宝塚音楽学校 第113期生 入学式

樽井美帆です

 

宝塚音楽学校第113期生入学式が、4月18日(金)午前10時から、

宝塚音楽学校の講堂にて執り行われました。

 

第113期生入学式1

 

開式に先立って集合写真の撮影が行われました。

真新しい制服を着て整列した新入生は、少し緊張気味。

そんな新入生に、上級生となったばかりの本科生が、

並ぶ位置や制服のリボンなどを整えるために

優しく的確にアドバイスをします。

 

アドバイスで印象的だったのは、姿勢についての声かけ。

「首の後ろ伸ばして」

 

思わず私も首の後ろを伸ばしてしまいましたが、グッと背筋が伸びましたし、

気持ちもシャキッとしました。

タカラジェンヌのみなさんの美しい姿勢のポイントかもしれませんね。

 

新入生のみなさんは、指示やアドバイスを受けると

「はい」と返事をされたり、「ありがとうございます」とお礼を伝えられるのですが、

その声からは、緊張とあふれる喜びの両方が伝わってきました。

 

第113期生入学式2

 

入学式では本科生になりたてのみなさんが、

受付や会場のセッティング、出席者の誘導などで新入生をサポートします。

一生の記念となる入学式、タカラジェンヌになるための第一歩となるこの日を、

より良い日にしてもらいたいという責任感と思いやりにあふれていました。

 

開式の10時少し前に本科生が入場。

本科生の姿からは、1年間音楽学校生として過ごした自信が感じられ、

とても頼もしかったです。

 

第113期生入学式4

第113期生入学式5

 

そして、10時になると新入生が拍手に迎えられ入場します。

3月30日の合格発表から、ご縁あって同期生となった40人が

心をひとつにして晴れやかな笑顔で胸をはって行進します。

 

第113期生入学式6

第113期生入学式7

第113期生入学式3

 

開式のことばに続いて国歌斉唱。

本科生は、新入生の後ろから、優しく励ますように声量たっぷりに美しく歌いあげます。

新入生も懸命に歌っていました。

 

新入生徒紹介では、一人ずつ名前を呼ばれ「はい」と返事をして立ち上がり、

壇上の校長先生に向かって一礼をします。

溌剌とした明るい声、そして美しく丁寧なお辞儀でした。

まだ習ったばかりの所作が初々しかったです。

 

第113期生入学式8

 

中西達也校長式辞を一部ご紹介させていただきます。

第113期生入学式9

入学は、宝塚の舞台に立つという夢の入口に立ったに過ぎません。

夢を叶えられなかったみなさんが多くおられることを常に思い、

このような環境を与えてくださったご家族などのご支援があったからこそ、

合格し入学することができた感謝の思い、そして今日の日の喜び、

これらの初心を決して忘れることなく、プロの舞台人になるという覚悟を持って、

それぞれが持つ無限の能力を引き延ばし成長していけるよう

充実した学校生活を送っていただきたいと思います。

楽しくも厳しい稽古を重ね、音楽学校生として自覚と誇りを持ち、

人としても成長し、今度はみなさんが宝塚の舞台を通して夢や感動をお届けし、

憧れの存在となれるよう品格ある舞台人を目指してほしいと思っています。

 

変化する時代に応じた取り組みをより一層進めていること、今後も宝塚歌劇団が取り組む

改革や改善とも連携し、環境をさらに整え、生徒のみなさんが安心して学べるよう

引き続き尽力していきたいと思いますとも伝えていらっしゃいました。

 

続いて、村上浩爾理事長祝辞を一部ご紹介させていただきます。

第113期生入学式10

今日は素晴らしい入学式を迎えましたが、自分の力だけでここまで来たわけではないので、

ご家族や周りの方のサポートや応援があって、この日があるということを今日あらためて

胸に刻んでいただきたいと思います。

素晴らしい仲間と切磋琢磨し、お互いを思いやり尊重し合い、お稽古に励んでください。

宝塚歌劇は、111年の時を経て改善改革を進めている真っ最中です。

これまでのすべてにリスペクトしつつも、時代に合わせて変えるべきところがあるのであれば、

変えていきたいと思っています。

みなさんが安心して精進することができる環境を整えていくことが目的です。

宝塚全体で基盤を整理していきたいと思っています。

 

これから心配なことが出てくるかと思いますが、抱え過ぎることなく、先生方や仲間、

看護師やカウンセラーなどのスタッフ、また相談窓口に相談してくださいとも伝えられました。

 

宝塚歌劇団生徒代表祝辞は、専科・万里柚美さんでした。

黒の紋付・緑の袴姿の万里さんは、とてもあたたかく優しい声で、

エレガントな笑顔で一人一人を見つめながら、分かりやすい言葉でお話しされました。

一部ご紹介します。

第113期生入学式11

最も身近なライバルであり、最高の理解者にもなる同期生との絆を育み、

互いを高め合い、充実した学校生活を送ってください。

視野を広く持ち、周りの方々への感謝を忘れることなく、

自らが選んだ道を力強く歩んでください。

二年後、立派に成長したみなさんの姿を、今日ここにいるすべての方々が、

そして宝塚を愛し応援してくださるたくさんのお客様が

楽しみに待っていることを決して忘れないでください。

113期生のみなさん、頑張ってくださいね。

 

小寺環菜(こてら・かんな)さんによる本科生総代 歓迎の辞を一部ご紹介します。

第113期生入学式12

これまでたくさんの上級生の方々が紡がれてきた伝統を、

ともに引き継いでいけますよう音楽学校生としての自覚と誇りを持ち、

人としての品格を大切にいたしましょう。

そして、小林一三先生の清く正しく美しくの教えをしっかりと胸に刻み、

ご指導賜る諸先生方をはじめ、みなさまをささえ導いてくださるすべての方々への感謝の気持ちを忘れず、

限りない芸の道にわたくしたちとともに一歩一歩歩んでまいりましょう。

 

続いては、そんな歓迎の言葉を受けた佐藤桜耶(さとう・さくや)さんによる新入生総代 答辞です。

一部ご紹介します。

第113期生入学式13

第113期生は、宝塚音楽学校の生徒として自覚と誇りを持ち、人として成長し続け、

みなさまの期待にこたえるべく懸命に努力してまいります。

 

あらためて入学の喜びをかみしめ、誓いをあらたにする思いのこもった答辞でした。

 

金剛石の歌に続いては校歌斉唱。

憧れの校歌を歌う姿はとても誇らしく見えました。

 

第113期生入学式14

 

閉式のことばに続いて、セレモニーが行われます。

予科生の入学を祝って、本科生が予科生の胸に校章をつけます。

とてもあたたかい雰囲気で、本科生と予科生が笑顔をかわし合っていました。

本科生と予科生の絆が、また少し深まったように見えました。

 

第113期生入学式15

 

これから一年間、大変なこともあると思うけれど、同期と一緒に頑張ってね。

どんな時も授業を楽しんでね。

一緒に頑張ろうね。

リラックスしてね。

という言葉が、この時、本科生から予科生にかけられたそうです。

 

第113期生入学式16

 

私たち40名は、宝塚音楽学校第113期生として本日入学させていただきました。

よろしくお願いいたします。

と新入生よりお礼の言葉が述べられ、入学式は終了しました。

 

第113期生入学式17

 

 

入学式終了後、新入生生徒代表のみなさんにお話を伺いました。

 

インタビューに答えてくださったのは、次の4名です。

左から

栃木県足利市出身・佐藤桜耶(さとう・さくや)さん

千葉県市川市出身・青木さら(あおき・さら)さん

東京都港区出身・松﨑瑠璃(まつざき・るり)さん

兵庫県宝塚市出身・長谷川佳凜(はせがわ・かりん)さん

第113期生入学式19

 

★入学式を終えての感想

佐藤桜耶さん

合格発表の日からこの入学式を心待ちにしていて、今日入学式を迎えられてとてもうれしいです。

これからの音楽学校生活を頑張っていきたいと心から思っています。

 

青木さらさん

ずっと宝塚での生活をすることに憧れていたのですが、何日か前に宝塚に来た時は、

まだまだ実感がなくて、でも今こうして入学式を終えて、憧れ続けたグレーの制服を着て、

本科生の方に校章を付けていただいて、やっと実感がわいてまいりました。

今すぐにでも涙が出るくらいものすごくうれしい気持ちでいっぱいです。

 

松﨑瑠璃さん

合格発表の日から113期生として入学させていただけることが夢のように感じられ、

少し身体がふわふわと浮いているような感覚があったのですが、

今入学式を終えて予科生としての実感がわいてまいりました。

同じ志を持った同期と出会えたことに感謝をしながら、

これから二年間お稽古に励んでまいります。

 

長谷川佳凜さん

入学式を終えて、本科生の方に校章を付けていただき、

予科生であるという自覚が数日前よりもさらに強くなりました。

そして、憧れ続けた宝塚音楽学校の校歌を歌うことができとてもうれしいです。

 

 

★憧れの制服を着た感想

佐藤桜耶さん

まだ初めて着たばかりで、制服に着られているような感じがするのですが、

これからたくさん着ていって、このグレーの制服がとても似合う娘役になりたいです。

 

青木さらさん

まだ新しいのでまだキツイ感じがしますが、これからどんどんどんどん着ていって、

この制服がもっともっと似合うようになりたいです。

 

松﨑瑠璃さん

昨日の夜、入学式が楽しみで一度袖を通そうとしたのですが、

緊張してしまって少し震えながら着て、今日はきちんと着れているか少し心配ですが

とてもうれしい気持ちでいっぱいです。

 

長谷川佳凜さん

少しまだ着慣れていなくて、少し緩いところはあるのですが、とても新鮮でとてもうれしいです。

 

 

★2年間の音楽学校生活で楽しみにしていること

佐藤桜耶さん

演劇の授業です。

演劇で娘役らしいスカートをはいて、可愛らしい娘役になれるよう

これから二年間頑張っていきたいと思います。

 

青木さらさん

日本舞踊の授業が楽しみです。

着物を着て踊れるなんて一度もやったことがないので、

まずは着物が似合うかどうか分からないのでそこからはじめたいと思います。

 

松﨑瑠璃さん

タップダンスの授業を楽しみにしています。

まだ経験はないのですが、軽やかなステップが踏めるよう頑張ります。

 

長谷川佳凜さん

ポピュラーの授業です。

私はあまり経験なく未熟なところばかりなのですが、二年間たくさんの練習をして

立派な舞台人になれるように毎日授業に励んでまいります。

 

 

★どんなタカラジェンヌになりたいですか

佐藤桜耶さん

月組の白雪さち花さんのように、どんなお役もできて、

ショーの時には一番前でずっと踊っていられるようなカッコイイ娘役さんになりたいです。

 

青木さらさん

誰よりもラテンのショーが似合う男役になりたいです。

月組の鳳月杏さんのようなすごくカッコよくて優しい舞台人になりたいです。

 

松﨑瑠璃さん

美羽愛さんに憧れていて、美羽愛さんは本当に笑顔がチャーミングで魅力的なので、

私も表情一つでお客様に笑顔になっていただけるような娘役を目指して精進してまいります。

 

長谷川佳凜さん

元星組の舞空瞳さんです。

舞空さんのように、セリフがある時もない時も、

細かい感情をお客様にお届けできるステキな舞台人になりたいです。

 

 

★宝塚の街への思い

佐藤桜耶さん

数日前に宝塚に来たのですが、来た時からとても華やかな印象で、

いるだけでとても楽しい気分になりました。

これから宝塚で生活していけると思うととても楽しみです。

 

青木さらさん

宝塚にいると、どこに行っても宝塚宝塚宝塚と書いてあって、

私が地元にいた時は、宝くじののぼりを見て「あっ、宝塚!」と思うことがあったのですが、

ここにいると本当に宝塚と書いてあるので毎日が幸せです。

 

松﨑瑠璃さん

たくさんのお花が印象的で、華やかさとあたたかさを同時に感じることができて

すぐに大好きな街となりました。

 

長谷川佳凜さん

宝塚市では、街を歩いているとたくさんのタカラジェンヌの方をお見かけするので、

すれ違うたびに、私もよし頑張ろうと思っています。

また、様々なところにお花が咲いていて華やかな街という印象です。

 

 

宝塚市出身・長谷川佳凜さんをはじめ、

みなさんの宝塚の街への熱い思いをお伺いすることができて、

とてもうれしかったです。

 

第113期生のみなさん、ご入学おめでとうございます!

宝塚の街で、宝塚音楽学校生活を楽しんでくださいね。

応援しています!

そして、2年後の初舞台を楽しみにしています!