たからづかブリーズサンデー「川柳の時間」ブログ版
毎週第1・第2の日曜日の9時台にお送りしています・・・
「川柳の時間」
今週、ご紹介した投句とお時間の関係でご紹介できなかった句を
講評とともに紹介する「川柳の時間」ブログ版です。
講評は、夕凪子さんです。
尾崎良仁さん
「角砂糖ふたつ入れたら全部嘘」
・・・数詞句「ふたつ」がぴったりです。
それ以上でも以下でもない数を示されました。
「全部嘘」にしてしまう手腕は抜群です。
「どこまでも生きる納豆かき混ぜる」
・・・人生100年時代。
発酵食品の力も借りて、よりよく生きてゆきましょう!
「どこまでも生きる」と言い切る作者のしたたかさが好ましい。
かづみさん
「風を待つ柘榴の汁を啜りつつ」
「何様か存じませぬがどきなさい」
・・・「柘榴」の持つ雰囲気が句を妖しくしています。
他の果実では作者の心を表せないのですね。
あくまでも自分を信じていこうという作者の意志を感じます。
そして、時々と啖呵を切って!
ガンバレ!!
ひでこさん
「父さんがダンボになった黒電話」
「黒電話わたしは今も待っている」
・・・携帯電話にはない、アナログさを詠むました。
形といい、色といい、
古き良き頃を懐かしく大切に持ち続けておられます。
「今も待っている」ものは何か。
省略してふくらんだ句です。
みくさん
「木の葉ちる風とのダンスふーわふわ」
「風にのる木の葉といっしょに夢の国」
・・・木の葉2句。
「ふーわふわ」を見ている作者も一緒に踊っています。
「夢の国」はアリスの国か、
ピーター・ラビットの世界か・・・
みくさんは「夢の国」の住人ですね。
sashaさん
「肌寒くなって息子を抱いている」
・・・コロコロした小さなお子さんが浮かんできます。
可愛いを言わずに可愛さが出ています。
母親の息子に対する愛情がにじみ出ました。
パーソナリティー・岸田久美子
「振り返るきんもくせいの誘惑に」
・・・秋は沈思の季でもあります。
ふと香よってくる「きんもくせい」に、
自分のこれまでもふと振り返ってみる。。。
秋にぴったりの句です。
みなさん、今週もたくさんの投句、
ありがとうございました。
なお、来月は「11月」がテーマです。
11月の香りのする十七音字のドラマをお待ちしております。