たからづかブリーズサンデー「川柳の時間」ブログ版
毎月第1・第2日曜日の9時台にお送りしています・・・
「川柳の時間」
今月、ご投句いただいた中から掲載する「川柳の時間」ブログ版です。
今回の担当選者は、茉莉亜まりさんです。
今週もたくさんの投句をいただきまして、ありがとうございます。
「川柳の時間・ブログ版」は、投稿作品の中から、各週の選者が
「今月の気になる作品」を選考した作品を掲載いたします。
今月の気になる作品
和音さん
「人生のまさかに咲くやスイートピー」
=スイートピーの咲く「まさか」ならば大歓迎。
つつましくほどよく可憐な「まさか」。
砂狐さん
「Wi-Fiの届く範囲で雪女」
=ボーカロイドのように冬の歌を歌って、
だれかを待っているのだろうか。
圏外となればとけてしまうのか、
はたまたにんげんに変じてしまうのか。
一橋悠実さん
「無痛というだけで汚名を着せられる」
=痛みを与えようとした者は、
相手の反応が意に反すると、
汚名を着せてくる。
邪(よこしま)な意図は遮断しておくに限る。
高良俊礼さん
「如月に桜開いて死と月夜」
=如月の桜は南国のいのちの色濃き緋寒の桜。
白日の下、生を突きつけられれば、
桜ゆえ死を思う。
冴えた如月の月夜ともなればなおのこと。
徳道かづみさん
「快晴や己のために泣く涙」
=あまりに迷いなく晴れた空。
眩ゆすぎると目を細める作者はただ己のためだけに泣けばいい。
どんな空の下でも生きねばならないのだから
猫又さん
「夕焼けに栞はさんでまた明日」
=終わりゆくきょう。
昼間の喧騒を経て夕焼けにいったん栞をはさむ。
ゆたかな夜を越せば、また明日。
みなさん、今週もたくさんの投句、ありがとうございました。
次回は、2月13日の第2週となります。
選者は夕凪子さんが担当です。
次回の茉莉亜まりさんの登場は、3月6日となります。
皆様からの十七音字のドラマをお待ちしております。