たからづかブリーズサンデー「川柳の時間」ブログ版

 

毎週第1・第2の日曜日の9時台にお送りしています・・・

「川柳の時間」

今週、ご紹介した投句とお時間の関係でご紹介できなかった句を紹介する

「川柳の時間」ブログ版です。

講評は、茉莉亜まりさんです。

 

今週もたくさんの投句をいただきまして、ありがとうございます。

まずは番組の中で紹介した句を掲載します。

 

背馬さん

「こころにも絆創膏を貼りたいね」

 

けいさん(初投句)

「パソコンのマウスに四苦八苦おじいちゃん」

 

芍薬さん

「イノシシが自分で麻酔打っている」

「ヘルツ数違うふるさとの参道」

 

涅槃girlさん

「雨傘とミシンを乗せる渡し舟」

 

多陀洋さん

「咲く前にいつ実るのか訊かれます」 

 

藤七郎さん(初投句)

「人違いでしょうスズシロなんだから」

 

徳道かづみさん

「おもち食べて『君みたいだね』なんて ばか」

「木枯らしやどこにも行けぬドアがある」

 

猫又さん

「ころころと咲ふ(わらう)娘の胸算用」

「型紙に沿って切り抜く愛の端」

 

 

ここからは、番組内で紹介できなかった句を紹介します。

背馬さん

「珈琲の湯気に己れの顔隠す」

・・・隠し切れないと知りつつ、珈琲の湯気に、

   香りにいっときの休息ですね。

   一杯の魔法で笑顔になれますように・・・

 

芍薬さん

「年女曰くあなたが道となる」

・・・年女としての決意でしょうか。

   道となったあなたを歩く。

   中七・下五がどっしりと定まっているので、

   上五を変えることで違う世界を描くこともできますね!

 

 猫又さん

「道化師が口角裂いて引き上げる」

 ・・・道化師のもの哀しい嗤い。

   口角を裂くまでの狂気が救いから遠のいてゆく。

 

徳道かづみさん

「母は待つあたしが捨てたふるさとで」

・・・母は母という役目を受け入れている限り、待っている。

   捨てることをあきらめ、ふるさとを背負うと決めたのが「母」だから。

 

多舵洋さん

「ココア飲む底に残ったわだかまり」

・・・くるくるとカップの中味を回しつつ、

   飲んでも残ってしまうのがココアを、

   にんげんを選んだ性ですね。

「靴下に空いた穴から見る星座」

・・・見上げれば星。

   捜せば星座。

   夜空はどこから見上げてもいい。

   だめになった靴下の穴に、

   流れ星と思わぬ幸運が飛び込んでくるかも・・・

 

みなさん、今週もたくさんの投句、ありがとうございました。

次回は夕凪子さんが担当します。

なお、来月は「2月」がテーマです。

次回の茉莉亜まりさんの登場は、2月2日となります。

2月の香りのする十七音字のドラマをお待ちしております。

dav