川柳の時間
川柳の時間
早々の梅雨明けとなりました。紫陽花を愛でながら、燦燦の太陽です。
鑑賞担当は茉莉亜まり、パーソナリティは山崎彫科さん。
生放送、エフエム宝塚youtube公式チャンネルにて同時生配信お届けしました。
アーカイブはYoutubeに一週間程度残ります。
番組内でご紹介できなかったお作品の抜粋と講評です。
手違いで運ばれてきたのは真夏 一橋悠実
手違いで運ばれてきた真夏。手違いではないか、と思うほどのできごと。
手違いなのか。実は定められていたことなのか。
神の手を借りて台風遠ざける 川端日出夫
台風だけではない。抗えぬ自然災害。神の手で遠ざけることができれば、
と願うも自然は容赦ない。自然も神なのかと思うが、だとすれば、
神はときにあまりの過酷を人間に強いる。
病気ですやさしい嘘を吊りさげる 藤田ゆき葉
病む人へとやさしい嘘、あかるい嘘をと思う。吊り下げて見ていられるように。
病む人はだれか。病む人はあなた。いずれにしてもしあわせなほうへとだまされてほしい。
かりそめの平和ちらばる鳩の羽 徳道がづみ
止まぬ争いはすべて人間の所業。平和を祈るのも人間。
平和の象徴であるかの鳥の羽は争いのちにむなしくかなしく散らばって。
陽の痛み。抒情は鰓(えら)で呼吸する 高良俊礼
抒情は水の中にとけてしずかに息をしている。痛みを伴う陽射しからかくれるように。
それでも呼吸する抒情。だれかがきっとしずかにみつけ、見守る。
7月19日(土)、20日(日)に
新長田のふたば学舎で開催される「ふたばzineフェスティバル」に
川柳・詩・ミニエッセイを開催したzine『mimoza』のとし総子、城水めぐみ、茉莉亜まりが書肆ミモザとして出店します。茉莉亜まりの川柳豆本『月のおと』『花のこゑ』
ほか各人の著作等をお持ちします。神戸元町の花森書店さん、1003さん、
新長田の本屋ロカンタンさんなど、こだわり選書の並ぶ書店さんも多く出店されます。
ぜひお訪ねください。
ふたじんの情報は x@futabazinefes 等でご検索いただけますと幸いです。