たからづかブリーズサンデー「川柳の時間」ブログ版

毎週第1・第2の日曜日の9時台にお送りしています・・・

「川柳の時間」

今週、ご紹介した投句とお時間の関係でご紹介できなかった句を紹介する

「川柳の時間」ブログ版です。

講評は、茉莉亜まりさんです。

 

徳道かづみさん

「晩春や人を鳴かせて十字切る」

・・・期せずして、あるいはやむなく人を泣かせることもあるのが人生。

   シュガーの「ウェディングベル」

   ♪~くたばっちまえ、アーメン~♪

   のように非のある相手へ追い討ちの十字か、

   泣かせた我を許されよ、

   と天を仰いでの十字か。。。

   どちらも抱えているのが、かづみさんの十字かもしれませんね。

「河童の中のあたしが踊る春が来た」

・・・自分を河童になぞられた、かづみさん。

   道化。異形。

   どうしようもない、あたしだけど、春。

   あたしの人生だもの。。。

   踊らずして、どうするのですよね。

   わたしもその輪に入りたいと思います。

   心して踊れ!

 

黒田俊さん

「春が来た古い日記を捨てに行く」

・・・過去に別れを告げて、あたらしい自分をはじめる春。

   桜のトンネルをくぐって、

   古い日記の中味を心の外に追い出したら、

   開いた次の扉から春風が吹き込みますね。

「ランドセル背負って春待つ七才児」

「日めくりの今日をびクリと破り捨て」

「いつも通りの夕暮れが来て泣けてくる」

 

城水めぐみさん

「花びらにむせるモラトリアムな春」

・・・まわりが華やぎ、浮き立つ春。

   春愁を抱いていると花びらにむせてしまいますね。

   宙ぶらりんな自分を持て余すめぐみさん。

   花嵐去る頃には視界が開けていますように。。。

 

前田邦子さん

「誰からも愛されたくて四月馬鹿」

・・・誰からも愛されるようと。。。

   ともすると、嘘の自分を演じてしまう邦子さん。

   「わたしって、馬鹿やってるよね」と、

   分かりつつ、うなだれてしまう邦子さんの上にも桜は満開!

   春は「NOもあっかんべー」も桜が許してくれます。

   きっと!!

 

 

みなさん、今週もたくさんの投句、ありがとうございました。

きょうは、初めての方お二人からも投句いただきました。

次回は夕凪子さんが担当します。

 

なお、来月は「5月」がテーマです。

5月の香りのする十七音字のドラマをお待ちしております。