afternoon-VIEW 金曜日 ご当地フードマイスター
■ご当地フードマイスター■
食べることは 生きること」その土地ならではの思いが込められている郷土料理。
その土地ならではの地元めしを生まれた背景や歴史などを交えて紹介しています。
㉝山梨県「さんまめし」(放送日:2024/11/15)
★秋の収穫が無事に終わったとき、祝いの日のごちそう!「さんまめし」は欠かせない★
・一説には、稲刈りが終わった頃、(昭和初期より始まった)「えびす講祭り」で、業者が新潟から売りに来た塩サンマ(干したもの)
2~3尾と、一升の新米を炊きこんだものが、現在の「さんまめし」になったといわれています。
(新潟からは結構距離あるぞ・・・さば街道ごとくサンマ街道?)
サンマを並べてごはんと炊きあげるだけで、忙しいときでも美味しく仕上がる調理法のため、現在でも多くの家庭でつくり
続けられています。海のない山梨県でも秋になると質の良い新鮮なサンマが出回ります。
その旬のサンマと新米を一緒に炊きあげた料理が「さんまめし」。
■材料:(3~4人分)>>>
・さんま(切り身)250g(生さんまの場合は大2尾) ・お酒40g ・しょうゆ40g ・生しょうが50g(お好みで) ・青しそ(お好みで)
■作りかた>>>
①米は炊く30分前に洗ってざるに取り、水気をきる。
②しょうがを2mm幅の千切りにする。
③釜に1の米、さんまの切り身、水、酒、しょうゆを入れて炊く。
④炊きあがったら、さんまの切り身を取り出し、身をほぐす。
⑤ ④でほぐしたさんまを釜に戻し、2のしょうがを入れ混ぜる。
⑥ お椀に盛り完成。
★ワンポイント>>>
・レシピとしてはサンマを生のまま炊き込む場合と、網などで焼いてから混ぜ込む場合があります。
どちらも生しょうがのほか、しそや柚子などをあわせると青魚特有のくさみが抑えられてよりおいしくいただけます。
注目!!:各家庭でつくられているほか、山梨県が次世代への継承に取り組んでいく郷土食176品目「やまなしの食」のうち、
さらに代表的な47品目としてしぼられた「特選やまなしの食」に選定されています。
㉜茨城県「つけけんちん」(放送日:2024/11/08)
★そばの栽培が盛んな茨城県、根菜類がよくとれる茨城県、★
そこで・・・
・茨城県は、朝晩の寒暖差が大きく、水捌けの良い傾斜地が多いことから、江戸時代からそば栽培が盛んでした。現在でも、北海道、長野県、栃木県に次ぐ収穫量を誇り、関東のそばどころとしても知られています。
・根菜類がよくとれる茨城県で「けんちん汁」がよくつくられたため、「けんちん汁」にそばをつけて食べるのが風習になったということ。江戸時代の後期にはすでに「つけけんちん」が食べられていたといわれています。
・念のため:いばらきけんです。いばらぎけんではありません。
茨城県と言えば・・・日本三名園の偕楽園、日本三名爆の袋田の滝、日本三大花火大会の土浦全国花火競技大会。水戸納豆や牛久大仏、水戸黄門・鹿島神宮も有名です。
・今から12年前。実家のある千葉からバスツアーで袋田の滝に行きました。高さ120メートル、幅73メートルの大きさを誇る滝でとにかく大きい!!圧倒されました。袋田の滝は、別名「四度の滝」と言われるように、四季それぞれの美しさで訪れる人を魅了しています。 滝を見る展望台=第一観爆台・第二観爆台があって、流れ落ちる大迫力の滝を間近から見ることが出来ました。
■材料:(2人分)>>>
・ごぼう20g ・大根 50g ・にんじん20g ・里芋2つ ・こんにゃく4分の1 ・豆腐1/3丁 ・生しいたけ2個。
※茨城県ではけんちん汁に乾燥の「芋がら」を入れます。
これは里芋の芋茎と呼ばれる部分から、葉と茎の皮を取り除いて乾燥させたものです。 生の状態のものは別名「ずいき」とも呼ばれています。
・だし汁3カップ ・赤味噌大さじ1と1/2 ・サラダ油大さじ1 ・そば 2人分
■作りかた>>>
①ごぼうをささがきにして、水にさらして、アクを抜きます。大根、人参はいちょう切り、生しいたけは千切りにします。
②里芋は輪切りにし、こんにゃくは一口大にちぎります。芋がらを入れる場合は、水に戻して1cmくらいの小口切りにします。
③豆腐は1cm角のさいの目に切ります。
④切った野菜とちぎったこんにゃくを油で炒め、全体がしんなりしたら、だし汁を加えてじっくりと煮ていきます。
⑤材料に火が通ったら、赤味噌、豆腐を加え、ひと煮立ちさせます。
⑥そばをゆでて、水でしめたら、けんちん汁と一緒にお召し上がりください。
※味つけを好みによって、味噌、醤油を半々にしてもおいしいですよ。
寒い夜はぜひ茨城県の郷土料理【つけけんちん】で温まってくださいね。
㉛鹿児島県「じゃんぼもち」(放送日:2024/11/01)
★鹿児島県で古くから親しまれている料理★
・私が愛してやまない脚本家で作家の向田邦子さんの第二の故郷。
9歳~11歳まで2年間を過ごしたのが鹿児島市市街地の中心部に位置する標高107mの「城山」。
転勤族の家庭に育った向田さんが「故郷もどき」と呼んで懐かしんだのが鹿児島県なのです。
子どもの頃を過ごした鹿児島に40年ぶりに訪れた向田邦子が、エッセイの中で【変わらないものは磯浜のジャンボ】と
綴っているのは、お母様が好きだったという通称「じゃんぼ」=じゃんぼもち。大きいという意味ではなく、名物の餅の
名前でつきたてのやわらかい餅に、うす甘い醤油あんをからませたものだと書いています。
・仙巌園(せんがんえん)から海沿いを歩くと鹿児島名物 両棒餅(ぢゃんぼ餅)の店が並んでいて、たれ付きの餅に、2本の串。
昔、上級武士は刀を腰に2本さしており、その姿に似ていることから、この名がついたといわれているそうです。
漢字で書くと両棒でじゃんぼ。また“両棒”を“じゃんぼ”と読むのは、中国語からきているといわれており、中国語で“両”は“リャン”と
発音し、リャン?→シャン?→ジャン?これが鹿児島県で“じゃん”と訛って「じゃんぼ餅」と呼ばれたのではないかとも
いわれているそうです。
・私が向田邦子さんに夢中になったきっかけは黒柳徹子さんのエッセイでした。そんな向田さんが人生で最後に帰りたいと言っていた
鹿児島。子どもの頃を過ごした当時は東京から東海道本線、山陽本線、鹿児島本線と乗り継いで28時間かかったそうですが、
今では東京羽田から鹿児島まで飛行機で1時間45分ほどのフライトで着いてしまいます。
大人になって目に映った鹿児島の街は向田さんの目にどう映ったのでしょう?詳しくは「眠る盃」と言うエッセイの中の
「鹿児島県感傷旅行」と言う作品を読んでみてくださいね。
■材料:(6本分)>>>
・白玉粉またはもち粉 65g ・水 55~60cc ・竹串 12本(1つのもちにつき2本使う)
【醤油だれ】
・しょうゆ 大さじ2分の1 ・砂糖 大さじ2と2分の1 ・本みりん 大さじ2分の1 ・片栗粉 大さじ2分の1 ・水 25cc
■作りかた>>>
①もち粉に水を少しずつ加え、耳たぶくらいの固さにします。 直径3センチほどの平たい円形にして、沸騰したお湯でゆでます。
浮いてきたら水にとって冷ましてください。
②片栗粉はあらかじめ水で溶いておき、その他しょうゆ・砂糖・本みりんと混ぜ合わせます。
レンジで600w 20秒加熱して混ぜる(2回くりかえす)
③茹でて冷ましたもちを焼いて、1つのもちに2本の串を差して醤油だれをからませたらお皿に盛って完成。
・去年2023年は向田邦子没後40年と言う節目の年でした。
令和の時代も彼女のライフスタイルや感性は人々に愛され続けています。最後に私が鹿児島に行ったのは2016年。
屋久島や鹿児島市内からJR日本最南端の駅指宿にある「西大山(にしおおやま)駅」を家族で巡りました。
そのころはまだ向田邦子さんの作品にめぐり会っていなかったので今度、鹿児島を訪れる時には向田邦子さんの思い出の場所を訪ねて
ゆかりの品がおよそ12,000点収蔵されているという鹿児島近代文学館に足を延ばしたいと思います。
もちろん今日紹介したじゃんぼもちも食べたいです!
㉚新潟県「オッチャホイ」(放送日:2024/10/25)
★【知る人ぞ知る】新潟県新発田市(しばたし)のご当地めし★
(今年SNSで「オッチャホイ」がトレンド入り!!話題になりました。
劇場版「ウマ娘 プリティダービー新時代の扉」の中でセリフとして出てきたそうです。
映画を観ていた観客が「オッチャホイってなんじゃらほい」となった!?)
「オッチャホイ」って何!!!!!
・オッチャホイとはきしめんのような平麺を、もやしと卵、小松菜、キャベツと一緒に料理した新潟県新発田市の特有の東南アジア風麺料理。
新発田市にある「シンガポール食堂」で食べることが出来ます。
1946年 昭和21年創業。戦時中にシンガポールで過ごしていた創業者が戦後すぐに中華料理屋さんを開業するときに、父親がシンガポールの
思い出の味であり大好物。
当時シンガポールで庶民的な食べ物だった「オッチャホイ」をメニューに加えたところ人気になり新発田名物となって現在に至るということです。
・ところが現在、シンガポールや周辺国では「オッチャホイ」と言う料理はないということ。第二次世界大戦前にシンガポールに住んでいた
何人かの日本人の話によるとかつて「オッチャホイ」と言う料理があったそう。
・・・・ミユカは調べました。
いくつかの書籍の中で「オッチャホイ」についての記述が残っています。そこには「平打うどんを、麻油(ごまあぶら)と唐辛子で炒めたもので、舌のちぎれるほどの辛さ」とか
「唐辛子といっしょにカレーも、胡椒も大量にいれてあるらしい」などと書かれています。
名称についても創業者は父が名づけたとしか知らず、諸説言われています。
シンガポールで「オッチャンド」と呼ばれている通りの名から来たとか、中国の屋台で食べられていた焼きそばのようなもの
「チャオホイミェン」を聞き間違えて「オッチャホイ」となったとか。ホンマカイナ!!
★とにかく、【新潟県 新発田市ローカルフード オッチャホイ】再現してみました。
■材料:(1人分)>>>
・平麺 1袋 ・キャベツ 適量 ・小松菜 適量 ・もやし 適量 ・卵 ひとつ ・ごま油 ・お好みで豚肉・えび
・しいたけ 適量 (シンガポール食堂ではオプションだそうな)
・塩 適量 ・唐辛子 適量 ・にんにく 適量 ・こしょう 少々・お好みでウスターソース・ナンプラー・カレー粉
■材料:(1人分)>>>
①平麺をほぐしておき、野菜を切ります。入り卵を作っておいてね。
②フライパンを温め、ごま油とにんにくのみじん切り(またはチューブにんにく) 細かくカットした唐辛子を入れます。
③香りがたったら、塩コショウと酒で下味をつけた豚肉を炒めます。
④野菜を加えてさらに炒めます
火が通ったら平麺を焼き付けるように炒めましょう。
⑤塩コショウで味を調整し、最後に入り卵を加えて混ぜ合わせ、完成!!
※お好みでカレー粉をかけたり、
味変でナンプラーやウスターソースを試しても。
さてさて、いかがでしょう?辛さとおいしさに言葉を失ったら大成功!?
※今回はシンガポール食堂の「オッチャホイ」画像や、食べた感想から検証して再現してみました。
答えは新潟県新発田市の「シンガポール食堂」にあり。
新潟県と言えば有名な「バスセンターのカレー」を食べ損なって以来、5年くらい行っていないので
、今度行くときはローカルフードめぐりをしたいと思います。
㉙北海道「鮭のチャンチャン焼き」(放送日:2024/10/18)
★石狩地方の漁師町が発祥、いまでは全国的にも有名になり、「農山漁村の郷土料理百選に(農林水産省主催)」★
現存する北海道最古の灯台「石狩灯台」があり、10月26日㈯は、【石狩灯台ライトアップDAY】16時半~18時半までライトアップされる予定。
石狩灯台は1892(明治5)年に初点灯、それから現在に至るまで、130年以上の歴史がある灯台です。 赤白の鮮やかな縞模様が特徴で、
石狩市のカントリーサインにも描かれる等、石狩市のシンボルとしても愛されている存在です。
結構、早い時間からライトアップするんですね。今日10月18日㈮の石狩市の日の入り時刻は16時47分。宝塚市の日の入り時刻が
今日(10月18日㈮)17時20分なので、33分の時差があります。
また【カントリーサイン】とは・・・北海道発祥市町村の名所、特産品等のイラストと市町村名を合わせた看板のこと。
市町村の境界に設置されています。
もともと『カントリーサイン』という名称は北海道の市町村案内標識を指した呼び方でしたが、
今では全国の案内標識がそう呼ばれるようになりました。
北海道から整備が始まり、最も古いものは平成2年に道東に設置されたものだそうです。北海道は各市町村の特産品や観光地のイラストを
使用したカラフルな標識ですが、本州ではイラストを使用した標識は少なくほとんどが1色のみの市町村章入りのもの。
2005年に知床が世界自然遺産に登録された後に初めて北海道に行きました。知床八景のひとつ「オシンコシンの滝」や
別名【乙女の涙】と言われている「フレペの滝」アイヌ語で「神の水」という意味がある「カムイワッカ湯の滝」は今でも名前を覚えていますね。
田舎育ちで自然には慣れ親しんでいましたが、あそこまで自然の大きさを感じたのは初めてでした。子どもが生まれてからは、流氷で覆う海の中を進む砕氷(さいひょう)クルーズにも行きました。
14年くらい北海道に行っていないのでまた行きたいですね。お寿司・スープカレー・ジンギスカン・らーめん。食べたいものがいっぱいです。
では早速、おうちで楽しめる北海道の味
■「チャンチャン焼き」ってユニークな名前ですよね。名前の由来は諸説あって、“ちゃっちゃとくつくれるから”、
“お父ちゃんがつくるから”、“焼くときに鉄板とヘラがチャンチャンという音を立てるから”、など、さまざまな由来が伝えられています。
石狩市では、昭和初期ごろに船上で漁師たちが釣ったサケをドラム缶からつくった鉄板で焼いて食べたのが発祥と伝わっているそうです。
■材料:(1人分)>>>
・生サケ 50g(お好みで増減する)・塩 少々 ・こしょう 少々
■<ソース>
【A】 味噌 大さじ1/2 【A】 砂糖 少々 【A】 みりん少々 【A】 清酒少々
■<其の他具材>
・キャベツ30g ・たまねぎ15g ・人参3g ・しめじ10g ・ピーマン5g ・バター2g
■作りかた>>>
①サケは塩、こしょうを振っておきます。
②キャベツはざく切り、たまねぎはスライスしておきます。
人参は千切り、ピーマンも少し太めの千切りに。しめじは石突きをとり、ほぐします。
③アルミホイルにキャベツ、たまねぎ、しめじ、人参、ピーマンをのせ、
その上にサケをのせて、Aのソースをぬります。上にバターをのせて、ホイルを閉じます。
④フライパンに水を入れ、 3を入れて蒸し焼きにします。
皆さんもぜひ秋鮭を使ってお試しください。
㉘沖縄県【石垣島ローカルフード】「おにささ」(放送日2024/10/11)
実は先週、家族が石垣島に行ってました。小型のバイクを借りて石垣島を一周。
島の景勝地:川平湾や玉取崎(たまとりざき)展望台で青い海を眺めて満喫したそうです。
石垣島は何度も家族で訪れた場所なので、話を聞くだけで泡盛の味ときれいな海を思い出しました。
離島ターミナルからは島々に向かう船が行きかい、
その桟橋近くには石垣島のヒーローである「WBA世界ライトフライ級で世界王者」の
具志堅用高さんの銅像があります。ボクシングの姿で万歳をしているのですがぜひ皆さんもいつか行ってみてください。
さて、今日紹介する「おにささ」って何?
これは「おにぎり」「ササミフライ」の頭文字をとって「おにささ」と呼ばれています。
石垣島で愛されるB級グルメです。この「おにささ」の元祖のお店が「知念商会」。
石垣島の中心部にある730(ななさんまる)交差点から歩いて15分の場所です。
この730交差点には1978年07月30日に自動車が右側通行から左側通行に変更された
記念として建てられた730(ななさんまる)記念碑があります。
You-tubeの「石垣島LIVEカメラ」チャンネルで730交差点の様子を24時間配信しているのでぜひ雰囲気を感じてみてくださいね。
さて石垣島ローカルフード「おにささ」の元祖「知念商会」は食品や雑貨を取り扱うお店で1981年に営業を始めました。
当時は「オニコロ」(おにぎりコロッケ)や「オニポー」(ポーク卵おにぎり:沖縄でよく食べられているランチョンミートと
卵焼きのおにぎり)はあったけど「おにささ」はなかったそうです。
いろんな揚げ物を出しているうちにいつのまにか「おにささ」だけが人気になったという。
ササミカツはサイズが大きくボリュームもあり、形も面白かったのでうけたのではないかと言うのがお店の人の話。
■材料:>>>
準備するもの:おにぎり ササミフライ (買ってきてもよし手作りでもよし!!)
現地の「おにささ」を忠実に再現しましょう。必要なのはビニール袋!
「おにささ」元祖の「知念商会」売っているおにぎりの種類は豊富。
たらこ、のりたま、しそ、おかか、沖縄の炊き込みご飯ジューシー。
さあ、どのおにぎりを再現しましょう??わたしは「のりたま」おにぎりにします。
■作りかた>>>
①まずはビニール袋でササミカツを取ります。
②お好みの調味料をササミカツにかける。わたしはソースとマヨネーズ!!
※多めに調味料を掛けると美味しい
③ササミカツの上におにぎりをのせる
④【重要】ササミカツのかたちにおにぎりをつぶす!!遠慮なくぎゅーっとしてください。
完成!!
おうちでも簡単に再現できるのでぜひお試しください。
この三連休は沖縄気分の「おにささ」おすすめです。
㉗ 福井県「ソースかつ丼」(放送日:2024/10/04)
★日本三大ソースかつ丼の一つです。(福井・長野県駒ケ根・群馬県桐生)★
・実は私、大のソースカツ丼派です。ボリュームがあるのにさっぱりしているのが好み!
ソースかつ丼を初めて食べたのが福井県なのですが、長野県の駒ヶ根でも「ソースかつ丼」が有名。
明治亭と言うお店で食べた「ソースかつ丼」はソースが甘辛い!!
白ごはんの上にはキャベツの千切り!!&ソースかつ。こちらも最高においしいです。
ヨーロッパ軒と言うお店のソースかつ丼はひとり分でも大きいかつが3つ乗っています。どんぶりからあふれんばかりのかつ丼が名物です。
食べる時はどんぶりの蓋にとんかつを一旦よけてから食べないと白ごはんにたどり着けません。
日本三大ソースかつ丼は福井・長野県駒ケ根・群馬県桐生だそうですね。いつか群馬のソースカツ丼も食べに行きたいです。
・日本でカツ丼が誕生したのは、明治30年代の山梨県甲府市。老舗蕎麦屋の「奥村本店」で提供されたものが最初と言われています。
元祖カツ丼は、卵とじでもソースでもなく、揚げたままのとんかつとキャベツにもポテトサラダやトマトにパセリと、とんかつ定食が
そのまま丼になったような独特のスタイル。これは当時の蕎麦店は出前が主流で、器1つで済む丼物が中心だったことから
誕生したとされています。
・そして元祖カツ丼の次に誕生したのは、一般的な卵とじカツ丼ではなく、ソースカツ丼!!大正2年、ドイツへの料理研究留学から
帰国した高畠増太郎(たかばたけ・ますたろう)さんが、ウスターソースを日本に普及させようと創案した「ソースカツ丼」を、
東京で開かれた料理発表会で披露したのがはじめとされています。 その後、高畠さんは東京早稲田に「ヨーロッパ軒」を開店し、
ソーツカツ丼を売り出しました。
卵とじカツ丼はそこから8年後の大正10年、同じく東京の早稲田や大阪の道頓堀で、提供されはじめたという説が残っているそうです。
・・・というわけでソースかつ丼の方が卵とじかつ丼より早く誕生しました。
なお、大正12年の関東大震災で店舗が崩壊した「ヨーロッパ軒」は、翌年に高畠さんの地元である福井県に移転。現在では、
ソースカツ丼が福井名物として知られるまでに発展しています。
■材料:(2人分)>>>
・豚とんかつ用ロース肉(厚さ1センチのもの) 3枚 約300g ・小麦粉 適量
・Ⓐ・溶き卵 1個の半分 ・水 大さじ1と2分の1
<その他>
・パン粉 適量 ・塩コショウ 少々・揚げ油 適量
<ソースかつ丼のソース>
・ウスターソース 50ml / トマトケチャップ 大さじ2 / 酒 大さじ1と2分の1 / 砂糖 大さじ2分の1 / しょう油 大さじ2分の1
・みりん 大さじ3分の2 / 水 大さじ2~2と2分の1 / ごはん 適量
■作りかた>>>
①豚肉は筋切りをして、塩、こしょうをふり、半分に切ります。 パン粉はフードプロセッサーで細かくしておく。
②特製ソースを作ります。小鍋に材料を入れ沸騰したら弱火にし、5~6分煮つめます。
つやが出てとろみがついたら火を止め、そのまま冷まします。
③ Ⓐを混ぜ合わせます。豚肉に小麦粉をまんべんなくまぶし、Ⓐ、パン粉の順にまぶします。
④揚げ油を中温に熱し、②の豚肉を入れてカリッとするまで揚げ、中まで火を通します。
⑤器にご飯を盛り、熱々の豚カツを②のソースにからめてのせます。完成!!
㉖熊本県/【太平燕(タイピーエン】(放送日:2024/09/27)
★長崎で生まれ、熊本で育まれてきた麺料理★
熊本って美味しい食べ物がたくさんありますよね。麺好きの私としてはやっぱり熊本ラーメン!豚骨と鶏がらベースのスープに加水率を
抑えた中太ストレート麺、麺の水分量が少ないためスープを吸収しやすく、スープと絡みやすいことが特徴です。
同じ九州博多ラーメンとの違いはにんにくをあげた油=黒マー油と焦がしニンニクがはいっていることでしょうか?
そのほかにも輪切りにしたさつまいもを小麦粉の生地で包んで蒸した素朴な郷土おやつ、いきなり団子や辛子レンコン、馬肉も美味しい!!
熊本県は活火山を有することから「火の国」、清らかな湧水の水源が1,000か所以上も点在することから「水の国」とも呼ばれています。
さて、熊本を代表する名物料理、太平燕(タイピーエン)、もともとは中国・福建省(ふっけんしょう)福州(ふくしゅう)のスープ料理で、
家族や親戚が集まるお祝いの席で食べられていたそうです。
この中国福建省の郷土料理を日本の食材に置き換えてアレンジされたものが太平燕(タイピーエン)。長崎で生まれ、
熊本で育まれてきた麺料理。たっぷりの野菜、エビやイカなどの海鮮や豚肉などの具材が入り、見た目はチャンポン、
でも麺はヘルシーな春雨を使用しています。あっさりしているのにコクのある味わい深いスープが特徴。
そして揚げ玉子を乗っけるのがお約束だそうですね。
熊本で独自の進化をした太平燕(タイピーエン)のルーツ。昔から言われていたのは、中国の高級食材の燕の巣の代わりに揚げたゆで卵
(表面にしわがでた様が、燕の巣のイメージ)をフカヒレの代わりに春雨を使って作ったスープが始まりという説があるそうです。
福州(現在の福建省都)ではこの卵を太平卵(タイピーノン)と呼び、それを食べられると安泰に暮らせると伝えられており、
縁起のよい料理とされています。
また,本場の中国福建省の太平燕(タイピーエン)は熊本の太平燕とは似て非なるもので、肉だけで皮もつくる肉団子スープ。
とても手間がかかる料理らしく現地の人でも故郷を旅立つ時などにしか食べることができないお祝い特別料理でした。
そもそも九州全域に太平燕があってことは判明していますが、長崎では宴会料理のひとつとして食べられています。
1934年に創業した熊本の中華料理店紅蘭亭(こうらんてい)ではつねに人気メニューの太平燕(タイピーエン)。注文するのは圧倒的に
女性だそうですね。
■材料:(2人分)>>>
※たくさんあるけど私は冷凍のシーフードミックスを使います!
・豚肉 40g / かまぼこ 20g(3mm幅) / ムキイカ 40g(一口大) / ムキエビ 40g / 卵 1個 / 春雨 50g
/きくらげ 1枚(千切り) /人参 20g(千切り) / たまねぎ 60g(千切り) /白菜(またはキャベツ)50g(2cm幅) /ねぎ 10g(小口切り) /
しょうが 少々(みじん切り) / 薄口醤油 大さじ1 / 酒 大さじ1 / 鶏ガラスープ(中華スープの素) 小さじ1
/ お湯 2カップ(400ml)/ ごま油 小さじ2 / 塩 少々 / こしょう 少々 / 炒め油 少々
■作りかた>>>
①春雨は、たっぷりのお湯でゆでて、15cmくらいの長さに切ります。
②きくらげは、もどして千切りにします。
③材料をすべて切って、準備しておく。(切り方は材料欄に記載しています)
④卵は、固めにゆでて、皮をむき、半分に切っておきます。(油であげる場合もある)
※揚げ焼きにする場合、少量の油をひいたフライパンの上でゆで卵を転がして、表面に少しパリパリ感を持たせます。
⑤鍋に油をひき、みじん切りにしたしょうがを炒めて香りを出します。
豚肉を炒めて酒をふり、たまねぎ、人参、しいたけ、白菜の茎を炒め、塩こしょうをします。
⑥ある程度炒まったら、エビ、イカ、白菜の葉を加え、お湯に溶かしておいたスープと醤油を加えて、ひと煮立ちさせます。
⑦ ⑥に春雨を加えて、味をととのえ、最後にねぎとごま油を加えます。
⑧大きめの器に盛り付け、④のゆで卵をのせてできあがり!!!!
刻んだきゅうり、みょうがなどを添えて完成です。 ※混ぜながらめしあがれ!!
夏野菜を添えたり、好みですりごまやおろし生姜をくわえても美味しくいただけます。
さっぱりとした酢味噌そうめんに、焼きナスやしし唐をごま油でこんがり焼いたものを添えて食べたら美味しいですよ。
㉕愛知県/【酢味噌そうめん】(放送日:2024/09/20)
・愛知県と言えば・・・「みそカツ」、「みそおでん」、「みそ煮込みうどん」、「みそすき焼き」…。よく食べられている料理には名前に
「みそ」のついたものが多いですね。
・愛知県と言えば「赤だし味噌」が有名ですが、なぜこの味噌が広まったのか?
夏の暑さが厳しい東海地方では味噌が酸っぱくなりやすかったため、高温多湿に強く長く保存できる独特の味噌が発展しました。
それが愛知の豆みそ。愛知の豆みそは「赤だしみそ」とも呼ばれ、愛知はもとより全国で食べられています。
また愛知の豆みそは三州みそ、八丁みそ、名古屋みそとも呼ばれています。
・原料は、良い大豆と食塩、水だけ。伝統的な技法で長期間熟成させてつくられます。
「みそ」は、千数百年も前から日本で食べられてきましたが、
最も歴史が古いといわれるのが豆みそで、愛知の豆みそへその伝統がと受け継がれています。また愛知の豆みそは三州みそ、
八丁みそ、名古屋みそとも呼ばれます。
・この豆味噌の特徴>>>
米味噌や麦味噌などは煮立たせると風味が落ちてしまうのですが、豆みそは、煮込めば煮込むほど風味が増しておいしくなるという
特長があります。なるほど。名古屋の郷土料理「味噌煮込みうどん」や「味噌おでん」は豆味噌を煮込んでうまみを出しているのですね。
・さて愛知県と言えば2005年に瀬戸市および長久手市で開催された環境の大博覧会
「愛・地球博」。この時初めて愛知県に行きました。
公式キャラクターが「モリゾー」と「キッコロ」という森の精でしたね。
デザインはキャラクター作家のアランジ アロンゾ氏。
「かわいくて へんてこで なごめる」キャラクターたちをたくさん生み出しています。
関西でもテレビ局や銀行、鉄道などのキャラクターデザインで見かけたことありませんか?
現在、跡地は『愛・地球博記念公園 モリコロパーク』や『ジブリパーク』として親しまれていますね。
そして「愛・地球博」は2025年で20年となることから、愛知県では2025年3月25日から9月25日までの185日間、
長久手市の愛・地球博記念公園で、愛知万博20周年記念事業を実施するそうですね。懐かしいあの場所にまた行きたいです。
■材料:(2人分)>>>
・そうめん 2束 / みりん 大さじ3 / 赤みそ 大さじ4 / 砂糖 大さじ1 / 酢 大さじ2 / ごま 大さじ1
/ きゅうり、みょうが、大葉など、 各適宜
■作りかた>>>
①鍋にみりんを入れ、火にかけアルコールをとばし、赤みそ、砂糖を加えて混ぜ合わせ、さらに酢を入れて混ぜ合わせます。
②そうめんをゆでて冷水でしめます。
③ ②のそうめんを器に盛り ①の酢味噌だれをかけてごまをふり、
刻んだきゅうり、みょうがなどを添えて完成です。
※混ぜながらめしあがれ!!
夏野菜を添えたり、好みですりごまやおろし生姜をくわえても美味しくいただけます。
さっぱりとした酢味噌そうめんに、焼きナスやしし唐をごま油でこんがり焼いたものを添えて食べたら美味しいですよ。
㉔島根県/【うずめ飯】(放送日:2024/09/13)
★山陰地方島根県の石見地方で食べられている、日本五大名飯のひとつ!!★
■山陰と言えば仕事で、島根県の松江市に通っていた時期がありました。毎週水曜日と木曜日半年間高速バスで大阪から
島根県松江市に通っていました。非常に濃い時間を経験させてもらいました。10月から3月までの半年間だったので、
秋になると島根県のことを思い出します。島根県って豊かな自然と歴史があって神秘的な所。
旧暦の10月を神無月(かんなづき)と言いますけど、島根では「神在月(かみありづき)」と言う話は有名ですね。
本当にいたる所に神が存在するのではないかと感じるような場所です。
■さて今日ご紹介する郷土料理は島根県西部に位置する石見地方のお料理。石見と言えば石見銀山や石見神楽でよく知られています。
2007年石見銀山遺跡は世界遺産登録されました。この石見銀山遺跡の「龍源寺間歩」(りゅうげんじまぶ)へ家族で行ったことがあります。
■「間歩」とは銀を採掘した坑道のことを言うのですが、ノミで掘った跡がそのままの状態で残っていました。
600メートル続く坑道。1センチ掘るのも大変なのにここまで長く掘りすすめるのは本当に大変だったでしょうね。
それでは島根県石見地方に伝わる「うずめ飯」作りかたを紹介しましょう。
■一見、出汁をかけてわさびをそえたお茶漬けのように見える料理ですが、ごはんの下には小さく刻んだ具材が隠れています。
この食べ方の起源については、質素倹約を強いられた江戸時代に贅沢しているのを悟られないためとか、具材が粗末で他人に
見られるのが恥ずかしかったからと言う説など様々。また料理を出すときに提供するときや食べるときは伏し目がちにする、
といった習わしも伝わっているそうです。
■材料:(2人分)>>>
・米 1合 ・里芋4個 ・ごぼう 50g ・人参 30g ・しいたけ2枚 ・鶏肉20g ・厚揚げ 2分の1枚
・だし汁 300cc (できれば鯛のだし) ・みりん小さじ1 ・醤油小さじ1 ・片栗粉 少々 ・わさび 適宜
■作りかた>>>
①里芋、厚揚げは乱切り、しいたけは薄切りにする。鶏肉は1cm角に切る。
②ごぼう、人参はささがきにし①と一緒に出汁で煮る。
野菜に火が通ったら、みりん、醤油で味付けし、水溶き片栗粉でとろみをつける。
③ごはんを盛り、熱々のうちに②を汁椀に入れ、その上にごはんを盛ってわさびをのせる。
レシピ提供元名 : 島根県食生活改善推進協議会
この郷土料理が食べられている津和野町では、わさびが特産品です。甘みが強いわさびだそうですよ。いつか食べてみたい!
この島根県石見地方の郷土料理「うずめ飯」は、岐阜県の「さよりめし」、東京都深川の「深川めし」、埼玉県小川町(おがわまち)の
「忠七めし(ちゅうしちめし)」、大阪府難波地方の「かやくめし」と並ぶ「日本五大名飯」のひとつとされています。
㉓秋田県/【いものこ汁】(放送日:2024/09/06)
★秋田県のコミュニティFM「横手かまくらFM」ご協力★ https://fmyokote.com/
★秋田横手の郷土料理★
■まずはコミュニティFM「横手かまくらFM」は2011年開局。秋田県の東南部 横手市にある地域に元気と賑わいを届けるコミュニティFMです。
■いつかお邪魔してみたい!そこで、旅の計画をすると・・・
エフエム宝塚がある逆瀬川アピア2から横手かまくらエフエムがあるよこてイーストまで、北陸自動車道を経由して車で12時間ほど。
走行距離は854キロ。電車だと新大阪から東海道新幹線。東京からは秋田新幹線で大曲駅下車。
奥羽本線に乗り換えて18分横手駅下車。歩いて5分で到着!移動時間7時間42分でした。
■横手かまくらFM」の名前にもあります「かまくら」は、毎年2月15・16日の夜に行われる水神様をまつる横手小正月の伝統行事です。
横手市はかまくらが有名でおよそ450年の歴史があるといわれています。その歴史は藩政が行われているの頃に始まりました。
「かまくら」はもともと、中にまつられた水神様にお賽銭を上げて、家内安全・商売繁盛・五穀豊穣などを祈願する行事でしたが、
時代の変化とともに観光化が、進んで現在のような形になりました。中に子どもたちが入って、
「はいってたんせ(かまくらに入ってください)」「おがんでたんせ(水神様をおがんでください)」といいながら、
あまえこ(甘酒)やおもちをふるまいます。
■その他にも、秋田県横手市は日本三大焼きそばのひとつ「横手焼きそば」が有名です。ストレートの太い麺に甘めのかつおだしソース。
具材は豚挽き肉にキャベツ。トッピングには目玉焼きと福神漬けです。2019年に家族で東北旅行へ行った時に
横手市にある藤春(ふじはる)食堂で横手焼きそばを食べました!銀皿に盛られた目玉焼きのせ焼きそば。福神漬けの甘さがアクセントになって
素朴で優しい味でした。畳の座敷にちゃぶ台があって昭和感漂う扇風機が回っていて。おばあちゃんの家に遊びに行ったような
懐かしさがありました。
■さて今日は秋田県横手市にあるコミュニティFM「横手かまくらFM」のスタッフ佐藤さんと細川さんが教えて下さった横手の季節を感じる
郷土料理「いものこ汁」のレシピを紹介します。
■「いものこ」と言うのは里芋の孫芋のことで横手市の山内(さんない)地区で有名な特産物。里いもは皮をむくと灰色ですが、いものこは
丸くて白く独特の粘りとまろやかさが特徴。口に入れるととろける食感でもう普通の里いもには戻れなくなるそうですね。
なかなか関西では手に入らないので ぜひいつか現地で食べてみたいです。
また、秋田の県南では小中学生時に「なべっこ遠足」が行われ、子どもたちだけで材料を持ってきて、この「いものこ汁」を作る
イベントが行われます。これは9月10月に行われるマラソン大会と一緒に開催されることがよくあるそうですね。
■今回紹介するのは醤油味ですが、家庭によって味付けに違いがあり、大人になると味噌味かしょうゆ味かで揉めることがたびたびあると
いうことです。ちなみに横手かまくらFMスタッフの佐藤さんのおうちでは味噌味派だそうです。
今日のレシピの醤油を味噌に変えて味をみながら量を調整してくださいとのことでした。
■材料:(4人分)>>>
※いものこがない場合は里芋で
水500cc ・しょうゆ 大さじ1 ・だし 適量 (だしの元でO.K.!!) ・いものこ 中8個(孫芋がおすすめ)
・とりもも肉 100g ・糸こんにゃく 50g ・まいたけ 50g ・せり 半束
【下ごしらえ】
いものこの皮をむく(手がかゆくなるので注意)。とりもも肉はスライス。 糸こんにゃくは3-4cmに切る。せりは1-2cmに切る。
まいたけは手で裂く。
■作りかた>>>
① 鍋に水といものこを入れて、たけぐしがすっと通るまで煮る。
②他の具をすべて入れる。
③ だしを入れ、しょうゆを加え、味をみる。
④お椀に盛ったらせりをふんだんに入れる。
★ワンポイント:せりを根まで使う(こちらではせりの根まで食べます) ひげ根も食べるそうです。これがたまらなく美味しんだとか!!
※今回、お電話で横手かまくらFMのスタッフ佐藤さんとお話をしたのですが、はつらつとして元気いっぱいで!!
横手って素敵な所だなと感じました。お忙しい中、郷土料理のレシピを教えて下さって本当にありがとうございました。
このご縁でまた何かご一緒出来たらうれしいです。
㉒静岡県「たまごふわふわ」(放送日2024/08/30)
★日本最古の卵料理と言われている「たまごふわふわ」★
お盆に千葉の実家に帰省しました。
その時、新東名高速道路 行きと帰りの立ち寄ったのが「NEOPASA(ネオパーサ) 駿河湾沼津」
駐車場から駿河湾が一望できて、とても景色がいい!!そして静岡県・食の魅力が濃縮されたお土産屋さんがずらりと並びます。
静岡と言えば、サバやイワシの素材の色そのままの黒はんぺんや日本三大茶のひとつとして知られる静岡茶。
よくお土産でもらっていた「わさび漬け」静岡おでんは缶詰やらカレーもありました。
静岡県焼津市はカツオ水揚げ量日本一ということでカツオを加工したお土産も充実。大定番のお菓子「うなぎパイ」や「最高級うなぎパイV.S.O.P.(ブイエスオーピー)」
また、ヒヨコのイラストがかわいいふんわり蒸しケーキの「こっこ」、歴史あるお菓子の「安倍川もち」もはずせません。
江戸時代から東海道名物として有名だったという、「安倍川もち」は
江戸の東海道旅行の物語である『東海道中膝栗毛』にも登場しています。
いつもこの「NEOPASA(ネオパーサ) 駿河湾沼津」にやってくるともう少しで関東だーと実感します。
★静岡県西部に位置する袋井市(ふくろいし)日本最古の卵料理と言われている「たまごふわふわ」です。★
「たまごふわふわ」とは、江戸時代の文献「仙台下向日記(せんだいげこうにっき)」に登場した料理で、東海道五十三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)の、
ちょうどまん中に位置した袋井宿(ふくろいしゅく)の大田脇本陣(おおたわきほんじん)で宿泊客の朝食に出されたとされており、全国的に人気のあった料理。
材料は、たまごとだし汁だけで、「ふわっ」と仕上げた風味豊かな泡のようなふんわりとした食感が楽しめる郷土料理です。
■材料:(2人分)>>>
・卵 2個
【だし汁】
・かつおだし汁 400ml ・薄口しょうゆ 大さじ2分の1 ・塩 小さじ1と2分の1 ・こしょう 少々 ・みりん 少々
■作りかた>>>
①【だし汁】の材料を混ぜ合わせ、すまし汁を作る。
★360㏄と★★40㏄に分ける
②鍋に【だし汁】★360㏄を入れ、ふたをして中火にかける。
③ボウルに卵と【だし汁】★★40㏄とみりんを入れ、
ハンドミキサーでクリーム状になるまでよく混ぜる。(最低4~5分)
④ ②が煮立ったら火を止めて、鍋のふちから一気に流し込み、ふたをして蒸らす。
時間は2~3分が目安。刻みのりをトッピングしてもいいですね!
(レシピ提供元名 : 「しずおかのおかず」開港舎)
★袋井市観光協会によって、この「たまごふわふわ」が現代に再現されました。袋井市のお食事処で再現料理を楽しめます。
また創作料理の「たまごふわふわ」はアイスクリームやチーズケーキ、たまごケーキのお菓子として新しく生まれ変わっています。
袋井市のHPに「袋井宿 たまごふわふわ 味わいマップ」が掲載されています。お出かけの際にはぜひいろんな味を食べ比べてみてくださいね。
㉑埼玉県/川越太麺焼きそば(放送日:2024/08/23)
★川越のご当地焼きそば★
千葉に帰省していました。その時に埼玉の川越に行こうという話が出て、母と姪っ子ちゃんと息子と家族で行ってきました。
埼玉の川越と言うと、大泉洋さん出演 数々の伝説を巻き起こした、北海道テレビのバラエティ番組「水曜どうでしょう」対決列島関東決戦地に
なった場所。各地の名物を早食いして競い合い、日本列島の陣地を奪い合うという企画でした。大泉洋さんと鈴井孝之さんチーム・安田顕さんと
ディレクターさんチームが、埼玉の川越で早食い対決したのは 菓子屋横町という昔懐かしい駄菓子屋さんが軒を連ねる観光地で買った、
「日本一長い麩菓子」・「梅ジャム」・「梅干し」でした。
この「日本一長い麩菓子」1メートルくらい長さがあるんですよね。一気に食べるのはかなり至難の技。
そりゃあ、安田さん食べ切る前にお茶を飲み干してしまいますわ。私も食してみましたが、やはり口の中の水分を一気に持っていかれました。
さて、埼玉県・川越ですが 懐かしいレトロな蔵造りの建物があったり、名物のお芋スイーツが至る所に売っていたりと
ノスタルジックな雰囲気でした。
川越市は岡山県倉敷市、福島県喜多方市と共に「日本三大蔵の街」に選ばれています。そんな情緒あふれる街並みの真ん中には高くそびえる
「時の鐘」がたたずんでいます。江戸時代初頭から城下町に時を告げ、庶民に親しまれてきた鐘つき堂。今でも朝6時・正午・午後3時・午後6時に時を知らせています。
また、川越市は栃木県栃木市、千葉県香取市(旧佐原市)と並び、江戸との舟運(しゅううん)で栄え、江戸情緒を残す蔵造りの町並みと
江戸時代から続いている天下祭(てんかまつり)の影響を受けた山車(だし)祭りがあることから「小江戸(こえど)」と呼ばれています。
川越のご当地グルメ「川越太麺焼きそば」、極太のもちもちとした麺にキャベツだけが入ったシンプルな具材が一般的だそうです。
もともとは川越にある蓮馨寺(れんけいじ)の境内にあった屋台で販売され、お手頃価格でありながらボリュームのある量が子ども達から好評になりました。
その後川越城周辺の駄菓子屋でも販売するようになり、今では埼玉B級ご当地グルメ王決定戦にも出場するなど地域を代表するご当地グルメとして親しまれています。
■材料:(2人分)>>>
・キャベツ 適量 ・中華太麺 2玉 ・サラダ油 大さじ1 ・だし汁 80ml ・ひき肉(鶏か豚) 40g
【ソース】
・とんかつソース 大さじ2 ・ウスターソース 大さじ2 ・しょうゆ 小さじ1、
あればリンゴジュース(果汁100%)小さじ2 なければ水で代用
【だし汁】
・豚ひき肉 50g ・鶏ひき肉 50g ・水 250ml
■作りかた>>>
①【だし汁】の材料のひき肉を混ぜ合わせ、鍋に水を入れて沸騰したところにひき肉を入れる。10分ほどアクを取りながら煮込みます。
②【ソース】の材料を火にかけて煮立たせる。
③フライパンを温めて油をひき、ざく切りにしたキャベツをさっと炒める。
④中華麺をくわえて片面ずつ、焼き目がつくまで焼く。
⑤ここで①で作っただし汁とひき肉を加えて1分ほど蒸し焼きに。
⑥全体を炒め合わせながら水分を飛ばし、②で作った【ソース】を3回に分けて入れ、
最後に全体を混ぜ合わせたら完成!お皿に盛りつけて、青のりと紅ショウガをトッピングしてめしあがれ。
シンプルだけどひと手間で美味しく懐かしい「川越太麺焼きそば」、ぜひ作ってみてくださいね。
⑳徳島県 / 「半ごろし」(放送日:2024/08/16)
★徳島県の南部にある町 那賀町(なかちょう)の郷土料理で、昔は人をもてなすためによく振舞われていた料理です。★
・徳島の阿波踊りは400年を超える歴史があります。その起源は諸説ありますが、1586年に徳島城が築城された時に
そのお祝として城下の人びとに無礼講を許した際の踊りが阿波踊りと言う説や、阿波踊りの特色を表す「組おどり」が
能楽の源流をなすと言われる「風流踊り」(ふりゅう)を起源とする説。
・また、阿波踊りは旧暦7月に行われた盆踊りだという説もあるそうです。
・阿波踊りを踊る団体を連(れん)と呼び、阿波踊り特有の2拍子の軽快で陽気なリズムに合わせて踊ります。
かなりインパクトのある料理名なのですが、どんな意味が込められているのでしょうか?
・「半ごろし」はもち米にうるち米を混ぜたものを半分ほどつぶし、中にあんこを入れて作るおはぎのこと。
もち米が完全につぶされていない状態のことを「半ごろし」と昔から呼んでいて、もち米を完全につぶすことを
「皆ごろし」と呼んでいるんですって。昔は人をもてなすためによく振舞われていた郷土料理です。
今は伝統食として農産物直売所で販売され、県外からも買い求めに来るお客さんもたくさんいるとか。
■材料:(2人分)>>>
・もち米100g ・うるち米50g ・水180cc ・塩 少々・よもぎ(生・葉のみ)100g ※乾燥の場合は10g ・きなこ 適宜40~50g
・あん(粒あん、こしあんどちらでも可) 100g~125g(1個当たり20g~25g)
■作りかた>>>
①もち米は前日に洗い、ひたひたの水に浸漬して一晩おく。
②よもぎは水が沸騰したら加え、中火で1~2分ゆでて冷水に取り、水気を絞り、細かく切っておく(フードプロセッサーでもよい)
※乾燥よもぎを使用する場合は、水につけて戻してから使用する。(今回はよもぎがなかったので入れていません。)
③洗ったうるち米ともち米(水気をよく切り)を合わせ、定量の水を加えて炊飯器で炊く。炊きあがったら②のよもぎをご飯の上に
のせて、蓋をして5~10分蒸らす。
④あんは分量を5等分して(1個当たり20~25g)丸めておく。
⑤ ③の炊きあがったごはんに塩を加え、しゃもじで混ぜ、すりこ木で半分くらい粒が残るようにつぶす。(半ごろし)
⑥ ⑤を10等分し、手に取り、平らに広げて、丸めておいたあんを包む
(手にごはんがつく場合は水でぬらしながら包むとよい)。
⑦きなこを全体にまぶしたら、完成!
家族みんなで集まるときにぜひ作ってみてくださいね。
⑲岡山県 /「ホルモンうどん」(放送日:2024/08/08)
★東津山に、創業130年ホルモンうどん発祥の地と言われているお店がある★
・岡山・津山ホルモンうどんが有名になったきっかけは、2005年第 60 回国民体育 大会柔道競技会が津山市で開催された際、津山 に来られる
選手や 関係者、観光客へ津山らしさ を感じてもらうおもてなし料理として紹介した ことがきっかけらしいです。
・岡山県の北部にある津山地域は、古くから牛や馬の流通拠点で、歴史を遡ると西暦705年に津山で牛馬の市が開かれたとの記録が、
残っているそうです。肉食が禁止されていた明治以前でも、津山は滋賀県彦根市と並んで、全国でも珍しい「養生喰い(ようじょうぐい)」
(薬として肉を食べる)の本場でした。
・兵庫県の県境にある佐用町でもホルモンうどんが有名。津山ホルモンうどん・佐用ホルモンうどんと、どう違うのか調べてみると、佐用では
みそだれと しょうゆだれ、ニンニクやユズの皮などを好みの分量で混ぜ、麺をつけて食べる方式が広く浸透しています。
一方、津山市の「津山ホルモンうどん」は鉄板で具材にみそやしょうゆベースのたれをからめながら、香ばしく焼き上げるのが特徴だそうです。
■材料:(2人分)>>>
・うどん 2袋 ・ホルモン150~200g ・キャベツ適量 ・たまねぎ1/2個 ・長ネギ適量 ・もやし適量
【タレ】
・醤油100cc ・味噌大さじ2 ・ニンニク4片 ・すりゴマ大さじ2 ・料理酒大さじ1 ・水50cc
■作りかた>>>
①キャベツ:一口サイズ たまねぎ:くし形 長ネギ:ななめ切り ホルモン:一口サイズに切る。
麺は袋から出してほぐします。(電子レンジで温めておくと良い)
※お好みでピーマンなど入れても美味しいです。
②強火で熱したフライパンで、油を引かないでホルモンを焼きます。(時々キッチンペーパーなどで油を拭いてください)
少し焼けたらキャベツ、たまねぎ、長ネギも加え炒め合わせます。(塩、こしょうを少々入れても良い)
③ホルモンうどんのタレを下味程度に加えて炒め合わせ、うどんを加えます。
④ホルモンうどんのタレを加え、全体を混ぜ合わせながら炒めます。
もやしを加え、全体に火が通ったら完成。 お好みでゆず果汁を振りかけるとさっぱりした味になりますよ!
⑱富山県 /「とろろ昆布おにぎり」(放送日:2024/08/02)
★海苔ではなく、昆布を巻くのが富山県民の定番,★
■富山県は昆布の消費量が日本屈指ですが、実は県内で昆布はほとんど採れないそうです。富山での昆布文化のはじまりは、
江戸時代に日本海沿岸を運行していた北前船(きたまえぶね)に起因します。各地の特産品を輸送していた北前船は富山(越中)も
寄港地にしていて、その時北海道産の昆布が大量に購入されていました。また、明治時代に開拓者として北海道に移住した大勢の
富山県民が、故郷にいる親類に昆布を送るなどの交流が生まれたことも深く関係しています。現在も富山で食べられているほとんどの
昆布が北海道産。とろろ昆布は、酢漬けにした数種類の昆布を重ねて固め、表面を削り出して作られます。
昆布の表面を削ったものが、酸味が強い黒いとろろ。中を削ったものがあっさりとした酸味の白いとろろ。
富山県では酸味の強い黒いとろろ昆布が愛されています。
■材料:(おにぎり6個分)>>>
・ご飯 2合(約300g) ・とろろ昆布30g ・梅干し3個 ・塩 少々
■作りかた>>>
①お皿または紙などの上に、とろろ昆布をまんべんなく広げます。
②梅干しは種をとっておき、6つに分けます。(おにぎり6個分)
③ボウルに炊き上がったご飯を移し、塩を均一に混ぜ込みます。
④具材を真ん中に入れて、おにぎりの形を整える。
⑤おにぎりの表面にとろろ昆布をたっぷりとまぶしたら、完成。
※レシピ:高岡食のブランド推進実行委員会(資料提供:株式会社 室屋)より
※レシピは地域・家庭によって違いがあります。中の具は梅干しなどのほか、昆布の佃煮を入れてダブル昆布のおにぎりを作る家庭も。
みなさんもおにぎりを作る機会があったら 富山県の郷土料理,とろろ昆布おにぎりにぜひチャレンジしてみてくださいね。
⑰宮崎県 /冷や汁(ひやしる 】(放送日:2024/07/25)
★ひやじるだと思っていたら宮崎県の人びとは「ひやしる」と言うそうです★
■青島にある鬼の洗濯板を見に行ったことがあります。遠くから見ると巨大な洗濯板のような宮崎:鬼の洗濯板。圧巻でした。
これは今から約1500~3000万年前、海面下にあった岩が地質変動によって水面上に現れ、波や海水に浸食されて
現在のような形になったそうです。
青島(あおしま)から南の巾着島(きんちゃくしま)までの約8kmの海岸線に見られ、昭和9年(1934)に国の天然記念物に指定されています。
■洗濯板って今はあまり使うことがないんじゃないかなと思って調べてみたらいろんなメーカーで売ってるんですね!
手のひらサイズのものがあって旅行にも持っていけそうでした!手洗いよりも断然汚れが落ちるということで今の時代も
重宝されているようです。
■冷や汁(ひやしる)は宮崎を代表する郷土料理で、焼いたアジ、イワシなどの近海魚をほぐして、焼き味噌をのばした汁に、豆腐、きゅうり、
青じそ、 ミョウガなど薬味を入れて食べる冷たい汁物料理です。私がこの料理に出会ったのは大学時代。枚方で初めての
一人暮らしをしていたのですが、 1回生の時に放送部の宮崎出身のなお先輩が、おうちでこの冷や汁(ひやしる)を作って食べさせてくれたんです!
先輩がガスレンジについているグリルで味噌を焼いてくれた姿を今も覚えています。美味しそうに焦げ目がついていたなー。
うれしくておいしかったです。
■今でこそ、宮崎県の郷土料理として知られていますが、もともとは全国で食べられていたそうです。発祥は鎌倉時代。
鎌倉時代に書かれた書物『鎌倉管領家(かんれいけ)記録』に「冷汁」の記述が残っています。このような「冷汁」と言われる味噌を
調味料とした料理が僧侶等によって全国に広められ、以後、気候風土が適した地域のみに残りました。
広島では「さつまじる」愛媛県では「伊予さつま」、埼玉県ではうどんと食べる「すったて」 その他、地域によって進化した冷や汁があるので
ぜひ調べてみてくださいね。 それではわたしが、先輩に作ってもらった郷土料理【宮崎県】冷や汁(ひやしる)を作りましょう!
今日は簡単に作れるサバ缶を使った冷や汁のミユカオリジナルレシピを紹介します。いろいろなレシピを参考にして作りました!
■材料:(4人分)>>>
・サバの缶詰(水煮) 1缶(190g) ・白すりごま大さじ4 ・きゅうり1本と半分(150g) ・木綿豆腐1丁 ・しょうが(すりおろす)1かけ分
・大葉6枚くらい ・みょうが1つ・ピーナッツ(フードプロセッサーで砕く) 50g ・梅干し1個 ・かつおぶし少々・みそ大さじ5
・水(冷たいもの) 2カップ・きゅうり塩もみ用の塩 少々・ごはん 適宜
■作りかた>>>
①まずはみそをグリルに入れ焼き目をつける。弱めの火で2~3分。豆腐はキッチンペーパーで重しをして水けをきる。
②その間に野菜などの下ごしらえをする。きゅうりは小口切りにして塩もみ。 大葉は千切り。 みょうがは縦半分に切り、その後千切りにする。
ピーナッツはすり鉢かフードプロセッサーで砕く梅干しは実をとって細かくちぎる。
③ボウルにサバ缶を汁ごと全部入れる。フォークなどでざっくり身をほぐす。焼いた味噌を入れ、3回くらいに分けて水を注ぎ、混ぜ合わせる。
④ベースができたらそこに水けをきった豆腐を手でちぎって入れる。
⑤ベースが完成したら器に盛り、きゅうり・大葉・すりおろしたショウガ ・梅干し・みょうが・砕いたピーナッツ・お好みでかつおぶしを飾って完成。
暑い夏の日は多めに冷や汁を作っておいて冷たいご飯にかけて食べてもよし、そうめんにかけてもいいですね。
全国のお母さん!夏休みはラクしてゆっくり家族の時間を過ごしましょう。
※暑い夏の日は多めに冷や汁を作っておいて冷たいご飯にかけて食べてもよし
そうめんにかけてもいいですね。
⑯【長崎県 /長崎ミルクセーキ 】(放送日:2024/07/19)
★長崎ミルクセーキは飲み物ではありません。★
■長崎というと、さだまさしさんが書いた小説「解夏(げげ)」の舞台になった街です。2002年に刊行され、2004年に大沢たかおさんと
石田ゆり子さん主演で映画にもなりました。視力を失う難病に冒された青年と、彼に無償の愛を捧げる恋人の姿を描いたドラマ。
その映画を観た時からきれいな街だなと思っていました。
■子供がまだ小さい頃に、九州旅行で長崎によりました。
グラバー園では洋装の衣装を借りて写真を撮り、庭で見つけたハート型のタイル。川面に映った橋がメガネのように見える眼鏡橋を横目に
ベビーカーを引っ張り、長崎の坂道を歩きました。中華街ではちゃんぽんも皿うどんも美味しくて、稲佐山からの夜景も夢のように
美しかったです。長崎は坂道と坂道からの景色が本当にきれい!
■【ミルクセーキ】といえば、飲み物をイメージしませんか?長崎ミルクセーキは飲み物ではありません。
大正末期から昭和初期に生まれた長崎市で生まれたアイスデザートなのです。もともとミルクセーキはイギリスの「エッグノッグ」という
卵と牛乳を使ったカクテルから生まれた飲み物。20世紀初頭にアメリカで考案され、その後電気ミキサーの導入により人気が高まりました。
■長崎ミルクセーキは九州で初めてオープンした喫茶店『ツル茶ん(つるちゃん)』が、長崎の夏の猛暑をしのぎやすくする一品をと、砕いた氷を
入れたミルクセーキを作ったのがはじまりといわれています。それが人気になり、その後、市内の数々のお店で提供されるようになりました。
現在は長崎の「食べるミルクセーキ」として全国的に知られる存在となっているそうです。ちなみに長崎市観光大使に任命されたことがある
アイドルユニットMilkShakeは、現在もイベントやコンサートの場で「長崎ミルクセーキ」の魅力を積極的にPRしています。
それでは優しい甘さと安らぎを感じる長崎ミルクセーキのレシピです。
■材料:(2人分)>>>
卵黄 1個分 ・砂糖 大さじ2弱 ・練乳 大さじ1 ・牛乳 100cc
・バニラエッセンス 少々 ・(缶)サクランボ 2個 ・氷 150g
■作りかた>>>
①卵黄、練乳、牛乳、砂糖、バニラエッセンスを容器に入れて、よく混ぜ合わせておく。
②ミキサーに1と氷を入れて、トロッとなるまで細かく砕く。
- ミキサーにかけすぎると氷が溶けてしまうので注意!コツは、氷が残っているところで止める事。
- ミキサーの代わりに、フードプロセッサーwを使用する際は中身が飛び散る恐れがあるので、ご注意ください。
③器に注ぎ、サクランボをのせる。
※レシピ提供元名 : (公社)長崎県栄養士会 ※レシピは地域・家庭によって違いがあります。
■長崎の喫茶店ではミルクセーキは定番のミルク味のほか、抹茶、オレンジ、バナナ、パイン、ココアなど味のバリエーションが
豊富みたいですね。
⑮【神奈川県 / とん漬け】(放送日:2024/07/12)
★お肉に味噌の味が染みていて柔らかくとっても美味しい!★
■肉を食べる文化は明治以降に日本に広まりました。お肉と言えば・・・東日本では豚肉 西日本では牛肉のことを言います。
なぜなのか??文献をひもとくと、この東西の差は江戸時代から続く農耕用動物の違いに重なります。
■1877年(明治10年)の全国調査で、牛の頭数は西日本に集中していること。東日本と九州の南部は圧倒的に馬が多いということが
わかっています。
その後、横浜が開港。外国人が求める牛肉の確保に難儀して、神戸から牛の移送を始め、横浜の外国人に神戸ビーフが高く評価されたことで、
関西では農耕用から食用への牛の利用が広がりました。
■では、農耕用に馬を使っていた東日本はどうなのか。現在でも長野や福島、青森などでは馬肉文化が残っていますが、全体では豚肉が主流。
豚肉は戦争時代に消費が拡大しました。これは戦地に牛肉の缶詰を送ったことで、牛肉不足が深刻になり、特に、関東では牛肉に代わって
安価な豚肉の消費が拡大していきます。農耕用の馬が食用をして広がらなかったのは、馬肉が食用として広がらなかったのは量が取れず
肉質が固いこと。そこで牛よりも狭い土地で早く食肉にでき、牛と違って何でも食べる豚が重宝されました。この食肉としての効率性の良さに
加えて、東京・銀座に開業した洋食店「煉瓦亭」は1899年(明治32年)、初めてポークカツレツを考案。日本人好みのあっさりとした
カツレツが好評に。また、東京でトンカツをご飯に乗せるカツ丼やカツカレーが相次いで登場しました。
■神奈川県「とん漬け」のお話。
この料理は良質な国産豚肉を特製味噌にじっくりと漬け込んだもので、厚木市の名物料理として知られています。この料理のルーツは江戸時代。
当時の武士は牛・豚・イノシシなどの肉を食べることを嫌っていました。ある時、現在の厚木市がある荻野山中藩(おぎのやまなかはん)で
大勢の人が集まり料理が足りなくなってしまい、何の肉かわからないようイノシシの肉に味噌を塗って出したところ大変好評となりました。
これが今のとん漬けの始まりだと言われています。
■材料:(5人分)>>>
・豚肉(豚の厚切り肉)(370g) ・にんにく(1片) ・しょうが(1/2片) ・みりん(大さじ1と1/2) ・しょうゆ(大さじ1)
・味噌(30~40g) ・サラダ油(適量)
■作りかた>>>
①肉は食べやすい大きさに切る
②にんにく、しょうがはすりおろしておく。
③味噌、みりん、しょうゆと②を入れて30分以上漬け込む。
④フライパンを熱しサラダ油をひき、中火で③を焼く。
※【参考レシピ:神奈川県「豚肉のみそ漬け」JAあつぎ女性部協議会】
日常のおかずとして楽しまれるほか、地域の土産品、贈答品としても重宝されています。またとん漬けをアレンジしたヒレカツや,とん漬け
ラーメン,とん漬けをイングリッシュマフィンではさんだ「厚木バーガー」など多くのアイデア料理もうまれているとか。
※お味噌が焦げやすいので、フライパンにクッキングシートかアルミホイルを敷いてそこにサラダ油をたらしてふたをして中火で焦がさないように
気をつけてくださいね。
⑭【石川県 / えびす】(放送日:2024/07/05)
★お菓子か、おかずかわからない、不思議な料理★
■今から20年くらい前、石川県能登半島で見たキリコ祭りは、私が日本の祭りに興味を持ったきっかけになった伝統行事です。
毎年7月に奥能登の各地で行われています。キリコと呼ばれる直方体の形をした巨大な山車がいくつも並び、その灯籠にはあかりが灯されます。
このキリコとは、切子灯籠(きりことうろう)を縮めた呼び名だそうです。
江戸時代から続くと言われる「能登のキリコ祭り」。高さが2メートルくらいの小型キリコから、15メートルを超える超大型のものは
重さ2トンから4トン!私が目にしたのはその祭りの中でも「あばれ祭」というものでその巨大なキリコが川の中に担ぎ込まれ、乱舞するという
衝撃的な祭りでした。むせ返るような熱気に息をのんだことを今でも覚えています。
私がもう一度会いに行きたいと思っている日本の風景のひとつです。
■「えびす」そのおめでたい名前の通り、お正月や祭りの日のお重には欠かせない料理。石川の方々曰く「お菓子か、おかずかわからない、
不思議な料理」だそう。見た目はとき卵の寒天寄せですが、なかにはたっぷりとお砂糖が使われています。
■そのルーツは江戸時代の料理書『江戸料理通』や『料理百珍』の中に記された「玉子寒天」にあるといわれ、当時貴重だった卵と砂糖、
そして日本海で豊富にとれるテングサを使ってごちそうに仕上げた「ハレの料理」です。
また、つるつるした見た目から「べろべろ」や「はやべし」とも呼ばれ、その呼び名は輪島市の郷土菓子「柚餅子(ゆべし)」に
由来があるとされています。
米粉を練って蒸し、手間のかかる柚餅子よりも 簡単に作ることが出来る「えびす」は、早く作れる「早ゆべし」から転じて
「はやべし」とも呼ばれています。
地域によって味付けが異なり、金沢では砂糖と醤油にしょうがのしぼり汁、県南西部、小松・加賀地方では塩と薄口しょうゆ。
仕上がりの色も金沢では薄茶色、小松・加賀地方では透明度の高い仕上がりとなります。
■材料:(5人分)>>>
・卵 1個 ・水 2 1/2カップ ・粉寒天 4g ・砂糖 大さじ2 ・醤油 大さじ1と 1/2 ・塩 少々 ・しょうが 少
■作りかた>>>
①分量の水と粉寒天を鍋に入れ火にかけ、沸騰したら弱火にしてしばらく煮て、砂糖、醤油、極細く千切りにしたしょうがを入れます。
② ①に卵を少しずつ流し入れて、鍋ごとあら熱をとります。
(といた卵をいれた写真です)
③ ある程度冷ましてから型に流して冷やし固め、人数分に切り分けたら完成です。
※レシピ提供元名 : 「青木悦子の新じわもん王國 金澤料理」(著:青木悦子氏) レシピは地域・家庭によって違いがあります。
卵のとき加減や流しこみ方によって切ったときの断面の美しさも変わってきます。石川県ではスーパーマーケットで通年販売されていて、
近年は甘さ控えめに作られお惣菜として提供されることが多いそうですね。
今でも祭りやお祝いの日には欠かせない郷土料理として家庭でも作られています。石川県ハレの日のお料理、ぜひお試しください!
⑬【山口県 / チキンチキンごぼう】(放送日:2024/06/28) ★ネーミングがおもしろいです★
・このメニューはどのようにして生まれたのでしょうか?
山口市や地元の大歳(おおとし)自治振興会によれば、199年ごろに山口市立大歳小学校の栄養教諭が、学校給食のメニューが
マンネリ化していることを憂い、児童の各家庭のオリジナル料理を募集したところ、その時に提供されたレシピの1つが、児童の祖母の
久保田ヤスエさんの考案した「チキンチキンごぼう」だったという。
・料理自体は1980年前後くらいから作っていて、誰かに教わったのか久保田さん自身が発案したのかは定かではないですが、根菜の煮物が
苦手なお孫さんに作ったら好評だったそうですね。学校給食として出すと、子ども達に人気になって、大歳(おおとし)小学校の栄養教諭が
山口市に参考献立として提案。これが他の学校でも採用されるようになり、家庭から街へと口コミで広がっていきました。
そして「山口のソウルフード」とも呼ばれるようになり、飲食店が出来栄えを競う「チキンチキンごぼう選手権」が開催されるまでになりました。
・このユニークな名前ですが、メニュー発案者の久保田ヤスエさん自身は料理名を付けていなかったそうですが、ヤスエさんの息子の奥さんの
直子さんが名称を付けて応募しています。大歳(おおとし)自治振興会によれば、チキンを二度、繰り返すのはレシピを提案した直子の「思いつき」だそうです。
結果として、このネーミングは「リズムがよく、子どもを引きつける」とされています。
※またこのメニューのアレンジレシピとして
★「チキンチキンれんこん」
海上自衛隊岩国航空基地の隊員食堂では、ゴボウを地元伝統野菜の岩国レンコンに換えた「チキンチキンれんこん」を提供しているとのこと。
★「クジラクジラごぼう」
鶏肉をクジラ肉に換えたもの。9月4日の「くじらの日」などに提供される。
★「トントンれんこん」
鶏肉を豚肉に、ゴボウをレンコンに換えたもの。などもあります。
さて、チキンチキンごぼうが生まれた山口県と言えば、家族で周防大島にキャンプに行きました。海がきれいでぼんやり眺めていると
銀色に光った魚がぴょんぴょん飛び跳ねるんですよ。周防大島で食べたジェラートがおいしかったな。そんな周防大島は「瀬戸内のハワイ」と
言われています。これは日本とハワイ王国が明治時代に移民協約を交わし、多くの島民がハワイへ移住したことがきっかけだということです。
■材料:(4人分)>>>
・鶏もも肉(角切り)320g ・ごぼう(3mm厚さ斜め切り)200g
・かたくり粉 大さじ3 ・揚げ油 適量 ・だし汁または水 1/2カップ
・【A】酒 大さじ2 ・【A】砂糖 大さじ1と1/2 ・【A】しょうゆ 大さじ1 【A】みりん 小さじ2
・枝豆 30g
■作りかた>>>
①ごぼうは切って10分ぐらい水にさらし、あくを抜きをしておきます。
②鶏肉とごぼうにかたくり粉をまぶし、160~170℃の油で揚げます。
③鍋にだし汁(または水)と【A】を入れて火にかけてください。
枝豆を加えて軽く煮立ったら②を加えてからめて、完成。
※レシピ提供元名 : 山口市内の栄養教諭
甘辛い味が食欲をそそって、根菜類が苦手なお子さんもご飯をたくさん食べられるんじゃないでしょうか?ぜひお試しください。
⑫【長野県 /にらせんべい 】(放送日:2024/06/21)
★農作業の合間や子ども達のおやつ★
・山に囲まれた北信地域の山間部は、急傾斜の畑が多く、水田はわずかで、お米の代わりに麦が多く栽培されて いました。
また、千曲川(ちくまがわ)流域の平坦地では、水田の裏作として麦が中心に栽培されました。
お米は、自分の家で毎日食べることが出来ないほど貴重だったので、その節約のために、
昔から、小麦を粉にしてつくる料理は「粉もの」と呼ばれており、毎日の食事の大事な役割を果たしてきました。
・その「粉もの」の中でも、粉を水溶きして、その中に刻んだ野菜を入れて焼いたものは「せんべい」や「うす焼き」と呼ばれ、
おこびる(又はおこびれ)と呼ばれる中間食や子どものおやつによくつくられてきたということです。
・おこびる(おこびれ)とは、「小昼(こひる)」が変化したもので、ご飯とご飯の間の中間食のようなものを言います。
畑仕事の労働の間に食べるため腹持ちのよいものがつくられました。
中に入れる季節の野菜は、にらやなす、ねぎなどがありますが、中でも、にらは栽培が簡単で、雪の積もる冬
以外いつでも収穫できることから、どの家でも庭先に植えておき重宝しました。
にらせんべいやうすやきのつくり方も家庭によって少しずつ異なって、粉と野菜と一緒に味噌も混ぜて焼いたり、
焼き上がってから、味噌だれや醤油だれをかけて食べることもあるそう。
・長野県といえば多くの山岳が連なり、夏季に冷涼な気候となる高原が揃う長野県。
避暑地としても選ばれる長野県には、高山植物が咲き誇る「美ケ原(うつくしがはら)高原」や 「千畳敷(せんじょう じき)カール」、
澄んだ水が心地よい「上高地」や「大王(だいおう)ワサビ農場」などが有名ですね。
水が透明で見ているだけで涼しくなる大王ワサビ農場。ここで、食べたわさびソフトクリームはわさびの香りがふんわりして
辛さはなく美味しかったです。すり立てのわさびは全然ツーンと辛くなくて甘みを感じるんですよね。
千畳敷カールはシャトルバスと駒ヶ岳ロープウェイを乗り継いで10年くらい前に行きました。標高2612メートル 。
現在から約2万年前の氷河時代に形成されたカール地形(半円状の窪地)のことで、畳を1,000枚敷いた広さがあることから
「千畳敷カール」と呼ばれているそうです。1月に行ったのですが雪山のダイナミックな迫力!
広かった!いつか夏にも行ってみたいです。
■材料:(2枚分)>>>
・にら 80g ・地粉(薄力粉)200g ・水200ml ・サラダ油 適量
・【調味料A】味噌 40g・【調味料A】砂糖大さじ1
■作りかた>>>
①にらは良く洗い、15mm幅に切る。
②ボウルに地粉と水、にら、調味料Aを入れてしっかり混ぜ合わせる。
(調味料を入れず、出来上がりに砂糖醤油等をつけて食べてもよい)
③フライパンに油を引いて、中火にかけ、2を全面に薄く広げる。
④焼き色がついたらひっくり返し、両面こんがりと焼いて完成。
※生地に調味料を入れない場合は、食べるときに砂糖醤油や、砂糖味噌などお好みでつけて食べる。
レシピ提供元名 : JAグリーン長野女性部
※作ってみての感想
簡単な材料で作ることが出来る「にらせんべい」
子どもたちのちょっとしたおやつにいいですね。
ぜひ皆さんも作ってみてください。
⑪【広島県 /きなこむすび 】(放送日:2024/06/14) ★豊作を願う丸形のおむすび★
・「きなこむすび」は丸型のおむすびに、梅干しや細く切った塩昆布などを入れて、きなこをまぶしたものです。
田植え作業の合間や、作業の終わりを祝う「代みて(しろみて)」の時に、「ばら寿司」「焼きさばのちしゃもみ」などとともに振る舞われた。
※「焼きさばのちしゃもみ」
「ちしゃ」とはレタスのこと。焼いたサバをほぐし、レタスと一緒に甘酸っぱいドレッシングであえて食べるもの。
・なぜ、「きなこむすび」は丸型のおむすびかというと・・・植えつけをした苗が秋に丸々と実るようにという願いを込められているんだとか。
・中国地方一帯では、太鼓や笛を鳴らし、田植え歌を歌いながら、大勢で田植えをする行事があり、「はやし田(はやしだ)」「田ばやし」
などと呼ばれます。
中世の時代から伝わるその行事は、稲作の平穏と豊穣を祈って「田の神」を祭る稲作儀礼であり、同時に苦しい田植え作業に従事する者の
慰労であったり、当時の農村における数少ない娯楽としての要素を持つ一大行事でした。
なかでも広島県の北西にある北広島町(きたひろしまちょう)壬生(みぶ)の「はやし田」は、参加する牛に豪華な花くぐらをつけたり、
太鼓や笛の音に合わせ着飾った早乙女たちが苗を植えたりと、とても華やかであることから「壬生(みぶ)の花田植」と
呼ばれるようになりました。
この行事が行われる際は、今でも「きなこむすび」が振る舞われていて、「さんばい」「さんばい飯」と呼ばれることもあるそう。
※「さんばい」とは、おはやしの指揮者のことや、田の神のこと。
■「壬生(みぶ)の花田植」は毎年6月第一週日曜日に行われます。
・広島と言えば、「広島お好み焼き
薄い生地の上にたっぷりのキャベツともやし、さらにこだわりの中華麺と玉子を重ねた、お好み焼きが定番ですが、昔、広島で
ごはん入りのお好み焼きを食べたことが。
広島市南区にある「ひらの」というお店で食べた「そばライス」というメニュー。キャベツに分厚い豚肉・イカ天・コシがある麺
・にんにくで味付けされたご飯をドーン。
焼いた卵を上にのせてソース・ねぎをかけたら完成。ごはんのおこげもパリパリで大満足のソース飯!! もう一度、会いに行きたい広島の味。
・宮島の厳島神社と原爆ドーム。二つの世界遺産をはじめ、呉や尾道。しまなみ海道やジブリ映画
「崖の上のポニョ」のモデルになった鞆の浦も捨てがたい。
■材料:(作りやすい分量)>>>
・白米1合 ・きなこ50グラム ・砂糖30g(お好みで調節) ・塩 ひとつまみ
■作りかた>>>
①白米を通常の水加減で炊く。
②大きめのお皿にきな粉・砂糖・塩を入れて混ぜておく。
③炊き立ての白ごはんをおひつやボウルに入れて少し冷まし、丸型に握る。
④丸型のおにぎりを②に入れてころがし、全体にまぶす。
完成!
⑩【奈良県 / 茶粥(ちゃがる)】(放送日:2024/06/07)
みなさん!奈良というとどこに行ったことがありますか?中心部は興福寺、春日大社など、
数々の有名社寺が点在する街で、深い日本の歴史や文化に触れることが出来ます。
最近では、興福寺の五重塔が保存修理工事に入るということで塔を覆う建物の工事が始まっていました。
・今日ご紹介する茶粥は、煮だしたほうじ茶の中に火やご飯を入れて炊いたもので、
別名「おかいさん」と言われています。一般的なおかゆはどろっとしている食感のものが多いですが、
茶粥はさらっとしています。
・昭和30年代ごろまでは「大和の朝は茶粥で明ける」と言われたほど、「茶粥」は奈良の代表的な
食事として知られています。
・茶粥の始まりと言われるのが、9世紀初め。奈良・宇陀市(うだし)の仏隆寺(ぶつりゅうじ)で
弘法大師(空海)が唐から茶の種子を持って帰り、日本でお茶の栽培を始めたことに遡ります。
その歴史を元に、現在も奈良で1200年以上にわたり、毎年3月に、東大寺で行われる「お水取り」。
この行事では、行(ぎょう)を勤める練行衆(れんぎょうしゅう)の献立にごぼう(ゴボ)やゲチャという食べ物が
出されます。
この「ゲチャ」とは、米をほうじ茶で煮て汁を取ったもので、茶飯の原点。
また「ゴボ」は茶粥の汁の多いもので、これが茶粥の始まりと言われます。
火加減を調整して茶粥がサラサラになるように作られています。さらに、番茶やほうじ茶などを使って
作るのが主流ですが、家庭やお店によっては緑茶で作ることもあり、違った味が楽しめる点も魅力。
・今では毎朝「茶粥」を炊く家庭はほとんどなくなりましたが、大和の国では夜にごはんを炊く家庭が多く、
冷ごはんをあたたかく食べるため、「茶粥」が一般家庭に広く普及したと考えられています。
腹持ちをよくするため、さつまいもやかぼちゃ、里芋、栗、かき餅などさまざまなものを入れて食べました。
お漬物や奈良漬け、梅干しと一緒に食べても美味しい。
・お粥はどちらかというと西日本で良く食べられていましたが、北前船(きたまえぶね)の往来があったことから、
北陸や東北でも食べられるように。お粥には地方によって様々な特色があります。
近畿では、茶で炊く奈良の「茶粥」、何も入れない京都の「白粥」、泥のように固く炊き上げる
大阪河内の「どろ喰い」などがあります。
・奈良県の一般家庭では晒し木綿の袋「ちゃんぶくろ」にほうじ茶を入れて煮出し、
冷や飯を入れて煮ることが多いそう。前日に炊いた冷やご飯を利用したもので、
これを「入れ茶粥」といいます。一方で、米から炊く茶粥を「揚げ茶粥」といいます。
今日は「揚げ茶粥」の作りかたになります。
■材料:5人分>>>
- 米 2分の1合(1合の半分)
- ほうじ茶 15g
- 水 2カップと2分の1カップ
- 塩 小さじ2分の1
■作りかた>>>
①米を通常の水加減(分量外)で炊く。
②ほうじ茶を煮出す。
③ ②にごはん・塩を入れ、中火で時々かき混ぜながら煮る。好みのかたさになったら完成。
④好みで蒸かしたさつまいもや、焼いたかき餅などを入れて食べる。
香り豊かな茶粥を食べて6月も元気に過ごしましょう!
⑨【香川県 / はげ団子】(放送日:2024/05/31)
★うどん県ならではの郷土料理★
・温暖で雨の少ない香川県の気候は、昔から、麦の栽培に適しています。 稲作との二毛作が盛んで、
農家では自家栽培の麦を使って、うどんを手打ちする食文化も受け継がれてきました。
・6月から8月は麦の穂が実り、収穫期です。香川県では、農繁期を迎えます。 半夏生(はんげしょう)と
呼ばれる7月2日ごろは節目、「半夏までに田植えを 終えないと半夏半つくになる」とされ、
農家は遅れまいと仕事を急ぎます。
また「半夏のはげ上がり」と言われ、降り続いた雨がやみ、梅雨が明ける時期でもあります。
この晴れた日に収穫した小麦粉でつくるだんご「はげ団子」をつくって食べ自然の恵みに感謝しながら
半日ほど疲れを癒すそうです。収穫したての小麦でつくるだんごはつるりとした光沢があり香りも豊か。
つくった「はげ団子」は神仏に供え家族みんなで食べます。
・この「はげ団子」という名前は、半夏(はんげ)に食べることやだんごの表面にあんがまだらにつく様子から
付けられたそうです。現在でも家庭でつくられますが、小麦粉のだんごは硬くなりやすいため米粉で
つくる場合も 増えています。また、あんこだけでなく、きな粉をまぶして作ることもあるそうですね。
学校給食では半夏生に合わせ、白玉だんごにあんをまぶしたものを「はげ団子」として、
取り入れているということです。米粉でも市販のおもちやあんこを使うと簡単にできますね。
■材料:4人分>>>
・小麦粉400g ・水200g ・塩少々
・【あん】小豆100g ・【あん】水適量・【あん】砂糖100g・
【あん】塩小さじ1/2
■作りかた>>>
①あんをつくる。
小豆またはささげは、しぶがあるので、たっぷりの水からゆでて、途中沸騰したら、
しぶ切りするため湯は捨てます。再び、たっぷりの水を加えて柔らかく煮ます。
煮えたら、砂糖を加えてまとまるほどの硬さまで焦がさないように煮つめます。
最後に塩を入れ、甘みをひきたたせます。
②小麦粉を水で練り、耳たぶ程度の硬さの生地をつくる。
お湯を沸かして、沸騰している湯の中へ、木杓子で一口大の大きさのだんご生地をすくって落とします。
浮かび上がればざるにとります。
③ ②の水気を切って、熱いうちに①のあんをまんべんなくまぶします。
あんがまだらにつき、「はげ」だんごとなると出来上がり。
【レシピ提供元名 : 香川県農政水産部農業経営課】
※食べ切れずに固くなってしまった団子は、お皿にラップをして
電子レンジであたためるとやわらかくなって美味しく食べられますよ。
⑧【鳥取県 / 呉和え(ごあえ)】(放送日:2024/05/24)
★宮城県の呉汁に続いての郷土料理★
・「呉和え」は、ゆでた大豆をすり潰した「ご」を衣にして野菜や,きのこ,と和える料理で、
鳥取県の西部地域 日南町(にちなんちょう)に伝わる郷土料理です。
・日南町(にちなんちょう)は、島根県・広島県・岡山県に隣接していて、面積の9割を森林が占める
伯耆(ほうき)地方山間部の町で、県内でも有数の豪雪地帯です。
・「伯耆(ほうき)」とは? 「伯耆」とは、旧国名「伯耆国」のなごりで、現在の鳥取県中西部と
島根県東部の一部を含む地域では今でも多く地名や旧跡が残っています。
その中でも有名なのが「伯耆富士(ほうきふじ)」「伯耆大山(ほうきだいせん)」。
山の名前なのですが、大山は見る方向により様々な山容が楽しめる名山としても有名で、
北側から望む荒々しく切り立つ「北壁」、南側から望む山の背が美しい「南壁」、
そして大山西側から望む均整の取れた山のすがたは、まるで富士山のように見えることから古来より
「伯耆富士」「伯耆大山」と呼ばれて親しまれてきました。
・この伯耆大山が見える伯耆町(ほうきちょう)にはアーティスト福山雅冶さんのカメラの師匠、
植田正冶(うえだ しょうじ)さんの美術館「植田正冶写真美術館」があります。
残念ながら、2000年にお亡くなりましたが、生まれた鳥取県境港市を離れず、山陰の空・地平線・
そして砂丘を背景として、被写体をまるでオブジェのように配置した演出写真を多く残しました。
これらの作品は写真誕生の地フランスで日本語表記そのままにUeda-cho(植田調)という
言葉で広く紹介されています。時代を感じさせないモダンな写真は私も大好きです。
・ゆでた大豆をすり潰した「ご」を衣にして野菜やきのこと和える料理「呉和え」は、
この地方は耕作地帯が極めて狭く、昔は雪が降るまでの短い期間に、造林のための急斜面の山に
火を入れた「焼山」を農耕に使って草木の灰の養分だけで、大根、豆類、そば、
菜種(なたね)などをつくっていたそうです。中でも大豆は、「畑の肉」いわれるほどたんぱく質や
ビタミン、ミネラルを豊富に含むため、貴重な栄養源として重宝されてきました。
・「呉・ご」は、鉢とすりこぎを使って、少し水を加えてすり潰したものです。
鳥取県の伯耆地方日南町では野菜やきのこなどと和えて食べたり、こんにゃくを入れることもあるとか。
法事などの来客を食事でもてなす際につくられていました。お祭りでも食べられることがあるそうです。
■材料:4人分>>>
・なす300g ・枝豆 正味50g ・みょうが小3個
■作りかた>>>(今回は、なすのずんだ和え)
①枝豆はゆでて皮をむき、すり鉢ですり潰して砂糖、味噌、だし汁を加えてよくすり混ぜる。
すり鉢が難しい場合は、フードプロセッサーで!!
②2なすは5cm位のたんざくに切り、さっとゆで、水にさらす。みょうがは千切り。
(なすは焼いてもレンジで加熱してもよい)
③なすの水気をしっかりしぼり、みょうがとともに①の和え衣で和える。
※レシピ提供元名 : 「にちなん邑の味」(日南町)
(レシピは地域・家庭によって違いがあります。)
■日南町では、地元の食文化を伝承するため、地域の食育関係者が中心となって、郷土料理の冊子を
作成しているそうです。また日南町公式Youtubeチャンネルでは
「食育さんのちょっこしクッキング~なすのずんだ和え編~」がアップされています。
こちらもぜひご覧ください。
また、鳥取県日南町では地域の公民館や集会所で郷土料理をつくる体験ができるよう、
講習会を開催しています。 「呉和え」は、冊子にレシピが取り上げられている他、
学校でも給食のメニューとして提供されていて、
若い世代や家庭に郷土料理が伝えられるよう取り組まれています。
⑦【宮城県 / 呉汁】(放送日:2024/05/17)
★給食にもだされる、「くれじる」?じゃなくて「ごじる」です★
・全国各地で作りつがれている郷土料理だそうで、宮城県のほかにも埼玉県・福井県・宮崎県・鹿児島県など
でも食べられています。
■「呉汁」の「呉」って何なのか?
大豆を水に浸し、すりつぶしたものを「呉(ご)」と言うそうで、 呉汁は、その呉をみそ汁に入れたものを
指します。 1年中食べられる郷土料理ですが、大豆の収穫は秋から冬。大豆といろいろな 野菜の入った
呉汁はたっぷり栄養を取ることが出来るひと品。
■何故、宮城県で好んで食べられているのが、「呉汁」なのか。
体が温まることからも、特に寒い季節に食べられる郷土料理として日本各地で昔から親しまれていますが、
宮城県は大豆の栽培面積が北海道についで第2位の産地だそうです。
農家が生産した大豆は、味噌や納豆、豆腐などに加工されてきました。大豆は「畑の肉」と言われ、必須
アミノ酸がバランスよく含まれていて良質なタンパク質を豊富に含んでいます。また小さい粒の中には
ビタミン類やミネラル、イソフラボン、サポニン、食物繊維などの栄養素や機能性成分がぎっしり!古来から
日本人の生活を支えてきた食材なんですね。
・夏場には冷たい「呉汁」を食べることもあるそうです。また枝豆をすりつぶした「青呉汁」もあるそうで、
美味しそうです。 地域によっては乾燥させて挽いた大豆を使うところもあるとか。また最後にお好みで
唐辛子を入れると美味しいんですって。
■材料:4人分>>>
・大豆2分の1カップ
(スーパーで売っている大豆の水煮を使うとお手軽に作れます)
・大根 100g ・にんじん 50g ・ねぎ 1本 ・油揚げ 1枚
・みそ 大さじ3・だし汁 4カップ
■作りかた>>>
①大豆を一晩水にひたす。(大豆の水煮を使ってもよい)。水けをきってまな板の上で粗く刻んですり鉢に移し、
少量の水をくわえてすりつぶす。(フードプロセッサーがある場合は使って)
②大根・にんじんは同じ大きさのいちょう切り。油揚げは細切りにする。
③鍋にだし汁と野菜、油揚げを入れて軟らかく煮る。
④柔らかく野菜が煮えたらみそとすりつぶした大豆を入れる。
煮こぼれに注意しながら2~3分煮て小口切りにしたねぎを入れて完成。
※レシピ参照:「ごっつぉうさん-伝えたい宮城の郷土食」
(みやぎの食を伝える会)※
味噌にすりつぶした大豆にたっぷりお野菜!体が喜ぶ栄養ごはんですね。
⑥【愛媛県 / たこ飯】(放送日:2024/05/10)
★「たこ飯」は、地元の味として、地域の小学校の給食でも提供されているそうです。★
・全国さまざまなエリアがありますが、伊予灘も海底が砂地で、小エビ、カニ、貝類が多く、タコの生育環境として
適しているそうです。その中でも春先に出回る200~400gの小さいたこは「木の芽だこ」と呼ばれ、身が
締まって美味しいとされています。
また、梅雨には栄養分を含んだ水が海に流れ込むため、タコが大きく育ち、この時期のものも独特の歯ざわりが
あると言われています。広島尾道から愛媛の今治をむすぶしまなみ海道へ、サイクリングに行った時、島々に
も、たこ料理のお店を目にしました。
■材料:4人分>>>
・お米 3カップ ・昆布 5センチ角
・調味料>
醤油 大さじ3 / みりん 大さじ2分の1 / 酒 大さじ2分の1
・具材>
たこ 200g / 人参20g/ ごぼう20g/ 油揚げ(千油揚げ)2分の1枚 みかんの皮 適量 / もみのり 適量
■作りかた>>>
①お米は炊く30分前にざるにあげておく。
②ゆでだこは小口切り。人参・ごぼう・油揚げは細切りにする。
③炊飯器にお米と調味料・具材を入れる。3合のお水の量の目盛少し多めに
水を入れ、昆布をのせる。
④スイッチを入れて炊き上げる。炊き上がったらさっくりと混ぜ、器に盛り、
みかんの皮のみじん切り、もみのりをのせて完成。
・愛媛の郷土料理として家庭でもよく食べられている「たこ飯」ですが、各地で駅弁としても、たこ飯が販売
されていて親しまれていますよね。愛媛県のほか香川県、広島県、岡山県、兵庫県など瀬戸内海周辺の島、
愛知県や茨城県でも食べられています。生ダコを使うと赤飯のようなきれいな色に仕上がります。お好みで
木の芽や青のりをあしらっても美味しくいただけますよ。駅弁としてたこ飯が販売されていて親しまれていますよね。
私は生姜の千切りを入れて炊きこんでみました!さっぱりとして美味しかったです。
ぜひみなさんもお試しください。
⑤【山形県 / だし】(放送日:2024/05/03)
★夏の定番?野菜の香りにご飯が進む郷土料理★
- 「だし」という名前の由来は、さまざま。
お出汁のようにほかの食材を引き立てる事から「だし」となった説や、包丁で野菜を細かく
切り“出す”ことから「だし」となった説、また、野菜を刻んで味付けしただけで手早く食卓に“出す”ことから
「だし」となったなど、諸説あるそうです。
「だし」のレシピは“100軒の家があれば100種類の味”があるといわれていて、非常に多彩なのが面白いです。
・「だし」は野菜を生のまま手軽に食べられる夏の山形県の定番料理。
山々に囲まれ夏は、高温多湿で非常に暑さが厳しい村山地域を中心に食べられてきた。といわれていて、
現在でも地元の人々の生活に、定着している一品。
暑さで食欲がなくなる時期に、きゅうりや、なすなど水分を多く含む夏野菜と
青じそや、みょうがなどの香味野菜を刻んで和え、味付けしたのが「だし」。
昔から、農繁期のスピード料理としても親しまれてきたそうです。
■材料:作りやすい分量>>>
・なす2分の1 ・きゅうり1本 ・しょうが ひとかけ ・みょうが1個
・大葉4~5枚
・がごめ昆布 2~3グラム(なければ、とろろ昆布や塩昆布で代用)
*(味付け)
・醤油 大さじ3 ・みりん 小さじ2 ・酢 大さじ2分の1
・砂糖 小さじ1
■作りかた>>>
①なす・きゅうり・しょうが・大葉を刻む.
5~6ミリ角切り 生姜は辛みが出やすいので2~3ミリ角切り
なすはアクが出るので水にさらす(2~3分)
②(醤油大さじ3、みりん小さじ2、酢大さじ1/2、砂糖小さじ1)ボウルに合わせる
③水にさらしていたなすをざる上げして、しっかりと水気を切ってからボウルに戻します。そこに先ほどボウルで
混ぜ合わせた、合わせ調味料から大さじ1/2を抜いて加え、軽く混ぜ合わせ、底ににたまる薄まった
調味料を捨てる。 ※こうすると多少日持ちがよくなるのと水っぽさを防ぐ。(共洗い)
④共洗いして汁気を捨てたなすを他の野菜と混ぜ合わせ、残った調味料すべてと、がごめ昆布を加えます。
(昆布は細切りや粉状のものであればそのまま加えて。大きければハサミで細かく切って加えても)。
あとは箸で全体を混ぜ合わせ、冷蔵庫で1時間以上味をなじませます。
食べる前に一度よく混ぜたら出来上がり!
冷蔵での日持ちは【3~4日ほどが目安】
まずはごはんに、他にも豆腐や麺料理、納豆とあわせたり、いろいろと活用してみてください。
④【福岡県 / えびざっこ】(放送日:2024/04/26)
★豊かな恵みをもたらしてくれる豊前海(ぶぜんかい)。
主に、豊前エリア(福岡県東半部)の郷土料理★
・豊前海(ぶぜんかい)。この海は福岡県東部沿岸から大分県北部沿岸にかけて広がる周防灘(すおうなだ)に
位置する内海性の海域で、海底は砂または泥。
潮の満ちひきが大きく、沿岸には広大な干潟が広がり、小型底びき網漁や、小型定置網漁が主な漁業方法と
なっていて、カレイ類などの魚類や、エビ類・ワタリガニ類などの甲殻類が多く水揚げされるそうです。
シバエビによく似た皮の柔らかい小型のエビも、豊前海では多く水揚げされるそうです。
紹介する「えびざっこ」に使われる「エビ」は、特定の種類ではなく、アカエビ、サルエビ、トラエビなど
数種類の小型のエビを使用し、地元では「ざっこ」とも呼ばれ、漁で獲れる雑多な小型エビの総称として
呼ばれています。たくさんとれる小型エビを新鮮な状態で、さっと調理しいただく漁師のごちそうです。
・「えびざっこ」の歴史ですが はっきりとした記述を見つけることはできませんでした。 ただ、味付けに
使われているのが主に醤油と砂糖なので、醤油や砂糖伝来以降なのでしょうか?それとも意外と歴史は
浅いかも。 九州の醤油と言えば「甘い」食べたことありますか?鎖国時代に砂糖が九州に入ってきたことが、
甘い九州醤油のルーツという説もあるようです。
・「えびざっこ」は数種類のエビからなりますが、5月から10月頃までが旬。とれたて新鮮なものは刺身でも
食べられ、ほんのり甘く美味しいとのこと。皮が柔らかいので、軽く小麦粉を付けてから揚げにしたり、衣を
付けて天ぷらにする事も多いんだそうです。新鮮なエビが手に入れば、簡単に調理できることもあり、家庭の
食卓や、来客者へ郷土の味として出される郷土料理です。
新鮮な小型のエビを頭付きのまま、丸ごと薄い甘醤油でさっと煮て作ります。少し大きめのエビはまるごと使う場合は、頭部と尾にある尖った部分を
丁寧に取り除いたり、頭や殻をとってしまうと口当たりがよくなります。残った煮汁にゆでたそうめんを入れ、ひと煮立ちしていただくと、
エビの旨味が移り美味しい。
■材料:2人分>>>
・地エビ 300グラム ・酒 40ml ・醤油 20ml ・砂糖 20グラム
・お好みでそうめん 100グラム
■作りかた>>>
①エビは2、3回水洗いして、ざるに上げる。
②鍋に酒を入れて強火にかけ、沸騰してから醤油、砂糖を加え、
③ ①)のエビを殻つきのまま入れ強火で煮る。
④殻が赤くなり、身がばちっとはじけたらすぐ皿に盛る。 残りの煮汁でゆでたそうめんをひと煮して食べる。
③【和歌山県 / しらす丼】(放送日:2024/04/19)
★海にも山の幸にも恵まれた【和歌山県】の郷土料理★
- 私の出身地【千葉県】と【和歌山県】は歴史的なつながりがあります。
【千葉県】は醤油づくりが盛んなのですが、実は江戸時代に紀州・和歌山の人から伝わったもの。
太平洋を日本に沿って流れる海流「黒潮」に乗り、千葉にやってきた紀州の人たち。銚子にたどり着いたとき、
「ここで醤油を作れば、利根川を使って江戸にも運べる」と漁業と共に醤油づくりの拠点が出来上がりました。
それ以前の銚子では農業が中心だったそうです。
他にも、【和歌山県】と【千葉県】のつながりを示すのが「地名」
例えば、「勝浦」という地名が和歌山県那智勝浦町と千葉県勝浦市にあります。
他にも、和歌山県の白浜町(しらはまちょう)と千葉県の旧・白浜町
(しらはままち)(現在は南房総市)も同じ地名。
元々は紀州の「勝浦」や「白浜」に住んでいた人々が、千葉県にやってきて、
集落を形成するときに、自分たちの地元の名前を使ったと言われています。
・和歌山県のしらす加工は、江戸幕府が開かれたのと同時期に創業した店舗が
あるほど歴史を持っています。
3月から5月にかけてシラス漁が最盛期を迎え、和歌山市の友ヶ島から、日ノ岬沖までの紀伊水道では、
カタクチイワシやマイワシ、ウルメイワシなどの稚魚が豊富に水揚げされます。
特に、和歌山市加太(かだ)や有田郡湯浅町(ゆあさちょう)は県内有数の
シラス産地で、加太は生シラス、湯浅では釜揚げシラスの生産が盛んです。
県内でシラスの水揚げ量一位を誇る湯浅町では、「バッチ網」と呼ばれる漁法でシラス漁をおこなっています。
これは、網目が1mmほどの細かい袋状の網を二隻の小型船で引っ張り、魚群を囲む方法。
網が男性の下着の股引=和歌山の言葉では「バッチ」に似ていることから、この名前がついたと言われています。
水揚げされた新鮮なシラスは、すぐ近くの工場に運ばれて、湯が煮えたぎる大釜で塩ゆでされます。
ゆであがったシラスは、よしずに広げて天日干しされます。
これをごはんにのせて食べるのが、「しらす丼」。
湯浅町では、地元発祥の湯浅醤油や金山寺味噌をそえて食べることも
多いそうです。また、生の「しらす丼」を提供する店も。
釜揚げシラスは一年中店頭に並びますが、3月下旬から春先にかけてとれるシラスは旬ならではの味を楽しめます。
醤油と味だけのシンプルな味付けもあれば、ポン酢をかけたり梅干しや、金山寺味噌をのせたりすることもあり、
各家庭の味付けをするそうです。薬味はねぎやしその葉。さっぱりとして美味しそうですね!
■材料:4人分>>>
・釜揚げシラス 240g ・ごはん 3合
・醤油 お好みで ・ごま油 お好みで
・梅干し お好みで ・わさび お好みで
・しそ お好みで ・錦糸卵 お好みで
・金山寺味噌 お好みで
■作りかた>>>
①炊き立てごはんをどんぶりに盛る
②釜揚げシラスをのせる
③お好みでトッピング
シラスに準備したトッピングをのせるだけ!
②【岐阜県 / 鶏ちゃん(けいちゃん)】(放送日:2024/04/12)
★下呂市を中心とする南飛騨地方や郡上市を中心とする奥美濃地方の郷土料理★
・この郷土料理の誕生は1950年ごろ、岐阜県の一部の地方で食べられていたジンギスカンをまねて作られた
のが始まり。その後1960年ごろから地元の精肉店や居酒屋が独自に改良し、地域色豊かな鶏ちゃんが、
各地で生まれたそうです。
鶏ちゃんは、各家庭で飼っていたニワトリが卵を産まなくなった後、貴重なタンパク源として食したのが始まりと
伝えられ、当時は、特別な日に味わえるご馳走だったそうです。
名前の由来は、豚のホルモン焼きを「トンチャン(豚ちゃん)」と呼ぶことから「ケイチャン(鶏ちゃん)」と
いわれる説や、混ぜ合わせるという意味の「ちゃん」と「醤(じゃん)」を合わせた「鶏醤(けいじゃん)」から
「鶏ちゃん」になったという説も残っています。
鶏肉が貴重な食材だったころは、大切なお客様があった時や、親戚が集まるお盆やお正月など、特別な日の
料理でした。今では、手に入りやすい食材や調味料で作れる身近な郷土料理として、各家庭や多くの飲食店で
一年中味わうことができる料理。
鶏肉とキャベツやもやし、季節の野菜に特製のたれを絡め、鉄板やジンギスカン鍋などで焼きながら食べます。
味噌味、醤油味、塩味など、地域や家庭、店によって味付けや作り方には違いがあり、それぞれのこだわりの
味を楽しめるのも「鶏ちゃん」の魅力。
■材料 >>>
材料【4人分】
・鶏肉(ひと口大) 200g ・味噌 32g 大さじ1と3分の2 ・酒 6g 小さじ1多めに
・醤油 8g 小さじ1と2分の1 ・にんにく 6g 小さじ1多め
・キャベツ 200g ・にんじん 40g
・ピーマン 20g ・サラダ油 6g 大さじ2分の1
■作りかた>>>
①にんにくはすりおろす。
②鶏肉に「味噌・酒・醤油・おろしにんにく」をもみこみ、下味をつける。
③キャベツはざく切り・にんじんはうすい短冊切り・ピーマンは細切り
④フライパンに油を入れて熱し、鶏肉から炒め、キャベツ・にんじん・ピーマンを入れて火が通ったら完成!!
(参考:レシピ提供元名 : 岐阜県学校栄養士会)
- 作ってみての感想
今回はみそ味のレシピですが、醤油や塩味も美味しそうですね!
にんにくがアクセントのとにかくごはんが進む 食欲ノンストップの郷土料理です。どうぞめしあがれ♪
①【千葉県 / ピーナッツみそ】(放送日:2024/04/05)
★海と山に囲まれた房総半島千葉県の郷土料理★
給食にはこの【ピーナッツみそ】が出てきます。白いご飯にかけて食べるとおいしい!(この食べ方しか知らなかった)
調べてみるとおにぎりの具材にしたり、パンにはさんだり、そのままでも、お酒のあてにも食べられているようです。
千葉県だけで食べられていると思っていたら、お隣の茨城県でも食べられているとの事。(どちらも落花生を栽培している県。)
- 【落花生の生産ランキング】
世界1位中国 2位インド 3位ナイジェリア
日本1位千葉 2位茨城県 が上位
千葉と茨城で国内の90%近くシェアがあり、
特に千葉県は75%から80%をずっとシェアしている!
- 落花生というとそのまま食べるイメージが強いかも? ピーナッツバターや落花生和え、またパッタイやサテーといった 東南アジアの地域での料理によく使用されている。
- なぜ千葉県で落花生の栽培が盛んになったのか?
落花生は、別名「南京豆」とも呼ばれ、日本には江戸時代ごろ伝わったといわれている。日本では、かつて
沖縄県が中国から渡った落花生が最初に生産が盛んになったと言われています。
千葉県の落花生の栽培は明治9年に山武郡南郷町(さんぶぐんなんごうまち)(現・山武市さんむし)の
農家牧野万右エ門(まきのまんうえもん)氏が神奈川県三浦郡中里村から種子を購入して試作したのが
始まりとされている。
その後、千葉県農業試験場において千葉半立(ちばはんだち)という品種ができたことで生産が盛んに
なっていきます。
千葉半立は栽培が比較的容易なこと、収量が高く安定していることなどから、千葉県全域で生産が盛んとなった
背景があります。
また千葉県の温暖な気候が落花生の栽培に適しているということも生産が盛んなことの理由の一つ。
今では千葉半立は千葉県産落花生のなかでも最高品種として知られています。
- 【ピーナッツミソが家庭で作られるようになったのは?】
市場に出回らない規格外の落花生の活用方法として農家の人たちが「落花生味噌(ピーナッツみそ)」を
考案した。落花生の旬はお米と同じ秋ですが落花生には脂肪、たんぱく質などの栄養素が豊富に含まれること
から、今ほど食料が豊富でなかった時代、保存食として重宝され、郷土料理となる。
■材料>>>
むき実生落花生 170g / 砂糖 70g / 味噌 60g / 白ごま 大さじ1 / サラダ油 大さじ1 / みりん 大さじ1
■作りかた>>>
①フライパンにサラダ油 大さじ1を入れ温める。
②落花生をかき回さずフライパンをゆすって 弱火で15分。
③落花生の色が薄い茶色からこい茶色になったらひとつ取り出して食べてみる。中まで火が通っていたら味付け。
④味噌60g 砂糖70g みりん大さじ1をフライパンに入れて和える。
⑤できたら白ごまを振って完成!!!
落花生の食感と甘じょっぱくてご飯とまらない 千葉県の味【ピーナッツみそ】
どうぞめしあがれ♪