後もライブを中心にご活躍中の貴澄隼人さん。

今後の予定については是非、貴澄さんのインスタグラムもご確認くださいね!

https://www.instagram.com/takasumi_/

 

また放送では貴澄さんからのリクエスト曲を中心にお届けしました

①レ・ビジュー・ブリアン/瀬奈じゅん、彩乃かなみ(月組配属後、初めてのショーで思い出に残っている楽曲とのこと!)

②ENDLESS DREAM/真琴つばさ(宝塚音楽学校合格前にご覧になった真琴つばささんの「ENDLESS DREAM」が耳から離れず、タカラヅカスカイステージの番組内で貴澄さんご自身もカバーされ思い出の楽曲)

③我が愛は山の彼方に/稔幸(胸を鷲掴みにされ、お芝居を好きになったと同時にタカラヅカに入られるきっかけともなった作品

④ME AND MY GIRL/天海祐希、麻乃佳代(高校演劇部時代、脚本を担当されていた貴澄さん。ミュージカルを上演するにあたって、この公演ビデオを観ながら書き起こしをなさっていたそうです

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貴澄隼人さん、ご出演くださりありがとうございます!