たからづかブリーズサンデー「川柳の時間」ブログ版

毎月、お楽しみいただきまして、ありがとうございます。

毎週第1・第2の日曜日の9時台にお送りしています・・・

「川柳の時間」

今週、ご紹介した投句とお時間の関係でご紹介できなかった句を

講評とともに紹介する「川柳の時間」ブログ版です。

講評は、夕凪子さんです。

 

今月の投稿作品 (「今月の気になる作品」を除く掲載)

林かずきさん

「百合二輪 兄の便りは絶えたきり」

「一礼し家に入る日々 燕の巣」

 

及川弘さん

「母さんと父さんいたから僕がいる」

「母の日に色紙を描いてプレゼント」

「僕はまだ母の気持ちは分からない」

 

川端日出夫さん

「カーネーション母を一日雲に乗せ」

「さり気なくツツジは君は呼び寄せる」

「筍もそっと薄皮剥がされる」

 

高良俊礼さん

「雨匂う共感覚が蒸れる午後」

「ほうほうの体(てい)で海月を吸う立夏」

 

砂狐さん

「五月雨を集めて燃やす汽水域」

 

涼閑さん

「竿のさきどこにもいけぬ鯉のぼり」

「青空に滝登りする鯉のぼり」

 

水脈・・・

千加子さん

「顔寄せてうなぎ一尾をどう切ろう」

 

文子さん

「夏大根さらり本音で攻めてくる」

 

弘子さん

「少しずつ眉間広がる春の風」

 

二郎さん

「家計簿に辛抱せえと言い聞かす」

 

猫又さん

「ソムリエの味の記憶の襞の澱」

「深夜二時ワインセラーに降りる塵」

「数値化を拒むレシピの母の味」

 

久保奈央さん

「幼子の棺に眠るキリンさん」

「ふわふわの笑顔の君が雲の中」

「母残し旅立つ僕は母に棲む」

 

朧(ろう)さん

「母の日に森光子から届く花」

 

西尾幸恵さん

「紫蘭咲く野草のように凛として」

「夜の闇月下美人は鮮烈に」

「淡き薔薇少し俯き雨を避け」

 

千春さん

「帯締めの銀河の場所がいいんだよ」

 

徳道かづみさん

「オムレツを焦がして母を思い出す」

 

小林康浩さん

「ちくわの穴 無のような無でないような」

「新緑が続く心療内科まで」

「無観客それでも泳ぐ鯉のぼり」

 

ハイジ63さん

「コロナ禍五月赤い数字が所在なげ」

「激変の世をどこ吹く風と鯉のぼり」

 

赤片亜美さん

「溜め込んだ愛が腐って頬落ちる」

 

ぶたのはなこさん

「北国で 桜のゴールしましたよ」

 

 

 

今月の気になる投稿作品(番組内で紹介できなかった作品の中から)

徳道かづみさん

「出来心逆回転の腕時計」   

=逆回転を始めたのは出来心だったか。

 案外、深層心理にしっかり組み込まれていたのかもしれないと思わす、

 精密機械の反乱。

 

西尾幸恵さん

「また会えた光に満ちた芍薬に」    

=五月の風に光り今年も咲いてくれた芍薬。

 「光に満ちた」芍薬と待ち侘びていた作者が重なる。

 

暁音さん

「真っ白なカッター今日は負けられぬ」

=きりきりと働く女性の勝負服は「白のカッター」。

 五月の空と新緑に映えて美しい。

 

林かずきさん

「流星をタイクツと読む手酌酒」     

=流星のルビが「たいくつ」とは発見。

 いつまで続く蟄居かと、今日も一人呑む。

 

高良俊礼さん

「雨匂う共感覚が蒸れる午後」

=雨の匂いに誘われて思い起こすあれこれ。

 「共感覚が蒸れる」と、少し早い梅雨入りの奄美の自然に誘って。

 

ところで、先月4月の「川柳の時間ブログ版」は見られますかとの

お問い合わせをいただきました。

先月第1週分(4/4)はコチラ↓

http://835.jp/blog/sunday/92276/

先月第2週分(4/11)はコチラ↓

http://835.jp/blog/sunday/92538/

でご覧になることができます。

これまでに掲載したものは、ブログタイトルの下にあるカテゴリ

「たからづかブリーズサンデー」をクリックしていただきますと、

「ブリーズサンデー」が掲載したブログがまとめて表示されます。

そのうえで左下の「←←」をひたすらクリックしていただきますと、

過去の「川柳の時間ブログ版」が表示されます。

ご投稿いただいた作品をお楽しみいただくことができますので、

どうぞご覧ください。

 

さて、ここでブログ版をお楽しみくださる皆様にご案内です。

来月からの「川柳の時間・ブログ版」は、投稿作品の中から、

各週の選者が「今月の気になる作品」として複数句を選考し、

掲載する形式に変更することとなりました。

これからも番組コーナーともども、このブログ版もお楽しみ

いただけるよう鋭意取り組んでまいります。

今後とも、ご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

 

みなさん、今週もたくさんの投句、ありがとうございました。

なお、来月は「6月」がテーマです。 

次回6月6日の日曜日の「川柳の時間」では、

茉莉亜まりさんが講師を担当されます。

6月の香りのする十七字音のドラマをお待ちしております。

 

Edit