たからづか8丁目35番地(水)「川柳の時間」ブログ版
みなさんこんにちは!
たからづか8丁目35番地・水曜日
パーソナリティーの山崎彫科です。
「川柳の時間」
9月7日は 茉莉亜 まり さんにお越しいただきました。
たくさんのご投句ありがとうございました。
おかげさまでYoutube生配信もみなさまにご好評をいただきつつ軌道に乗りました。Youtubeにはアーカイブが一週間程度残ります。「エフエム宝塚」と検索してご視聴ください。
チャンネル登録 もよろしくお願いいたします。
番組内でご紹介できなかった作品の抜粋を掲載いたします。
椿の実落として夏を終わらせる 川端日出夫
散り敷く椿ほどには気に留めない実。ころんと堅い椿の実には夏のあいだのあれこれが詰まっているのだろうか。落として自ら終わらせる夏。
瞼合わせれば蹄音響かせて まつりぺきん
瞼の内に蹄の音が響く。やってくるのか、去ってゆくのか。それはなになのか。瞼を開いても残響は残り続ける。
人影をふたつ並べて秋の声 カッシュママ
秋の声に耳を傾ける人影ふたつ。寄り添う。かすかな声を共に聴く。ふたつの影にしずかな秋の時間が流れる。
余炎の中死に様などを思い暮る 和音
去りやらぬ暑さは命の残り火でもある。余炎の中、去り際を思いながら秋の戸口に佇んでいるうちに日の終わりを迎える。
幾度も繰り返し詠む辞世の句 猫又夏梅堂
ひと歳を生きてのちの生とはすなわち死を思うこと。辞世の句を何度も書きかえる。区切りを常に思えば、自身の生の姿がくっきりと浮かび上がる。
美しい世界を夜の詩に替える 高良俊礼
かなしきかな、世界は美しいばかりではない。それでも美しさを見いだす目を持ち、美を夜の詩として繋ぎとめる。つぎの朝、どうか美しい世界がはじまりますようにと。
「川柳の時間」にいただいたご投句の抜粋は、夕凪子、茉莉亜まりも所属する季刊川柳誌「現代川柳」にも掲載させていただいています。
「現代川柳」のバックナンバーを無料見本誌として進呈しています。ご購読、見本誌につきましてはg.senryu@gmail.comまでお問い合わせください。
また、「現代川柳」はジュンク堂書店三宮店でも販売しています。
文芸コーナー『川柳の時間』
毎月第1週は茉莉亜まりさん、
第2週は夕凪子さんをお迎えしてお届けします。
これからも皆さんからのたくさんのご投句、お待ちしています。
メールアドレス:fm@835.jpに
「 水曜日の川柳コーナー」宛でお送りください。
番組当日朝8:30まで募集しています♪
岡山生まれの私にとってのマスカットはこちら、種のあるマスカット・オブ・アレキサンドリアです。
このところ出会えないのですが、先日、岡山の妹が「みつけたよ」と送ってくれました。
写真:茉莉亜 まり さん