元宝塚歌劇団 雪組 大凪真生さん
樽井美帆です
宝塚歌劇の夢と情報をお届けする『レビュー・ステイション』
5月18日(金)は、スペシャルゲストデイをお届けしました!
お迎えしたのは、
元宝塚歌劇団 雪組 大凪 真生さん
2002年 88期生として星組公演『プラハの春』で初舞台。
雪組公演『仮面の男』・『ROYAL STRAIGHT FLUSH!!』で
2011年11月20日に退団されました。
星組トップスター紅ゆずるさんとは同期生で、受験の時のグループが一緒。
その時から紅さんは面白くて、笑って受験しリラックスできたから
合格できたのかもしれませんねとおっしゃっていました。
大凪真生さんが初めて宝塚歌劇をご覧になったのは、
1997年の月組公演、真琴つばささんのお披露目公演『EL DORADO』。
キンキラキンの舞台と、妖精のような風花舞さんのダンスにくぎ付けに!
その後、すでに退団されていた天海祐希さんが掲載されている本を見て
あまりのカッコよさに感動し、宝塚を目指すことを決意されたそうです。
大凪真生さんは、88期生の首席として宝塚歌劇団に入団されました。
文化祭の前に首席となり、音楽学校の卒業式では総代として答辞を読まれ、
初舞台初日には、センターで口上を述べられました。
やることに追われ、常に先を考えていたので、首席であることは
あまり意識されていなかったそうです。
入団後、様々な役を演じられた大凪真生さん。
失敗をすることもなく順調に舞台に出演されていましたが、
2007年『シルバー・ローズ・クロニクル』公演中に
ゲラである大凪さんに事件が起こってしまいます。
同期生の葵吹雪さんと二人でお芝居をするシリアスなシーン。
葵さんが付けている髭が、つけ方が甘かったのかヒラヒラ・・・
何とか立ち直ってセリフを言わなければと思っていたその時
『どうしたのかな?』と葵さん。
我慢できず吹いてしまいセリフが言えず・・・
助っ人で看護師役の方が登場してくれましたが、客席には笑いが・・・
2007年『エリザベート』では、新人公演でフランツヨーゼフを演じられました。
1幕最後のシーン、エリザベートに向かって「君の手紙何度も読んだよ」と歌う場面。
スポットライトを浴びると、客席のお客様が全く見えず、
一人ぼっちの感覚や彼の心の中の孤独・寂しさを感じ鳥肌が立ったそうです。
宝塚おとめの好きな役にもあげていらっしゃった
2009年『雪景色』で演じられた茶屋の婆ァ。
香盤を見て役名にビックリ!
お稽古中は周りで見ている方も笑われないため、役作りが合っているのか
とても心配だったそうですが、初日が開いたらお客さんが笑ってくれて
とても新鮮に感じられたそうです。
お芝居への思いが変わった役だとおっしゃっていました。
悪役もとても魅力的だった大凪さんは、
『はじめて愛した』や『マリポーサの花』など、演出家正塚晴彦さんの作品では
マフィアやギャングを数多く演じられました。
なぜか正塚先生は私に悪役を・・・と大凪さん。
学年とともに昇進し、最後はギャングのボスにまで!
2011年『ロミオとジュリエット』では、マント姿が素敵なヴェローナ大公。
マントを付けるとより大きく見え、身長が180センチくらいあるように
見られていたそうですよ。
専科の方や上級生の方よりも偉い役を演じるため、貫禄貫禄と
いつも自分に言い聞かせて演じていたとおっしゃっていました。
退団公演『仮面の男』で演じられたのは、モリエール一座の水戸光圀!
まさかの水戸黄門様役に、やはり香盤を見て驚かれたそうです。
偉い人を演じる機会は多かったのですが、たいそうお偉い方になって
辞めることになりましたと笑っていらっしゃいました。
『仮面の男』で日本物の役を演じたのは3人のみにも関わらず、
床山さんは2人いらっしゃったそうです。
通常、床山さん4~5人で組全員の鬘を担当されるので、
かなりのVIP待遇でしたとおっしゃっていました。
思い出のセリフは『人生、楽ありゃ苦もあるさ、涙の後には虹も出る』
毎公演この歌を、生オーケストラで歌っていたことは
あらためてスゴイことだったなと思いますとお話しされていました。
宝塚卒業の日に大凪真生さんが手に持たれたのは、長さのあるカラーの花束。
退団された11月はカラーの時期ではないそうですが、
お花屋さんをされている大凪さんのいとこが、身長の高い大凪さんに
合うように作ってくれたそうです。
宝塚を目指すきっかけとなった天海祐希さんが退団の時に持たれたのと同じ
カラーの花束を選ばれたんですね。
退団後は、クラシックバレエ、ピラティスの指導、またライブ活動などをされています。
そして、7月には韓国で『トゥーランドット』の舞台に立たれています。
韓国では、強く歌うのが特徴なので発声に気を付けていらっしゃるそうですよ。
二つの国でのご活躍、これからも楽しみにしています!
大凪真生さん、ご出演くださりありがとうございます!