0316放送分 星屑トレジャー

星屑トレジャー 足立唯夏です。
少しずつ日が長くなってきましたね。18時でも薄明かりがぼんやり残っている空を見ると、春が近づいていると感じられます。
夜が短くなってしまうのは天体観測の時間も短くなってしまうので少し寂しいですけどね。

⭐️3月16日(103回目)のテーマ⭐️
おおぐま座ついて

春の夜空で一番輝いて見える星の並びはなんと言っても北斗七星でしょう。
北の空を見上げると、7つの明るい星が柄杓のような形で浮かんでいる様子がわかると思います。
日本では北斗七星と呼んでいますが、星座としての正式名称はおおぐま座です。北斗七星の部分はおおぐま座のしっぽにあたります。
今回も絵を描いてみたので、こんな感じなんだなとイメージしてもらえると嬉しいです。

 

0316分

 

熊なのになんでこんなにしっぽが長いの?と疑問に思いますよね。
これには神話が関係していて、神様が尻尾を持ってブンブンと振り回したから遠心力でしっぽが伸びてしまった……なんて話が残っているからなんですよ。
そんなしっぽの先から数えて2番目の星はミザールと呼ばれる二重星です。アルコルという星がそばにあります。
双眼鏡でも一つじゃなくて二つだとはっきりわかるので、ぜひチャレンジしてもらいたい星です。
肉眼は……とっても目のいい人だったら見えるかも!
私は星の瞬きが二重に見えただけなのか、ちゃんと2個星があるとわかったのか、ちょっと自信がありませんでした。昔は視力検査にも使われていた星だそうです。ぜひ皆さんも自然を使っての視力検査、チャレンジしてみてください!
今回は、おおぐま座の神話……ではなく、私が一番最初に知った北斗七星にまつわる神話をご紹介します。

⭐️北斗七星の神話(ロシア民話:金の柄杓)⭐️
ひどい日照りが続く中、一人の少女が木の柄杓を手に、病気の母親のために水を求めて彷徨っていました。しかしどこを探しても水は見つかりません。疲れ果てた少女はいつのまにか、草の上で眠ってしまいましたが、次に目を覚ました時には、なんと柄杓の中に水が入っていました。少女は喜んで家に帰ることにしましたが、途中で弱った犬と出逢います。可哀想に思った少女は柄杓の中に入っている水を犬に分けてあげることにしました。すると、木の柄杓は銀の柄杓へと変わりました。驚きを隠せないまま家に帰った少女は銀の柄杓の中に入った水を母親に飲んでもらおうとしましたが、母親はそれを断って「あなたが先に飲みなさい」と言いました。すると、今度は銀の柄杓は金の柄杓へと変わりました。一体これはどういったことだろうと顔を見合わせていた時、二人の家に貧しいおじいさんがやってきてどうかその水を分けてほしいと言いました。少女はおじいさんに水を分けてあげることにしました。すると、柄杓の中から7つのダイヤモンドが現れて天に昇りました。少女や母親の優しい心の結晶が、北斗七星だと言われています。

来週3月23日は、うしかい座についてお話しする予定です。
次回もお楽しみに〜💫