たからづかブリーズサンデー「川柳の時間」ブログ版
毎週第1・第2の日曜日の9時台にお送りしています・・・
「川柳の時間」
今週、ご紹介した投句とお時間の関係でご紹介できなかった句を紹介する
「川柳の時間」ブログ版です。
講評は、茉莉亜まりさんです。
今週もたくさんの投句をいただきまして、ありがとうございます。
まずは番組の中で紹介した句を掲載します。
涅槃girlさん
「アディオスと馬にまたがる下着ドロ」
城水めぐみさん
「祭りの尾ひれは濡れてまだ赤い」
徳道かづみさん
「笑えないジョーク晴れのちゲリラ雨」
芍薬さん
「寄り添ってとうもろこしお反抗期」
のんびりあんさん
「かげろうのためいき聴診器はすず」
前田邦子さん
「あの夏にまた会いたくて須磨の海」
背馬さん
「少しだけ欠けてる茶碗使ってる」
猫又さん
「引き金感触いまも消せぬ指」
中川千都子さん
「水しぶき夏には夏の終わり方」
赤方亜美さん
「あたしから昇った涙虹になれ」
ここからは、番組内で紹介できなかった句を紹介します。
猫又さん
「空回りした週末の虎バター」
・・・回りすぎてバターになる虎。
空回りしては溶け、
また固まってやり直すのも虎も人もですが、
もしかして、在阪球団のバターだったのかしら。
「約束も魔法も氷もとけた恋」
・・・すべてとけて終わった恋。
いっそ、すべてとけて混ざり切れば、
時空も超えて、なんでもあり、
完全無欠の恋に。
芍薬さん
「目立ちたい冷やし中華に貸す電池」
・・・電池を借りた麺は、、、さて
光り出すか?
踊り出すか?
食べられてたまるものかとお皿を出てゆくか?
奇想天外な冷やし中華!!
「染める自由染めない自由夜の舌」
・・・夜には、でろんとした舌があり、
時に人をてろんと舐める。
そのまま身を佞ねてもよし、
舐めて欲しい色に舌を染めてもよし。
徳道かづみさん
「ごめんねが言えない口にされるキス」
・・・「素直じゃないね」と勝ち誇った男が、
ふっと笑ってくれるキス。
睨んで、泣いて、やっぱり完敗!
「泣かないでわたしあなたのママじゃない」
・・・男の涙に甘えを見れば、
すしっと冷める。
でも、厄介なのは男がときに流す誠の涙。
ぐっときて、
「一瞬、ママをやってもいいか」
と思うこと、ありませんか?
背馬さん
「平らにはならない道路舗装せり」
・・・平らかに平らかに労を費やしても、
決して「平らにはならない」ことは分かっていますね。
それでも、試みるのが人間。
道はいつも遥かです!
「会えずとも月を見てれば繋がれる」
・・・欠けても、
満ちても、
朔月の日でさえも、月を見上げることがあなたを思うこと。
会えない人への距離は月への距離。
思えば、近くなり通じると信じたくもあり、
やはり遠くてさみしくもあり。
のんびりあんさん
「街灯が途切れる ふらりとんでゆく」
・・・街灯が途切れた先は魔界で、幽界?
肉体を離れてのふらり浮遊で、
闇への旅をお楽しみください!
みなさん、今週もたくさんの投句、ありがとうございました。
次回は夕凪子さんが担当します。
なお、来月は「9月」がテーマです。
次回の茉莉亜まりさんの登場は、9月1日となります。
9月の香りのする十七音字のドラマをお待ちしております。