たからづかブリーズサンデー「川柳の時間」ブログ版

毎週第1・第2の日曜日の9時台にお送りしています・・・

「川柳の時間」

今週、ご紹介した投句とお時間の関係でご紹介できなかった句を紹介する

「川柳の時間」ブログ版です。

講評は、夕凪子さんです。

 

さいとうみくさん

「紅葉がお花畑になってゆく」

・・・黄・赤と変化する紅葉を「お花畑」とみたところが素敵です。

   「なってゆく」に、だんだんと変化してゆく様子が出ています。

 

Sashaさん

「秋の風終ったことを思い知る」

・・・秋に入ってあれもこれも終ったとあらためて考えていますと、

   大人の女性の「アンニユイ」が詠まれました。

   また、新しいことが始まりますね!!

 

赤とんぼさん

「衣がえ気づいたころに外は夜」

・・・秋の短日、たくさんの衣類が部屋中に広げられています。

   「衣がえ気づけば夜になっている」

   なら、薄暗い部屋も見えてきます。

 

宝島一さん

「野菜植えのびろまだかとじっと観る」

・・・家庭菜園にいそしんでおられる作者。

   見守られて、きっとおいしい野菜が出来ることでしょう。

 

一橋悠実さん

「悪いこと消した私じゃなくなった」

・・・短所は長所でもあり、全部含めての私。

   川柳家独特の「決めつけ」がおもしろい!!

 

浩之さん

「愚痴なんか砂の団子にしてしまえ」

・・・波がきて、風が吹けば元の砂に返る…

   男だから愚痴なんかこぼさない。

   心意気が感じられます。

 

広子さん

「吉本の笑いで今日を消去する」

・・・「今日」の嫌なことを消去するのですね。

   笑いはリセット・ボタンです。

 

まりこさん

「面影を消しましたかと鰯雲」

紀子さん

「ゴールするまで這ってでも転んでも」

 

パーソナリティ・岸田久美子

「カサコソと落葉ふむ音とおりすぎ」

・・・通り過ぎるのは音であり、人であり、思いであり、

   風であり、時です。

   景色が見えて音が聴こえてくる句です。

 

みなさん、今週もたくさんの投句、

ありがとうございました。

次回は茉莉亜まりさんが担当します。

 

なお、来月は「11月」がテーマです。

11月の香りのする十七音字のドラマをお待ちしております。