たからづか8丁目35番地(水)「川柳の時間」ブログ版
みなさんこんにちは!
たからづか8丁目35番地・水曜日
パーソナリティーの山崎彫科です。
「川柳の時間」
3月1日は 茉莉亜 まり さんにお越しいただきました。
放送ブースから見える空が眩くなった今朝の逆瀬川でした。
第一週目の「川柳の時間」は茉莉亜まりがパーソナリティの山崎彫科さんとお届けいたしました。エフエム宝塚公式チャンネルYoutubeにアーカイブが1週間程度残ります。チャンネル登録をしておたのしみください。
番組内でお読みできなかったお作品の抜粋を掲載いたします。
文芸コーナー『川柳の時間』
温かいスープ分け合う仲となる 和音
いつしかぬくい距離となっていた二人。あるいは、もうすこし人の輪は広がっているのかもしれない。スープのやさしいにおい。ささやかな幸せを分け合ってください。
目も鼻も略したモブに当てる聲 猫又夏梅堂
主役とは遠い場所にいる「その他」の端役。目も鼻も描かれないひとりひとりにもたしかな聲はある。聲なき聲を聴きとる人のアテレコ。耳を傾ける者にのみその聲は届くのだろう。
永遠なんか誓って水仙はバカね 一橋悠実
永遠なんて、ない。きっと。その永遠を誓うだなんて。果たされないと知れ水仙の誓い。「バカね」と言われた花からは、誓いは逃げ出してゆきそうな。
雑草を抜けばなんにもない野原 徳道かづみ
「雑草」とは人の傲慢さが生んだ呼び名。十把一からげに抜かせはしない。自身の名は自身が知る。その誇りを持って野原に在り続けられますように。
ひび割れの色を孕んでいる陽射し 高良俊礼
たしかな色の陽射しはときに暴力的だ。ひび割れはゆらぎ。痛み。ときに哀しみ。その色を孕んでゆれる陽射しはわたしたちをどこへ運んでくれるのだろう。
みなさまたくさんのご投句をありがとうございました。
番組でご紹介した「春のつらなり連遊会」の詳細は以下のリンクよりご確認ください。
次週3月8日は『現代川柳』の夕凪子が担当いたします。
ご投句は放送当日午前8時30分まで受け付けています。
メールアドレス:fm@835.jpに
「 水曜日の川柳コーナー」宛でお送りください。
みなさまからのご投句をお待ちしています。