たからづか8丁目35番地(水)「川柳の時間」ブログ版

みなさんこんにちは!

たからづか8丁目35番地・水曜日

パーソナリティーの山崎彫科です。

 

 

「川柳の時間」

2月1日は 茉莉亜 まり さんにお越しいただきました。

 

今週もたくさんのご投句をありがとうございます。

エフエム宝塚公式youtubeチャンネルで同時生配信がはじまったことにより、作品をフリップでも見たいとのご要望をいただきました。今週は試みとしてアナログ手書きでみなさんのお作品を記し、彫科さんに画面に向けて掲げていただきましたが、いかがだったでしょうか。

 

来週2月8日「川柳の時間」、担当は川柳誌「現代川柳」の夕凪子でお送りいたします。

ご希望の方には「現代川柳」の編集部からバックナンバーを見本誌として無料でお送りしています。お問い合わせはg.senryu@gmail.comまでお申し込みください。

 

寒さの中にも梅のほころび、ひとときの陽射しのやわらぎに春が透ける日もあります。

みなさま、来たる春へと思いを馳せながら、どうぞおすこやかにおすごしくださいませ。

 

 

そして、Youtubeでの生配信もご覧いただき、ありがとうございます。

本来ですと、アーカイブは一週間程度残りますが、設定がいつもと違っており今週分のアーカイブが残っておらず、公開することができません。お楽しみにされていた皆様にはご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございません。次週分より公開させて頂きますので、是非「チャンネル登録」をしてお待ちいただけますと幸いです。

 

 

文芸コーナー『川柳の時間』

 

芝を焼く邪(よこしま)を焼く春、春へ   茉莉亜まり

 

 

冬の海岬が光る家明かり   西尾幸恵

荒波の凍てる冬の海。岬に厳しい自然と対峙して生きる人々の息遣いがある。

光。明かり。明かりのもとに人のぬくもりがありますように。

 

眠れない羊のために讃美歌を   涼閑

眠れないとにんげんに駆り出される羊たち。たまったものじゃないよ、と嘆く羊には

うつくしいハーモニーの讃美歌を。眠れない羊にもやすらぎを。

 

まだ青い檸檬をそっと包み込む   川端日出夫

堅く青々しい檸檬。までまだ不器用なままの檸檬。

そっと包む。ひだまりのなかの檸檬色になるまで、そっとそっとそのまま見守って。

 

さよならを言おう信じた手のひらに   一橋悠実

信じていた手のひら。あるとき手のひらのまやかしに気付く。手放すには痛みをともなう。けれど、さよならを言おうと決めた。まやかしのない自身の未来のために。

 

蝶たちの眠りの閑に海聞こゆ   高良俊礼

花のあいだを優雅に舞う蝶たち。闇にまぎれて閑かに眠る。

はかなげな姿に似つかわしくない距離を飛んで海を渡る蝶。

厳しさを含んだ海の音がしづかに聞こえてくる。

 

飛魚の飛距離で生きる 飛ぶ 生きる   徳道かづみ

優雅に飛び続けるのではない。決死の跳躍で細切れに海を渡る。姿を海上にさらせば、天敵に捉えられる危険も増す。それでも命尽きるまでを飛ぶ。飛んでは生きる。

 

 

毎月第1週は茉莉亜まりさん、

第2週は夕凪子さんをお迎えしてお届けします。

 

これからも皆さんからのたくさんのご投句、お待ちしています。

メールアドレス:fm@835.jpに

「 水曜日の川柳コーナー」宛でお送りください。

番組当日朝8:30まで募集しています♪

 

写真:2023年1月28日の若草山の山焼き。その点火前にこの篝火の前で神事がとり行われます。