たからづか8丁目35番地(水)「川柳の時間」ブログ版

みなさんこんにちは!

たからづか8丁目35番地・水曜日

パーソナリティーの山崎彫科です。

 

「川柳の時間」

7月6日は 茉莉亜 まり さんにお越しいただきました。

たくさんのご投句ありがとうございました。

 

 

 

番組内でお読みできなかった句より

 

海側の車窓に虹とのアナウンス

        猫又夏梅堂

虹そのものも、いえ、それよりもアナウンスをしてくれた車掌さんに心が和みますね。

律を整えるには、「車窓」は「窓」とし、「アナウンス」と併せて読者に「車窓」と

読んでもらってもいいかもしれません。

 

空梅雨の素っ気なさには敵わない

          一橋悠実

降るべき雨を降らせることなかった梅雨。

からりと去った素っ気なさには太刀打ちできませんね。

くやしい気もしますが、負けを認めてこちらも夏へ向かいましょうか。

 

猛暑日が続く 悪意が膨れ出す

         川端日出夫

灼熱。炎暑。あまりのことに悪意も膨れ出してしまいます。

さまざまに涼をとり、なんとかおさまりますように。

 

ぢりぢりと身の縁焦がすさるすべり

              和音

つるりとしたさるすべりの木肌も焦げつくような身の縁にはぢりぢりとなります。

それでも咲く花は風にそよぎ続けますように。

 

赤くない糸を選んで埋める穴

           砂狐

ほかの色で穴は埋まるのか。埋めたとしてそれは赤い糸かわりになれるのか。手さぐりで色を選んで埋める。埋まっても埋まらなくてもかなしいままの、穴。

 

人の世に消えてしまえり蓮一花(いちげ)

          高良俊礼

あの世とこの世の境へと咲く蓮一花。人の世に消えてしまうはかなさはおそらく白。

つぎに咲く一花はあの世の永遠へと咲き続けますように。

 

「川柳の時間」にいただいたご投句の抜粋は、夕凪子、茉莉亜まりも所属する季刊川柳誌「現代川柳」にも掲載させていただいています。

「現代川柳」のバックナンバーを無料見本誌として進呈しています。ご購読、見本誌につきましてはg.senryu@gmail.comまでお問い合わせください。

また、「現代川柳」は7月20日発刊号よりジュンク堂書店三宮店でも販売しています。

 

 

 

文芸コーナー『川柳の時間』

毎月第1週は茉莉亜まりさん、

第2週は夕凪子さんをお迎えしてお届けします。

 

 

これからも皆さんからのたくさんのご投句、お待ちしています。

メールアドレス:fm@835.jpに

「 水曜日の川柳コーナー」宛でお送りください。

番組当日朝8:30まで募集しています♪

 

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ならまちの軒下に並んで風に揺れていた苔玉です。

写真:茉莉亜 まり さん