法人登記を悪用した“地面師詐欺”の仕組み 7/4木野先生
宝塚くらしの法律相談所
2025年7月4日(金)
こんにちは、パーソナリティの坂本ゆうこです♪
今回のゲストは 宝塚花のみち法律事務所の木野達夫先生 です。
今回のテーマ:「地面師の手口」
先月、まるでドラマのようなニュースがありました。
地面師グループがおよそ 14億5000万円 をだまし取ったとして、男2人が逮捕されたのです。
逮捕されたのは 福田裕(ふくだ しろし)容疑者 と 粂陵平(くめ りょうへい)容疑者。
まだ全貌は解明されていませんが、現在報道されている範囲で木野先生にお話しいただきました。
法人登記を悪用した“巧妙な手口”
今回の事件は、A社という会社が大阪・ミナミのビルと土地を所有していたのですが、
粂容疑者が A社の社長になりすまして不動産を売却 した、というものです。
ただし、ドラマでよくある「個人の不動産になりすまし」とは違い、今回はもっと巧妙。
なんと 法人登記を不正に書き換え、本物の身分証明書を使って契約に臨んでいた というもの。
これなら買主が嘘を見抜くのは非常に難しい💦。
どうやって“成りすまし”が可能に?
木野先生のお話によると――
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地面師グループは、まず B社長の住民票を不正に入手。
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それを基に 偽造の運転免許証を作成。
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さらにその免許証を使い、印鑑登録を変更 → 区役所発行の「正規の印鑑証明書」を取得。
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その「ある意味本物」の証明書を利用して、虚偽の株主総会議事録を作成 → 法人登記を改ざん。
ここまでくると、粂容疑者は正式な代表取締役として登記簿に名前が載ってしまい、
堂々と契約の場に立ち会えるという仕組みです。
疑問点と今後の課題
特に気になるのは、最初の「住民票をどうやって取得したのか」という部分。
報道では、嘘の借用書を区役所に示したとの話もありますが、
自治体がそんなに簡単に交付するのか疑問だと木野先生。
いずれ真相は明らかになると思いますが、
こうした巧妙な犯罪を防ぐための 制度的な対策強化 が求められますね。
私達も簡単に個人情報がわかるものを他人に見せたり、貸したりしては…
いけませんね!!!
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7月6日(日)午後3時30分〜
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パーソナリティは坂本ゆうこでした♪