たからづか8丁目35番地川柳の時間

たからづか8丁目35番地川柳の時間

亡き母の笑顔広がるニンニク煮    伊藤正美
 お母様の笑顔が見えるニンニク煮。一粒食べては胸が熱くなってきます。しばらくは迷子になったような気がすることでしょう。事あるごとに思い出してあげてください。

台風が覗く多忙な独り者  カッシュママ
 それでなくとも忙しいてんてこ舞いを台風が覗く。ついでにあちこちを吹きまくり、困らせる。台風一過の寂しさを思うと、忙しいことはなんと有難い救いではあります。

その声が力になって開く花    和音
 道を通る人や水やりのたびに声掛けをする。その声が花を咲かす。野の花には太陽や風がその役目を担う。花をみるとホッと嬉しいのはそんな思いやりを感じるからなのです。

ブーメラン どれも私の過去である  一橋悠実
 投げた人の方に確実に帰るブーメラン。帰る時に何某かの付属物を伴って。そのことごとくは投げ手の私の過去と無関係ではない。繊細な感受性をブーメランにみる作者。

吠えている犬を眺めている真昼   徳道かづみ
 犬が吠えている真昼。それを見ている人。そんな一見平和そうな景色に見えますが、犬の嗅覚は不安を嗅ぎあてているのかも知れません。見えないことはある意味しあわせです。

悔しくてダリアにいつも見惚れてる 川端日出夫
 ダリアの力強さ、元気が羨ましい。来年もまた同じように咲く運命も人とは違う。ダリアになれたらと見惚れる。反対にダリアは人を羨ましいと見ているかも知れません。

空ならぬ光へ蝶が離陸する   高良俊礼
 蝶は光へ向かって飛びます。光があるから飛び立てます。光のない空は空ではないのです。

別れたよさっぱりしたよ 冷めたピザ   まりこ
 別れたのはピザが冷めたから。なんとスッキリしたことか。冷めたピザがポツンとある景色の寂しさがかなしい。

にわかファン四年に一度愛国心    彫科
キンコンと鳴ってやわらかく騙す   凪子

タコみたいな能勢で取れたアンデスレッドです。

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