宝塚音楽学校 第112期生卒業式
樽井美帆です![]()
3月2日(月)、宝塚音楽学校講堂にて、宝塚音楽学校第112期生卒業式が執り行われました。
第112期生のみなさんは、競争倍率12.0倍を突破し、2024年に入学されました。
合格者40名。
今回、40名全員そろって卒業されました。
宝塚音楽学校へ最後の登校をされたみなさんは、一歩一歩大切に、
同期生と笑顔を交わしながら、思い出深い学び舎へと入っていかれました。
卒業式に先立って集合写真の撮影が行われたのですが、
入学式の時とはまた違った緊張感の中、思い出をかみしめるように、
落ち着いて堂々と行動されていました。
2年間お世話になった講師の先生方との集合写真の撮影の際には、
先生方のお顔を見てホッとした表情となり和やかにお話しをされ、
卒業の日を迎えた喜びを笑顔で分かち合っていらっしゃいました。
卒業式は、午前10時に開式しますが、それに先立って予科生のみなさんが入場します。
グレーの制服姿。
予科生のみなさんは、受付や案内業務、椅子などのセッティング、
卒業証書の受け渡しなども担当し、お世話になった本科生に感謝の気持ちを込め、
立派に送り出すんだという思いにあふれ、懸命に役割を果たしていらっしゃいました。
続いて卒業生が入場。
緑の袴に黒の紋付姿です。
男役さんはきっちりとリーゼントに髪をセット、
娘役さんは高い位置でキリリとしたお団子にまとめ、緑のリボンをつけていらっしゃいました。
晴れやかな表情で、同期生みんなで足並みを揃えて入場。
開式のことばに続いて国家斉唱。
続いて卒業証書授与されます。
首席の國宗美花さんより成績順に、
宝塚音楽学校校歌のピアノ生演奏がゆったり流れる中、
中西達也校長先生より、40名の卒業生一人一人に卒業証書が手渡されます。
名前を呼ばれ「はい」と返事をし、壇上の校長先生の前へ進みます。
2年間の学びをやり通した、自信と達成感に満ちあふれた「自分」を表現する
「はい」のようにも聞こえました。
自分の席から立ちあがり所定の場所まで歩く、壇上への階段を上り、
卒業証書を受け取り壇上から下りる、そして自分の席に戻り着席するという
一連の流れがみなさん美しく、まるで一つの舞台公演を観ているようでした。
段取りをしっかり把握し、緊張感と責任感をもって美しく行動するということは、
舞台人として歩まれる未来につながっているんだと感じました。
また、卒業証書を受け取る仲間の姿をあたたかく見守る様子も印象的でした。
2年間の出来事を思い出しながら見つめていらっしゃったのでしょうか。
卒業証書を受け取った卒業生は、卒業証書を一旦予科生に託します。
大切な卒業証書を受け取った予科生は、寸分の狂いなくビシッと美しく、
テーブルの上に積み上げられ並べていかれました。
卒業証書を受け取るための一連の流れの緊張から解放されたのか、予科生の顔を見て、
みなさんホッとしたような笑顔を浮かべていらっしゃって、本科生と予科生との絆を感じました。
続いては、中西達也校長の式辞。
一部抜粋してご紹介します。
ミラノコルティナ冬季オリンピックでは、フィギュアスケートのペアで金メダルをとった
宝塚市出身の三浦璃来選手をはじめ、多くの選手が練習を重ねた成果を大きな舞台で発揮し、
全国の方々に感動や勇気を与え、憧れの存在にもなりました。
皆さんは、これから宝塚歌劇という舞台に立ち、様々な役を演じていくことになりますが、
多くのお客様に夢や感動、勇気や元気などをお届けできるような舞台人になるとともに、
今度は皆さんが憧れの存在に、私もあの舞台に立ちたいと思われるような舞台人に
ぜひなってください。
怪我も含め体調には十分注意し、初舞台公演、さらには今後の舞台で大いに活躍され、
素晴らしい舞台人生を送れることを願っています。
2年間見守られた校長先生からあたたかいメッセージが送られました。
続いては、村上浩爾理事長祝辞です。
抜粋してご紹介します。
みなさんには頑張る力がしっかりとあり、
今日卒業できたことに自信と誇りを持ってほしいと思います。
ですが、それが過信やおごりにつながらないためにも、
希望に満ちた気持ちで音楽学校に入学した日のこと、
そして今日、清々しい気持ちで晴れやかに卒業式を迎えることができた今の気持ちを、
何度も何度も思い起こしてください。
いろんな人に相談をすることを恐れず、お互いに尊重し合い、
思いやりを持ち、気遣いや配慮を忘れないように、しっかりと芸の道に精進してください。
宝塚歌劇は111年の時を経て、今変革期にあります。
これまで長きにわたり多くのOGの皆様、スタッフや先生方、
色んな関係者の方が紡いでこられた宝塚歌劇を、いつまでもお客様にお届けをしていくために、
時代に合わせて変えるべきところを変えようとしています。
公演スケジュールや稽古日程を変えたり、24時間匿名で意見を言える意見箱を設置したり、
ITツールを使って稽古場運営を合理的にしたり、副組長を2名体制にするなど、
みなさんを見守り、安心して芸事に集中してもらえる環境作りを行っていますので、
いち社会人としても成長され、立派な舞台人として大いに輝き活躍してください。
新しい環境に入っていく卒業生へ、お祝いの言葉とともに宝塚歌劇団の取組について伝えられました。
そして、未沙のえる宝友会会長祝辞です。
宝友会というのは、宝塚歌劇団が認める唯一の卒業生の会です。
一部抜粋してご紹介します。
一人ひとりが心と体の健康に気をつけ、常に世の中にアンテナを張り、
世の中の動きに敏感になってください。
自分の目で見て、自分の頭で考え、自分の足で歩いてください。
舞台というものは決して一人でできるものではありません。
携わってくださる皆さんへの感謝の気持ちを忘れてはなりません。
小林一三先生のおしえ、清く正しく美しく、あらゆる礼儀作法、思いやりと感謝の気持ちを、
先輩から脈々と受け継いでいっています。
どうぞ皆さん、これを正しく伝えてください。
それが私たちの願いです。
昨年、大同窓会を開催し、38期生から94期生まで総勢450名が集まりました。
皆さん在学中や在団中、苦しいことつらいこと、色々あったと思います。
でも、何年経っても笑顔で集まれる、これが宝塚なんだと思いました。
先輩方はみんなのことを応援しています
宝塚歌劇団の生徒であることの誇りと責任を持って悔いのない宝塚人生を送られることを
心よりお祈り申し上げます。
39年間在籍された未沙のえるさんは、あたたかく愛情いっぱいに語り掛けられました。
112期生のみなさんはとても勇気づけられたのではないでしょうか。
このあとは表彰です。
『すみれの花咲くころ』のピアノ生演奏に合わせて表彰式が行われます。
まず【小林一三賞】
行い正しく成績最優秀の卒業生に贈られる賞です。
村上理事長より國宗美花さんへ賞状と賞品が授与されました。
行い正しく成績極めて優秀な卒業生に贈られる【校長賞】
中西校長から4名へ、賞状と記念品が授与されました。
【花柳禄壽賞】
行い正しく日本舞踊の成績最優秀な卒業生に贈られます。
中西校長から西川尚さんへ賞状と賞品が授与されました。
【優秀賞】
声楽部門、バレエ部門、ピアノ部門、演劇部門など8部門の成績優秀者に贈られます。
良く努力し輝かしい成績をおさめた卒業生に贈られる【奨励賞】
今年は、声楽ポピュラー部門と演劇部門の2部門でした。
【特別皆勤賞】
2年間全教科に完全出席を成し遂げた7名に贈られました。
【皆勤賞】
2年間皆勤だった13名に贈られました。
予科生代表送辞をつとめたのは第113期生の青木さらさん。
昨年の宝塚歌劇111周年記念式典で一緒に憧れの宝塚大劇場の舞台に立ち、
宝塚音楽学校の校歌や受け継がれてきた伝統ある楽曲を
皆様とお客様の前で一緒に歌ったこと。
そのお稽古の中で、真摯に向き合う本科生の姿から、
舞台に立つ者としての覚悟とは何かを学ぶことができましたという
感謝の気持ちを伝えていらっしゃいました。
そんな予科生からの言葉を受けて、卒業生総代・國宗美花さんによる答辞です。
答辞の中で、「112期のみんなこの2年間本当にたくさんのことがありましたね」と
呼びかけられると、卒業生の涙があふれました。
みなさん、白いハンカチで涙をふいていらっしゃいました。
それはそれは美しい涙でした。
初めて制服を着た時、初めての音楽学校での授業、初めてぶつかり合った時、
ご飯がおいしいねと笑い合った時、みんなで輪になり肩を組み涙と共に歌った合唱。
112期生のみなさんの大切な思い出。
きっとこれからもあせることはないのでしょうね。
111周年記念式典に参加されたことで、より歴史と責任を感じていらっしゃるかのような
卒業生の背中が立派に見えました。
宝塚音楽学校の生徒として歌う最後の校歌斉唱。
蛍の光合唱
続いてセレモニーが行われます。
円形に整列し、卒業生と予科生が一対一で向き合います。
卒業生の前に立っただけで、卒業生よりも涙を流している予科生がいたり、
そんな予科生を笑顔で励ます卒業生がいたり。
感謝の言葉とともに、予科生から卒業生にすみれのブーケが贈呈されました。
言葉では伝えられない思いを眼差しで伝えあっているように見えました。
予科生が作る花道を通り、大きな拍手に送られ、タカラヅカ行進曲のピアノ演奏に合わせて、
112期卒業生のみなさんは、2年間過ごした学び舎を巣立っていきました。
涙は頬に光っていましたが、晴れやかな笑顔で、
開式前よりも凛とした前を向いたたくましさを感じました。
宝塚音楽学校の生徒である誇りと、夢の舞台に立つ覚悟が見えました。
予科生の声を揃えての「ありがとうございました。」というごあいさつで卒業式は終了。
本科生を見送り、これからは背中を追うのではなく自分たちがしっかりやっていきますという
覚悟が見えました。
卒業式のあとは、すみれの花のブーケを持って、晴れやかな笑顔で集合写真の撮影が行われました。
卒業式終了後、代表生徒4名によるインタビューがありました。
インタビューに出席されたのは、左から
大阪府大阪市出身 國宗美花(くにむね・みか) さん
大阪府茨木市出身 赤井七海(あかい・ななみ) さん
三重県津市出身 小寺環菜(こてら・かんな)さん
東京都港区出身 吉田今日花(よしだ・きょうか)さん
多くの報道関係者を前に緊張しながらも、一生懸命答えてくださいました。
★卒業式を終えての感想
・國宗美花さん
この2年間は本当にあっという間で、光のような速さで過ぎていきました。
入学したのが昨日のことのように感じられていて、
この学び舎を旅立つと思うと寂しい思いでいっぱいですが、
これからも頑張ろうという気持ちです。
・赤井七海 さん
今日の卒業式という日を迎えるまで、ずっとそばで支え続けてくれた家族や、
2年間ご指導くださった先生方への感謝の気持ちで本当に胸がいっぱいでございます。
・小寺環菜さん
青春の詰まったこの大好きな宝塚音楽学校を卒業することは、少し寂しさもありますが
ついに憧れの舞台に向かう日々が始まると思うとワクワクします。
・吉田今日花さん
嬉しいことも悔しいことも色んなことをこの学校で経験することができて、
本当に幸せな気持ちでいっぱいです。
★音楽学校で過ごされた2年間はどんな時間でしたか?
・國宗美花さん
常に隣に同期がいて、同期は仲間であり良きライバルであり、
そんな中走り続けてきた2年間だったので、
人としても自分としても、努力することの大切さを強く学んだ2年間でした。
・赤井七海さん
本当に毎日がかけがえのない日々で、特に私は文化祭が本当に印象に残っています。
お稽古を積み重ね、同期と切磋琢磨して高め合った日々の中で得た経験や学びは、
本当に宝物です。
そのすべてを糧にして、これから憧れの宝塚大劇場の舞台へ走り続けてまいりたいと思います。
・小寺環菜さん
同期をはじめ先生方などたくさんの方に出会えてたくさん感じて、
自分自身も人として成長できたと思います。
素晴らしい出会いに溢れていて、すごく幸せな場所で、
宝塚が大好きだな、これからも頑張りたいなと再確認し、
毎日その思いを更新していった2年間でした。
・吉田今日花さん
すごく自分と向き合う時間が多かった2年間でした。
できなくて悔しいと思うこともたくさんありましたが、
毎朝自主練習をしたり、同期に意見をもらったりして、
必死に自分と向き合ってきました。
どうしたらもっと良くなるかなと考えて弱い自分と戦ってきた2年間でした。
これからも戦っていきたいと思います。
★どんな舞台人になりたいですか?
・國宗美花さん
小学生の頃から真彩希帆さんが大好きで、今でも大好きで尊敬しているお方です。
娘役として凜としつつも、観に来てくださったお客様が、
帰り道で観に来てよかった明日から頑張ろうという、
そういったハッピーなお気持ちをお届けできるような娘役になりたいです。
・赤井七海さん
和希そらさんのような、繊細でありながらも伸びやかで情熱的な踊りの踊れる
舞台人になりたいです。
いつまでも前向きに、ただひたすらに稽古を積み重ねて、
力強く芯のある男役になりたいと思います。
・小寺環菜さん
大浦みずきさんや紫苑ゆうさんに憧れて、幼い頃から宝塚歌劇を観てきたので、
111年間繋いでこられた素晴らしい宝塚の伝統を紡いでいける男役になりたいです。
・吉田今日花さん
妃海風さんのように明るくエネルギッシュで何色にも染まれて、
幸せをたくさんお届けできる娘役さんになりたいと思っています。
宝塚の街への思い
・國宗美花 さん
小さい頃からずっと宝塚の町を見ていて、入学してからもずっと宝塚の町を見てきましたが、
なんといっても劇場や音楽学校のようにオレンジの瓦の屋根の建物が並んでいることが
すごく印象的で大好きです。
・赤井七海さん
学校帰りや稽古に向かう際、武庫川を眺めながら大橋を渡っている時に、
月明かりが照らしている川の流れが印象に残っています。
辛い時も幸せな時も、宝塚という場所で私たちは成長してきたんだなと
通るたびに思っておりました。
・小寺環菜さん
音楽学校から見えるキラキラとした水面の武庫川が大好きです。
朝早く登校した際に聞こえる武庫川の轟く音に、
私も今日も一日頑張ろうとパワーをいただいてきました。
・吉田今日花さん
東京出身なのですが、東京から宝塚に来た際に、まず最初に到着する場所が宝塚駅。
宝塚駅からすでに宝塚歌劇の夢の世界があふれていて、
とてもワクワクするので宝塚駅が好きです。
卒業式のあと入団式にのぞんだ112期生のみなさん。
芸名も発表されました。
初舞台は、5月23日から7月5日まで宝塚大劇場で上演される宙組公演
『黒蜥蜴』・『Diamond IMPULSE』です。
112期生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。
初舞台を楽しみにしています![]()















































