川柳の時間
たからづか８丁目３５番地
7月10日 「川柳の時間」夕凪子がパーソナリティの山崎彫科とお届けしました。
「川柳の時間」はFM宝塚公式youtubeチャンネルでの同時生配信でお届けしています。
アーカイブが一週間程度残ります。チャンネル登録をしてお楽しみください。
以下、番組内でご紹介できなかったお作品の抜粋と講評です。
雨あがりジープの落とす虹の脚 林かずき
脚だけの虹は神からのプレゼントかと思ったら､ジープが落としたものだったのですか。
素敵なものをありがとうございます。
心配のタネは育って 堂々と 和音
心に引っかかっているタネ｡ふと浮いてくるたびに大きくなっている｡
水をやった訳ではないけど、どんどん大きくなっている。夏は胡瓜もひまわりも大きく育つ。
くすぐれば笑う仔猫とその主人 涼閑
ペットは飼い主に似る。あるいは飼い主がペットに似る。笑い合う仔猫ちゃんの声がご主人に重なる｡
自立して独りで生きてゆく弱さ 猫又(夏梅堂)
自立は強さではないとは発見。弱さを曝け出して､生きてゆく方が強いのかもしれない。
忘却のためといえども暑過ぎる 一橋悠実
暑さが忘却のためにあるという｡なるほど嫌なこと､辛いこと｡ことごとくぐにゃりと溶けてゆきそう｡
それにしても、あ、つ､い。
蟻として生きて炎天下の屍 徳道かづみ
暑くても寒くてもひたすらに働く､蟻としての生｡炎天下の屍は蟻自身か｡蟻の仕事としての物体か。
いずれにせよ、炎天下であることは変わらない｡
麺つゆに沈んだままの丸裸 川端日出夫
暑い日は素麺､ザル蕎麦｡昼寝｡なんだかなぁの毎日に、麺つゆにどっぷり浸かった夢を見る。嗚呼。
ネジ式じゃないと秘密漏れてゆく 康浩
コルク栓や王冠ではなくネジ式｡キリキリと締めて極秘の赤いハンを押す。これで完璧。か？
今月の彫科さんの句
「梅雨明けを正しく告げる蝉の声」
凪子の句
「ペンギンに変身真夜中のポスト」
集会所に七夕を飾りました。我が家の竹を持参しました。