たからづか8丁目35番地(水)「川柳の時間」ブログ版
みなさんこんにちは!
たからづか8丁目35番地・水曜日
パーソナリティーの山崎彫科です。
「川柳の時間」
12月7日は 茉莉亜 まり さんにお越しいただきました。
4月に「8丁目35番地」にお引っ越ししてから、はや年の瀬です。
お引っ越し後もたくさんのご投句をありがとうございました。
街にも日常が戻ってきたように思います。
みなさまそれぞれがおだやかな年末年始を迎えらますように。
来たる年も、みなさまの十七音字のドラマをお待ちしています。
いつもご視聴、ご投句いただきありがとうございます。
そして、Youtubeでの生配信、そしてアーカイブもご覧いただき、ありがとうございます。
アーカイブは一週間程度残ります。みなさんのライフスタイルに合わせてお楽しみいただけますと幸いです。
是非「チャンネル登録」をしてお楽しみください。
文芸コーナー『川柳の時間』
短めの消しごむカバー冬来たる 一橋悠実
役に立ってごしごしと小さくなる消しゴム。なにかに消耗する自信を重ね、むき出しになった消しゴムの肌がなんだか寒そうに見えたのかもしれません。
いつまでもポッキー一本分の距離 猫又夏梅堂
距離はそのままに。食べて縮めようなんて思わない方がいい。距離はお互いを守る。縮めようとして近づくのもやめたほうがいい。チョココーティングが融けだし、なにやら見えなくていいものも見えるかもしれないから。
狼の破片が刺さるアスファルト 砂狐
狼の破片。鋭い歯なのか、寒さに耐えうる毛皮なのか。いずれにしてもアスファルトに刺さるほどの破片。狼が狼として生きた証に。
怒りとは輪郭だけになる荒野 高良俊礼
「とは」の取り方で句意はかわる。怒りとは輪郭だけになる荒野のように捉えどころのない殺伐としたものであると読め、「とは」のあとで荒野の風を感じれば、「怒り」と向き合っていると荒野は輪郭だけの朧となってゆく、となる。決めず、詩の中で行き来してみるといい。
名を呼べば目と目が合って冬薔薇 カッシュママ
秋咲の華やかな薔薇の一陣が去る。冴え冴えとした寒空の下に凛と残る薔薇は意志を持って咲く。名を呼べば目が合い、観る者の意志を問うてくるかもしれない。
穏やかにスイングしつつ待つ日の出 和音
あれこれすべては夜に置き去りのままでいい。きっと夜想曲のなかにとけてしまうから。やがての日の出はかろやかに穏やかにスイングしながら迎える。一日をまっさらにはじめるために。
毎月第1週は茉莉亜まりさん、
第2週は夕凪子さんをお迎えしてお届けします。
これからも皆さんからのたくさんのご投句、お待ちしています。
メールアドレス:fm@835.jpに
「 水曜日の川柳コーナー」宛でお送りください。
番組当日朝8:30まで募集しています♪
今年11月の春日大社若宮正遷宮に際しての万灯会です。
写真:茉莉亜 まり さん