たからづか8丁目35番地(水)『川柳の時間』
「川柳の時間」はエフエム宝塚youtube公式チャンネルでの同時生配信でお届けしています。
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番組内でご紹介できなかったお作品の抜粋はこちらです。
待ち合わせ金木犀の前で待つ 玉山智子
金木犀は遠くまで香ります。きっとすぐに会えるでしょう。いい1日になりますように。
ハロウィンの仮装に紛れこむ小鬼 徳道かづみ
仮装してない小鬼が紛れこんでいても誰にも気付かれない。そんな1日が用意されているなんて素敵です。
もしかしてあなたの横にいるかも知れません。
刻んでます いえいえ実は逃げてます 一橋悠実
一心不乱に刻み続けることで、何かから逃げている。
日常的に行われることが案外と救いになっているのだと改めて気付かされます。
決心が揺らぐズルいよ君の笑み 猫又夏梅堂
ようよう決心したのに、この期に及んで薔薇が開くように微笑んでくるなんて。女の狡さが、
男の優しさが見える。ドラマのワンシーンのように。
見つめられ金木犀に手が止まる 川端日出夫
見つめられ、ドギマギ。思わず金木犀に手を伸ばしたのか。金木犀の香りに包まれたほんわかな一日。
二枚羽浅い眠りに着地して 高良俊礼
秋の日差しのようでもあり、妖精のようにも感じられます。作者のうつらうつらのひととき。
自在に変化できる至福のとき。
朝顔が観察されて夏終わる 由利子
観察されている間は夏。軒先で末枯れてきたら秋の始まり。何でもない日常からしっかり見つける秋。
今年は少し遅れて咲いた我が家の彼岸花。
落ちる落ちるやがてのか虹を育んで【凪子】