もう、晩秋?
今の時季、もう晩秋と呼んでもいい季節でしょうか。
地域によって気温の差がありますよね。
番組を放送している宝塚と、
世田谷ではすこし気温差があるでしょうね。
だいたい、関西の方が、気温は高いようですね。
だけど、大阪市内とくらべて宝塚という町は周囲に山がありますので、
吹きおろしの風が結構強くて、夏は涼しくて、冬は寒い。
そんな街なんです。
さて、私は、やなせたかしさんの詩の世界が好きで、
やなせさんが作詞した作品を歌っています。
作曲は、神戸にお住まいだった小野瀬晃一さん。
お二人とも今は空の上の人……。
そんなやなせたかしさんには弟さんがいたのですが、
戦争で亡くなってしまわれました。
NHKの朝ドラ「あんぱん」でご存知の方も多いと思います。
弟さんを想って書かれたのが「星」という詩です。
お聴きください。貴志まさみで、「星」です。
♪~星
せつない歌です。散歩するときついてくる可愛い弟さん。
その弟さんがあるとき突然消えてしまう悲しみ。
私はこの歌をうたうたびに、心の中で涙してしまいます。
だけど、泣き続けているわけにはいきません。
私たちは前に向かって進んでいく、生きていくのですから。
やなせたかしさんは、冬の寒い時期、
あたたかい暖房を入れると居眠りしてしまうので、
暖房を止めて、寒いさむい部屋でイラストをえがいていました。
すると、どうしても手がかじかんでしまう。
そこで、白熱球の電球に手をかざして温めようとしたところ、
電球の光で、やなせさんの手を血管が見えたそうです。
血管を流れる血液を見て、生きているんだな~と感動し、
この歌が生まれました。「手のひらを太陽にです。
♪~手のひらを太陽に
次の歌も、やなせたかしさんの詩の世界の歌。
しかも、とっても元気なわんぱく小僧の歌です。
題名は、「パンツはきかえのうた」……
おかしなタイトルだと思われたことでしょうね。
パンツをはきかえることが歌になっているの?
そんなふうに思ってしまいますよね。
だけどそこがやなせたかしさんのユニークなところ。
冬の寒い日にパンツをはきかえるのは大変だ!
って思うわんぱく小僧の気持ちを歌っています。
♪~パンツはきかえのうた
やなせたかしさんのユーモラスで楽しい感覚、
日常生活のちょっとしたことを歌にしてしまう。
私はこうしたやなせさんの感受性が大好きなんです。
次は、同じくやなせたかしさん作詞で、
小野瀬晃一さんが作曲した歌をお届けしましょう。
今度はちょっとシリアスな歌。
生きていくなかで、どうしても落ち込むこと、
不安に思うこと、悲しい出来事に遭遇します。
だけど、乗り越えていかなければいけない。
明るい春はかならずやって来る。
そんな希望を抱いて作られた歌です。
貴志まさみで、「白い街」お聴きください。
♪~白い街
これまで4曲、やなせたかしさんが作られた詩を曲に乗せ、
お届けしてきました。
私が好きな詩人がもう一人います。
金子みすゞさんです。
ご存知でしょうか?
大正から昭和初期にかけて活躍した童謡詩人で、
かなりのあいだ、忘れ去られた詩人だったんです。
その後、再発見されてからは多くの人が彼女のユニークで、
純粋な視点から書かれた詩の世界に注目しはじめます。
では、貴志まさみで「お花だったら~笑い~お魚~大漁」
組曲になっているんです。
4曲目の「大漁」という詩は、
1985年度の東京大学の国語の入試問題にも出題されたとか。
6分余りの長い歌ですけど、
楽しい歌詞が変化していきますのでお楽しみください。
では、お聴きください。
♪~お花だったら~笑い~お魚~大漁
さて、11月16日の日曜日は、新宿シャンパーニュで、
貴志まさみソロライブの日。ピアノはアルベルト田中さん。
18時30分開演ですので、興味のある方がぜひお越しください。
お待ちしています。
今夜のラストソングは、
貴志まさみで「見果てぬ夢」お聴きください。
♪~見果てぬ夢
毎週土曜日の、エフエム世田谷は午後7時から、
エフエム宝塚は、午後8時から、
「貴志まさみの、バラのくちづけ」を聴いてくださいませ。







