元宝塚歌劇団 星組 都優奈さん
樽井美帆です![]()
宝塚歌劇の夢と情報をお届けする『レビュー・ステイション』
6月13日(土)は、スペシャルゲストデイをお届けしました!
お迎えしたのは、
元宝塚歌劇団 星組 都 優奈さん![]()
2016年、『THE ENTERTAINER!』で初舞台を踏まれた102期生。
2025年、『阿修羅城の瞳』・『エスペラント!』で退団されました。
退団されてから約10ヶ月。
宝塚音楽学校時代も入れると12年間宝塚一筋で邁進してきた反動で、昨年の秋にディナーショーを終えたあとには「燃え尽き症候群」のようになってしまった時期があったそうです。
でも、意外にも動かない日常が苦ではない自分を発見し、2匹の猫たちとゆったり過ごす時間を大切にされているとのこと🐱🐱
宝塚を目指し、バレエのレッスンなどで常に動いていたため、人生でこんなに動かない日常は初めての経験で、同じ24時間でも1日1日が本当に長く感じられるそうです。
新しい自分を発見していくのが楽しみとお話ししてくださいました。
都さんの宝塚歌劇初観劇は4歳の時。
偶然チケットが手に入り、お母さまと一緒に博多座へ星組公演『我が愛は山の彼方に』を観に行かれたそうです。
4歳の子どもには少し難しい内容のお芝居だったはずですが、舞台を見た瞬間に「私、ここに入りたい!」と感じ、そこから一度も途切れることなく宝塚に入りたいと思い続けられたとのこと。
そして大好きな星組に配属となり、ご自身の原点である博多座で上演された『ME AND MY GIRL』にご出演。
かつて客席から見ていた舞台に立ち、舞台から客席を見る側になった奇跡に感激されたそうです。
初舞台は、星組公演『THE ENTERTAINER!』。
ご出演の数日前に、このショーの映像をご覧になり、「本当にタイトル通り素晴らしい良いショーだなと改めて思いましたし、もうちょっと自分が上級生になってから出演したみたかったな。」と思われたそうです。
102期生のラインダンスは、大階段から「102」という人文字の形で下りてくる演出で、ピンク色の衣装を着た皆さんが、紅ゆずるさんの温かい歌声によって舞台へ呼び込まれました。
その時に紅さんが歌われていた「FLY ENTERTAINER!」という楽曲は、紅さんのお人柄が滲み出たような曲で、今でも102期生全員が携帯電話に入れている大切なお守りのような曲なのだそうです。
何か辛いことがあった時には、今でもその曲を聴いて背中を押してもらっているそうですよ。
当時、初舞台ロケットを礼さんがいつも舞台袖で見てくださっていて、出番を終え舞台袖に戻ると「お疲れ様!」と温かい声をかけてくださっていたとのこと。
その礼さんと、まさか10年後に一緒に宝塚の舞台を卒業することになるなんて、本当に奇跡のような巡り合わせで幸せですと語られました。
口上の思い出も。
102期生の口上は、他の期とは異なり『清く正しく美しく』という楽曲を7〜8名が毎回交替でソロを歌うという演出がありました。
そのソロの一人に選ばれた都さん。
宝塚大劇場での退団ご挨拶でも語られた通り、この初舞台で歌われた『清く正しく美しく』こそが、都さんにとって初めて大劇場で歌われたソロであり、この『清く正しく美しく』という言葉の重みがずっと胸にあり続けたそうです。
都さんは音楽学校の文化祭でも、日本舞踊の場面でこの『清く正しく美しく』をソロで歌われていました。
伸びやかで美しく響く歌声で、第一声となる大役でしたが、とても落ち着いていらっしゃったあの歌声を私は今も忘れることができません。
「大緊張で本当に大変だったんです!」と都さんは振り返っていらっしゃいました。
実はこの『清く正しく美しく』という楽曲、文化祭の時と初舞台の口上の時とでは、男役さんも歌えるようにキーがが異なっていたそうです。
同じ曲だと思って歌ってしまうと、頭の中で音が迷子になってしまうため、都さんはあえて「全く違う新しい曲」として頭を切り替えて工夫し、「これが102期生です!」という気持ちを込めて歌っていましたとのこと。
2017年『阿弖流為 –ATERUI–』では、入団2年目にして上級生の壱城あずささんの妻である和我女を演じられました。
本当に何もわからないまま舞台に立っていたため、一から壱城さんにすべてを教えていただき、壱城さんはお稽古場からずっと温かい言葉を都さんにかけられていたそうです。
エトワールを2度つとめられた都さん。
最初のエトワールは、2022年に御園座で上演された『王家に捧ぐ歌』。
宝塚に入団される前から『王家に捧ぐ歌』のすべての楽曲を歌えるほどこの作品が大好き!
音楽学校生時代に宙組で上演された際も、毎週観に行くほど大好きだった憧れの作品に、まさか自分が出演できるなんて!
さらにエトワールをさせていただき、こんなに幸せでいいのかなと胸がいっぱいになったとのこと。
大劇場でのパレードでは、「階段飾り」と呼ばれる下級生が大階段でエトワールを囲みますが、この時は階段飾りがおらず、階段に都さんただお一人という演出。
全員が自分一人を見つめている空間に、舞台稽古の時には足が震えて震えて仕方がなかったという都さん。
そこで本番に向けて都さんが取った行動は、なんと「足を閉じて歌うのをやめて、仁王立ちで力強く歌うこと」でした。
2回目のエトワールは、2022年の大劇場公演『JAGUAR BEAT-ジャガービート-』。
今度は一人ではなく、階段飾りの下級生たちが並んでくれていたため、とても心強かったそうです。
都さんのすぐ目の前が立ち位置だった乙妃優寿さんが、ずっとニコニコと都さんを見つめていてくれたおかげで、緊張がほぐれていったそうです。
「激しいショーだったので、一旦ここで休憩タイム、ヒーリングタイムをお届けしよう」という気持ちを込め、キレイな声で皆さんの体と心に染みるような声で歌おうと思って歌ってましたと都さん。
『ANTHEM』で日本武道館に立たれました。
福岡県出身のため、正直なところ日本武道館の場所が東京のどこにあるかもよく知らなかったそうですが、大好きなご家族を武道館に連れて行くことができ親孝行ができたかなと、家族に感謝されていました。
普段の大劇場とはステージの規模もお客様の熱さも全く異なっていたため、色々な工夫をされたそうです。
大劇場のいつものパワーのまま踊ると、武道館の広さではダンスが小さくこじんまりと見えてしまうため、いつもの100倍くらい大きく体を動かし、顔の表情やトークもしっかり奥のお客様まで伝わるように意識されたとのこと。
また、言葉をハッキリ発音しないと反響してしまうので、すごく口を大きく動かして歌われたそうです。
さらに髪型は、地毛だとペチャンコに見えてしまうため、エクステを入れてボリュームを多く見せるなど、工夫されたとのこと。
お化粧も、通常の舞台化粧ではなく、現代風を少し濃くしたメイクに。
「4日間だけの公演でしたが、本当に楽しすぎて、あと2週間くらいあのステージに立っていたかったです!」とおっしゃっていました。
退団公演『阿修羅城の瞳』・『エスペラント!』は、トップスター礼真琴さんの退団公演、そして111期生の皆さんの初舞台公演でもありました。
退団者は、礼真琴さん・白妙なつさん・紫りらさん・二條華さん・都優奈さん。
劇団☆新感線と宝塚歌劇による初のコラボレーションとなった『阿修羅城の瞳』で、都さんが演じられたのは、渡り巫女のひとり谷地(やち)。
渡り巫女は5人いましたが、全員衣装の形が同じなため、遠目から見ると5つ子のように見えてしまうという課題があったそうです。
そのためお稽古場から性格づくりについて話し合い、どうしたら一人一人の個性が伝わるかを追求されたとのこと。
ショートヘアや長い髪などの変化をつけ、見た目からそれぞれの性格が分かるよう工夫し、一人一人のキャラクターを作って役作りを楽しまれました。
礼真琴さん演じる病葉出門に、「何かっこつけてんのよ」という都さん演じる谷地のセリフがあったのですが、都さんは舞台袖に入ると心の中で「いや、そりゃかっこいいもん!」、「かっこよかった……!」と毎回そのお姿を満喫されていたそうです😍
毎日変わられる礼さんの熱い演技を間近で感じ、最後の最後まで追求が止まらないその背中を見て「私も満足せずに頑張らなければ」と、最後まで頑張れる本当にありがたい素晴らしい環境だったとしみじみ振り返られました。
『エスペラント』では、都さんの素晴らしい歌声がたくさん響き渡りました。
澄んだ高音はもちろん、低音の響く歌声も本当に魅力的な都さんの歌声。
「実は私、地声が低いんです。だから低い方を歌うのが得意というか……でも地声が低いからといって高い声が出ないわけじゃないのが自分でも謎なんです笑😆」とお茶目に教えてくださいました。
そして、千住明さん作曲の『青い星』の場面。
礼さんと退団者のみなさんが、星組の皆さんにこれからを託すようなこの素晴らしい場面でしたね。
皆さんが本当に幸せそうなお顔をして踊っていたため、都さんも幸せに包まれていたそうです。
一緒に歌っていた碧羽陽さんは、新人公演で都さんの役をされたご縁もあり、お稽古場から歌のことを都さんにたくさん質問されたそうです。
都さんも「伝えられることは全部伝えよう」という思いで一緒に歌われていました。
都さんはある日、この場面で退団を実感して涙がブワーッと溢れ出てしまったそうです。
そのあとが早替わりだったため、大急ぎで着替えをしながら同期たちから「どうしたどうした!?」と驚かれ、「寂しいーー!」と言いながら衣装を着替えたという、お話しも明かしてくださいました。
サヨナラショーでは『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』から「夜明け色に咲いた花」を、退団者の娘役4名で歌われました。
礼さんが公演で歌われていた時から「本当に素敵な曲だな」と思われていた都さんは、公演の映像をもう一度見返して、礼さんの素晴らしい雰囲気を受け取り、その当時の雰囲気を出せたらいいなという思いを込めて歌われたそうです。
大階段を下りての退団ご挨拶。
約10年間在籍された都さんですが、同時退団の方々が全員上級生だったため、最下級生というお立場での卒業となり、退団者5名のトップバッターとしてご挨拶をされました。
大階段でのご挨拶には大きな試練が・・・
「実は私、ものすごい高所恐怖症なんです」と衝撃の告白。
雪駄を履いていると足の裏の感覚がとても不安定で、足が震えて震えて仕方がなかったそうです。
さらに都さんは足のサイズが24.5センチあるため、大階段の幅から足がはみ出てしまっていたとのこと。
組の皆さんも客席の2500人のお客様も、全員が自分だけを全集中で見つめている空間にパニック寸前だったそうです💦
階段を下りる前、白妙さんに「落ちるかもしれない、どうしましょう」と相談したところ、「これまでに大階段から落ちた人は見たことないから大丈夫!」と励まされたものの、「私がその最初の一人になるかもしれない……」とハラハラされていたとのこと。
無事に素晴らしいご挨拶をされましたよね😊
星組で初舞台を踏み、そのまま星組に配属され、星組一筋で10年。
都さんにとって星組は、ご自身が初めて宝塚を観劇した原点の組であり、大好きな星組一色で過ごした年月は、とても幸せだったそうです。
幼い頃から星組のファンを経て、今また星組のいちファンに戻られたそうですよ。
思い出のセリフでは、『BIG FISH(ビッグ・フィッシュ)』から魔女のセリフを披露してくださいました。
都さんにとってこの「魔女」という役は、栄光でもあり、自分のすべて、一生心の中にある大切なお守りのような役なのだそうです。
東京宝塚劇場での最後の退団ご挨拶の時にも、ファンの方々へのメッセージの中にこの魔女の言葉を入れ込まれていましたよね。
愛していただいた役への感謝を込めて、最後のご挨拶にも登場させられたそうです。
素晴らしいセリフは、ぜひYouTube配信のアーカイブをご覧くださいね。
歌の先生のお仕事をはじめられた都さん。
「音楽は私にとって人生のすべてなので、音楽ってこんなに楽しいんだよと伝えていきたいです。」とおっしゃっていました。
宝塚大劇場の終演後に流れる『さよなら皆様』。
2フレーズ目を歌っていらっしゃるのが都優奈さんです!
都さんの美しいお声と、公演の余韻に浸りながらお帰りくださいね。
「振り返るとあっという間の10年間でしたが、楽しかったです!」本当に素敵な笑顔を見せてくださった都さん。
様々なことに対する新鮮な反応が本当に可愛らしかったです🥰
YouTubeライブのアーカイブはこちらです!
✨2026年6月13日『レビュー・ステイション』(都優奈さん)✨
都優奈さん、ご出演くださいまして本当にありがとうございます!










