「鉄斎の祭礼図」-たからづかタウンガイド-
皆さん連休どうお過ごしですか?
玉井順子です!
今週のゲストコーナーは、
清荒神清澄寺内にあります
鉄斎美術館別館「史料館」で開催中の
「鉄斎の祭礼図」について
鉄斎美術館学芸員
細里わか奈(ほそりわかな)さんに
お話しを伺いました。
「鉄斎美術館 」45周年を記念して
「鉄斎の祭礼図」が聖光殿が現在資料整理
などで閉館中のため別館「史料館」の方で
開催中です❕
清荒神清澄寺の先々代法王・坂本光浄和上は
鉄斎さんと交流もあったと同時に
鉄斎さんをとても尊敬されていたことから
生涯をかけて作品を集められ鉄斎研究に
尽力されたそうです。
その想いは次の代へと引き継がれ
その結果、何と鉄斎美術館には約2000点を
越えるコレクションがあるとのこと。
その中から今回は、信心深い鉄斎さんが
ご自身で出掛けたり、また書物や誰かに
聞いたりして描いた祭礼図が
前期後期に分けて展示されています。
当時の神仏分離に伴ってお祭りなども
多くが廃止されてしまうことを懸念した
鉄斎さんは、実際に廃止されたお祭りなど
を復活するためにも尽力されました。
その一つが牛祭。
その牛祭と祇園祭やすらい祭り、そして、
滋賀筑摩の鍋冠祭(なべかんむりまつり)の
4つの祭りを描いた「四祭図」も
描かれた人々の動きが
それぞれとても躍動感があります。
何だか一人一人の表情や動きを
じっくり見たいって思いました!
そして、作品の中にはそれぞれ
祝詞やご自身の歌など、散文等が
添えられていて、こちらも興味深いですよ!
その他にも鉄斎さんの出身地京都や
その近辺以外の地域の作品も色々
展示されています!
その一つに、アイヌの儀礼イヨマンテを
描く「蝦夷人熊祭図」。
中央の、熊が入っている檻を囲みながら
人々が踊っている絵です。
これは自分たちで育てた熊を自分たちで
食べるというものだそうです。
何とも言えない気持ちになりますが、
そのことで、魂を神様の元に返す、
という意味があるそうですよ。
因みにこの作品は直接見たものでは無くて
様々な知識から、鉄斎さんが想像で
描いたものだそうです❕
実は1年前に見たときも思ったのですが、
個人的には、
作品では無いものの
色々な顔を持っていて、年齢を重ねる
ごとに製作意欲が増していった!と
言われている、鉄人ならぬ鉄斎さん
の家族の皆さんと写った写真が、
ご本人が横や下を向いていて、
もしかしたら鉄斎さんは
ちょっとシャイなのかなぁ?と思わせる
ところがとても素敵でおすすめです!
もちろん、他にも素晴らしい作品が
沢山展示されています❕
作品は前期後期合わせて22点で
全部入れ替えるそうなので、
両方見られた方が良いかも・・・?ですね。
清荒神清澄寺に参拝したあとは、
鉄斎美術館 史料館にぜひぜひ
お寄りくださいね❕
「鉄斎の祭礼図」
開催日時:前期:8月2日(日)まで
後期:8月23日(日)~10月4日(日)
9時30分~16時30分
会場:鉄斎美術館別館「史料館」
休館日:水曜日・展示替期間