たからづかブリーズサンデー「川柳の時間」ブログ版
涼閑さん(初投句)毎月、お楽しみいただきまして、ありがとうございます。
毎週第1・第2の日曜日の9時台にお送りしています・・・
「川柳の時間」
今週、ご紹介した投句とお時間の関係でご紹介できなかった句を
講評とともに紹介する「川柳の時間」ブログ版です。
講評は、夕凪子さんです。
まずは、番組内で紹介した句を紹介いたします。
秀子さん
「タンポポの這いつくばって震災忌」
林かずきさん
「予定表逃げる二月に追いつけず」
城水めぐみさん
「二度漬けは禁止どっぷり好きになる」
徳道かづみさん
「八百長で負けるあたしの役どころ」
猫又さん
「正論で殴り返してくる卑怯」
一橋悠実さん
「泡立て器みたいな人で嫌いです」
涼閑さん(初投句)
「つきぬけて行ってしまったきみの好き」
芍薬さん
「足首にまとわりついた虹を刺す」
紀子さん
「ほほえんで気まぐれに咲く寒桜」
文子さん
「眼差しにドキッとしたね桜草」
まりこさん
「止まったまんま幼馴染みのステージで」
弘子さん
「大寒やびくともしないジャムの蓋」
小林康浩さん
「ポケットの中には喋り過ぎた指」
浪さん
「本命と言ってばらまくチョコレート」
広子さん
「雪だるま殺人事件 温暖化」
宏江さん
「燃え盛る火をつかんでる夢の中」
嘉代子さん
「思うことあって今年はいい妻に」
ここからは、番組でご紹介でできなかった句を講評とともに紹介
いたします。
秀子さん
「焼き立てパン雪が舞ってる最寄り駅」
・・・立春を迎えてやっと雪が降りました。
焼き立てパンのホカホカと雪の取り合わせが現実的ながら、
非現実を引きつれてきて素敵です!
林かずきさん
「バレンタインそれがどうした一人酒」
・・・バレンタインにチョコレートをもらえない「おじさま」かな。
お正月もお盆も忙しいを連発する私も
「それがどうした」
と過ごしています。
ああ・・・
「掃除機に追われ寒々日向ぼこ」
・・・退職後の「あるある」でしょうか。
お気に入りの散歩道を決めて出かけましょう!
ポッケに紙と鉛筆を入れて、
「川柳タイム」としてください!!
徳道かづみさん
「誠実にあたしの嘘の全記録」
・・・作品は事実の報告ではありません。
少しの嘘を混ぜることでより、リアリティが増します。
そんなところを「誠実に嘘」と表現したのでしょうか。
記録の中から鮮やかに立ち上がる「あたし」。
芍薬さん
「摘出の済んだ石から光り出す」
・・・まだ摘出されていない石もあるのでしょうか。
みな春の陽にさらして光らせましょう。
元気になりましょう。
小林康浩さん
「極楽の絵もじゅうぶんに恐ろしい」
・・・血の海、火の山だけが恐ろしいのではありません。
迦陵頻伽の飛び交う図もよく見たら怖い。
地獄の方がおもしろいかも知れません。
「わらしべを拾ってからの衰運期」
・・・「わらしべ」全てが長者にしてくれる訳ではありません。
時や運が道を分ける事の方が多いかも知れません。
生きてさえいれば・・・。
涼閑さん(初投句)
「土砂降りで決壊注意脳の土手」
・・・さぁ、何が土砂降りしているのでしょうか。
落ちついて避難してください。
土手が崩れる前に。
猫又さん
「距離感を?めずたたら踏む握手」
・・・文字の入れ忘れか?
わざわざ「?」にしたのか。
記号は原則的には使いません。
どうしてもの時、一生に一回位は許されると思ってください。
「縮」「求」「定」などの漢字が浮かびました。
「鬼を呼ぶためうち鳴らすもみぢの手」
・・・「鬼さんこちら」ですね。
「もみぢ」の「ぢ」が可愛らしい手を思わせます。
一橋悠実さん
「麒麟がのぞくホンマにそんなんでエエの」
・・・首の長さを利用して覗き込むのでしょうか。
政治でも、家庭でも、
「そんなんでエエの」と言われそうな事がいっぱいあります。
反省!!
「お生憎様 彼の隣はこの私」
・・・ライバル現わる!?
その場所をしっかり守りすてきな花を咲かせましょう。
春いっぱいの句です。
みなさん、今週もたくさんの投句、ありがとうございました。
なお、来月は「3月」がテーマです。
次回3月1日の日曜日の「川柳の時間」では、
夕凪子さんが講師を担当されます。
3月の香りのする十七字音のドラマをお待ちしております。