記録より記憶に残る一枚を
今回のとれたて!街角リポートは特別編。
『フォトグラファー ヒロシ・マツサカ 宝塚の秋を撮る』と題し、リポーター改めフォトグラファー(photographer.2個目のoにアクセント)として宝塚の秋を激写しました。
今回訪れたのは武田尾駅。
歴史ある高架駅を出るとすぐさま目に飛び込んでくるのは東西に長くのびる武庫川。
川のせせらぎを聞きながら駅の西に歩を進めると、真紅の武田尾橋が顔を現します。
緑に赤。宝塚の大自然を強調するような補色同士の組み合わせが素敵です。
まだ葉が色付くには早く、ほんの少し黄色みがかった葉っぱがある程度でしたが、ここからさらに美しい秋の景色は広がっていくと考えると、私の胸にも期待が広がりました。
ふたたび駅の方に戻るとこれからハイキングコースを進んでいくという20名程度のマダムを引き連れた男性の先生を発見。
今日のハイキングコースはJRの廃線敷を行き、どんな植物が生えてくるかを見て行こうという狙いだそうです。
線路という文明の象徴、そしてそれがなくなった後20余年の時を経て、植物はどんな成長を遂げるのか。
普通に歩いても気付けないタメになる話を教えていただきました。
そのまま今度は駅の東側に進みます。
またバスを待っている男性の方は西谷の森に行かれるそう。
別のご夫婦のお二人は境野に農園を借りており、今日は玉ねぎを植えに行くとのこと。
華やかな歌劇の街を少し抜ければこんな大自然にすぐ会える。それこそが宝塚の魅力かもしれません。
すこしでも美しい景色をフィルムに収めたい。その一心で駅を離れ続け見つけた絶景。
青い空、白い雲、川の流れと広がる緑。
この一枚に魅せたかったすべてが詰まっています。
ん、ちょっと待てよ。時刻は10:25。
11時のコーナーに間に合わせるには10:30の電車に乗らないと間に合わない。
時間やばくね?あ、これ積んだくね?
とふと我に返り、武田尾駅までスーパーハイパーダッシュ。マスク装備下での全力ランは本当に命の危機を感じるほどの緊迫感。
先ほど後にしたマダムたちも不思議そうに疾走する私を見つめます。
なんとか間に合い汗だくショットをぱしゃり。
この後上がり切った心拍は下がらず動悸は落ち着かず、軽い酸欠気味のままスタジオに戻ったまっつんなのでした。
今回突然お話を伺った宝塚の心優しい市民の方々、本当にありがとうございました!!!