金の茶碗の行方は… 5/10柴崎先生

宝塚くらしの法律相談所 

パーソナリティーの坂本ゆうこです。

5月10日、今日は宝塚法律事務所柴崎崇先生です。

ひさびさの放送前投稿!!!!

24-0510法律柴崎先生

 

今日のテーマは『盗品と古物』

黄金の茶碗が盗まれて古物商に180万円で売却、その古物商がさらに同業者に480万円で転売するという事件。

についてです。

24-0510法律柴崎先生

警察が、被害品の茶碗をだれに返したらいいのかわからず困っているというような話も出ていましたが
誰が何を請求できるかというのは法律で決まっています。
今、誰が持っているか?も重要なポイントです。

古物営業法では
盗品と知っているか、不注意で盗品であることに気づかなかった場合には、被害者に無償でそのモノを返す義務があると定めています。
つまり、古物商が持っていれば、基本的には無償で返さなければならない上に
もし、盗品だと知っていたとなれば古物商の免許もなくなります。

盗難品であることを知らずor分からずに買い受けた場合には、

原則として買い取ったものは古物商のものになり、元の持ち主に返す義務はありません 。

さらにおもしろいことに
買い取り先が競売・公の市場・同種物を販売する商人から盗品・遺失物であることを知らずに購入した場合には、

代価を弁償する必要があります。

本件では、占有者は古物商の同業者ですから、やはり古物商です。

この場合、さらに例外の規定があり、占有者が古物商の場合、競売で取得したとき以外は

盗難・遺失から1年以内の請求の場合は無償で返還しなければなりません

一般人から買った場合には、途中で古物商が一人挟まっても、

ロンダリングはされず無償で返還しなければならないことになります。

本件では、占有者は現在、古物商ですから、被害者に対して無償で返還しなければならないので、

警察が悩む必要はないのです。

さてさて、いろいろと法律をからめた説明がありましたが

出店者→金の茶碗、戻ってくる

盗人→逮捕時に持っていた130万ほどを古物商Aに返却

古物商A→売って儲けた¥480万はBに返す

古物商B→Aに480万円の返還を要求する

     茶碗は持ち主に返す

となるのが基本の流れになりそうです。

さて、1番損をするのはどこでしょう?

ぜひ放送で楽しんでくださいね。

ちゃんと確認しなかったのが仇になるのか

盗品だと知っていたのか…。

24-0510法律柴崎先生 
あわよくばと思うといいことありませんね。

24-0510法律柴崎先生

 

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20230609法律柴崎先生

この番組の再放送は5月12日の夕方4:45~です。
聞き逃した方、もう一度聴きたい方はぜひ。

 

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