7月1日 川柳の時間

川柳の時間

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梅雨晴れ間から一転、雨模様の宝塚です。
きょうのたからづか8丁目35番地 「川柳の時間」は茉莉亜まりの鑑賞、
パーソナリティーは山崎彫科さんでお届けいたしました。

「川柳の時間」はFM宝塚公式youtubeチャンネルにて同時生配信でお送りしてます。
アーカイブは一週間程度残ります。チャンネル登録をしてお楽しみください。

 番組内で紹介できなかったお作品の抜粋と講評はこちらでお読みいただけます。

 

北向きの観音様に咲くつつじ   伊藤正美

北を向いている観音様にはめったとお目にかかれない。春から初夏へと向かう作者の心にはなにがあったのか。
厄除けのご利益、その霊験あらたかな観音様へとつつじが咲いている。


虚子の句や言葉もどきを刺しにけり   
高良俊礼

「初空や大悪人虚子の頭上に」と詠んだ虚子。その罪(ざい)をここで論じても詮無しではあるが、
作者は言葉「もどき」を刺すその気概を失わず言葉と対峙し続けているのだろう。
 

いつまでも初恋ですという男   徳道かづみ

「あなたが初恋でした」にしても「これが初めての恋です」にしても「初めて」好きの男たるやなにやら信用ならない。
何度目であろうと、その瞬間にいる目の前の男をじっと見据え、見抜いていたいもの。
見抜いて「否」となったところで、すでに惚れていたなら惚れた方の負け、ですね。

 
ひねくれたまま咲いているとりかぶと   川端日出夫

毒性のあるトリカブト。ひねくれがどくになったまま咲く紫の花はなにやら哀しげでもある。

 
満月が胸のとがりを柔(やわ)くする   和音

まどかなる満月。まんまるを仰げばとがりをなだめてくれる。なだめられれば柔くなれる。
とがったりやわくなったりのにんげんを月はいつも照らしている。

 
つまらない夢だ鮮やか過ぎるのだ   一橋悠実

夢は粛々すずかなほうがほんものなのかもしれない。
鮮やかすぎる夢はつまらないし、ともするとその鮮やかさがこわかったりもする。

土日ごと時計の針で縫い直す   カッシュママ

平日を過ごせばほころびてしまう。週末には自分時間で進めることのできる時計の針。
縫い直しながらまたつぎの平日へとつなげてゆく。

 
背負う荷へ添いし手の数気づく夜   緑茶パンダ

背負う荷があまりに重いとき、人は閉じ、俯き、「なぜ自分一人が」となる。夜の帳が下りる。
なにかの気配がふと顔を上げさせ、すこしだけ開く。添えられた手はずっとあった。
そのことに気づくことができるのは夜のやさしさの中。

 

【茉莉亜まりきょうの一句】

夏椿落つその欺瞞にも虚飾にも

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津軽富士と称される岩木山。太宰は「十二単を拡げたようで、透き通るくらいに嬋娟(せんけん)たる美女」と称したそうです。
岩木山神社で茅の輪をくぐり、末社の白雲大龍神さまにお参りしました。空を舞っていたのは龍神さまたちだったのでしょうか。