宝塚音楽学校 第105期生 入学式
安來茉美です。
葉桜が目に鮮やかな4月18日(火)午前10時~宝塚音楽学校講堂にて、第105期生入学式がおこなわれました。
まず開式に先立ち、9時過ぎから集合写真の撮影がありました。
整列も素早かったです!
105期生の皆さんは凛とした佇まい。
でも緊張で少し表情がかたくなっていたのを見た本科生が「笑って!」というと一斉にパッと笑顔に。
はにかんだような笑顔がとても初々しかったです
撮影後には、舞台上・フロアの椅子の設置など入学式のためのセッティングが本科生によっておこなわれました。
自分が担当する持ち場が終わっても、他に自分に手伝える場所はないか、懸命に探して動いている姿が印象的でした。
開式の10時少し前には、あらためて本科生が入場。
そして10時になると新入生40人が、盛大な拍手に迎えられ入場します。
●開式のことば
●国家斉唱
●新入生徒紹介
総勢40人の名前が、ひとりひとり順番に読み上げられます。
「はい!」と立ち上がり、壇上の小林校長に向かって一礼し、次の人が呼ばれたら着席します。
溌溂とした返事が講堂に響き渡ります。
●小林公一校長祝辞
4月1日より就任された小林校長先生からのご挨拶です。
(一部抜粋)
皆さんは、26倍の難関を乗り越えて、宝塚音楽学校に無事合格いたしました。
皆さんの宝塚歌劇の舞台に立ちたいという熱い思い、努力、そして頑張りには敬意を表したいと思っております。
ただ、皆さん方の一人ひとりの後ろには、25人の涙があります。
皆さん方は、その25人の宝塚に対する思いを受け継ぐ代表者としているのだということを、
これから心の片隅のどこかにでも残しておいてほしいと思っております。
また家族をはじめ、これまで支えてくれた人たちに感謝の気持ちを伝えてくださいということ、
そういった人たちのために、宝塚歌劇団の生徒として、立派な人間に、
そして立派な舞台人に成長してくださいということをおっしゃっていました。
●角和夫理事長祝辞
(一部抜粋)
いま宝塚歌劇は絶好調。100周年を迎えて以降3年間、これほど多くのお客様に、宝塚に、
そして東京宝塚劇場に、足をお運びいただいた時期はなかったと思います。103年の歴史の中で、
今が一番多くの方に愛されております。
それを皆様、その時期に入られるということは、ある意味で恵まれている部分もありますけれども、
それだけに、大変な役を背負うということになります。
―中略―
(いま宝塚歌劇が絶好調なのは、)やはり皆さんの先輩約4000名の方の汗と涙の結晶であります。
その先輩のバトンを見事に受け継いで、そして新たな宝塚の歌劇の歴史を皆さんで作っていっていただきたい。
●宝塚歌劇団生徒代表祝辞(月組組長・憧花ゆりのさん)
(一部抜粋)
皆さんにとって今日がスタートです。たくさんの可能性が無限に広がっています。
どうかこの瞬間に、奇跡のような絆で巡り合った同期とともに、
助け合い、励ましあい、高めあいながら、よりよい絆をつくってください。
同期は年月とともに、大切な存在になっていきます。
そしていつかお客様に、夢や希望を届けられるような舞台つくりを目指して、努力を惜しまないでください。
人の心に何かを伝えることは、簡単なことではありません。
一日一日の芸の積み重ね、人として、どう息づいていくかによっても、大きく変化していきます。
創立者である小林一三先生がお作りになられた「清く、正しく、美しく」というモットーの中には、
たくさんの意味が含まれています。
人として清く、人として正しく、人として美しくとは、どういう意味であるのか、みなさんなりの答えをみつけてください。
●本科生総代 歓迎の辞(本科生総代・出野上渚さん)
(一部抜粋)
第105期生の皆さま、ご入学、まことにおめでとうございます。
本科生一同、心よりお祝い申し上げます。
これもひとえに、皆さまのひたむきな努力と、一途な志の賜物であるとともに、
ご家族の方々のあたたかい支えと、お力添えによるものと存じます。
本日、皆さまの初々しいお姿を拝見しておりますと、ちょうど一年前、わたくしたちも皆さまと同じく、
憧れの制服を身にまとい、大きな夢と希望を抱きながら、入学式を迎えたことが、昨日のことのように思い出され、
胸が熱くなる思いでございます。
わたくしたちはこの1年間、毎日一生懸命お稽古に励んでまいりました。
また、礼儀作法や集団生活における、規律の大切さを、学校生活等を通して学び、
身につけるべく努力をかさねてまいりました。
ふりかえると、厳しい日々ではありましたが、そのなかでわたくしたちは、
宝塚の舞台に立つために必要な精神力や粘り強さを身につけ、同じ目標に向かっている、
同志としての同期生との深い絆を作っていくことができた1年間となりました。
皆さまは本日より、その伝統ある宝塚音楽学校の一員です。
皆さまを支え、導いて下さるすべての方々への感謝の気持ちを忘れず、
小林一三先生の「清く、正しく、美しく」の教えを胸に、宝塚音楽学校の生徒としての誇りをもち、
実りある学校生活を送ってください。そしてわたくしたちとともに、限りない芸の道を歩んでまいりましょう。
●新入生総代 答辞(新入生総代・新井紀香さん)
(一部抜粋)
春爛漫の今日のよき日に、わたくしたち40名は、輝かしい伝統ある、宝塚音楽学校の、
第105期・新入生として入学式を迎えさせていただくことができました。
わたくしたちはよろこびと感謝の気持ちでいっぱいでございます。
―中略―
いただいたお言葉のひとつひとつを胸に刻み、「清く、正しく、美しく」の教えを守り、
立派な舞台人になるよう、限りない芸の道に精進することを、いまここにお誓いいたします。
なにもわからぬ未熟なわたくしたちではございますが、諸先生方をはじめ、本科生の皆さまがた、
どうぞよろしくお導きくださいますよう、心からお願い申し上げます。
最後に、今日まであたたかく見守り、励まし、夢と希望をもつ道を選ばせてくださった家族に感謝をいたします。
ご列席の皆さま、わたくしたちは必ず立派な舞台人になるよう懸命に努力してまいります。
●金剛石の歌
●校歌斉唱
憧れの校歌を歌う姿はとても誇らしく見えました。晴れやかな歌声が講堂いっぱいに響き渡りました。
●閉会のことば
●セレモニー
閉会のことばのあとはセレモニーです。
まず予科生が起立して、舞台上の半円状に整列していきます。
そして本科生が続いて起立、予科生とひとりひとりが向かい合う形で整列していきます。
予科生の入学を祝って、本科生が予科生の胸に校章をつける感動的なシーン。
感激で瞳に涙を浮かべられる予科生の方もいらっしゃいました。
●代表者インタビュー
入学式終了後、新入生生徒代表のみなさんにお話を伺いました。
インタビューに答えて下さったのは、
(写真右から)新井紀香さん、岡部すみれさん、上川莉央さん、田坂芽久さんの4名です。
★まずは合格発表から入学式を終えて率直な気持ちを・・・
新井紀香さん
あこがれの制服を着る事ができ、うれしさと同時に身も引きしまる思いなのですが、
同期と一緒に力をあわせて、2年間頑張っていこうと思いました。
岡部すみれさん
長年憧れていた校舎でこれからたくさんのことを学べるのだということで、期待と喜びで胸がいっぱいです。
上川莉央さん
105期生として入学することができ、大変嬉しく思っております。
これからは、清く、正しく、美しくの教えを胸に、日々精進してまいりたいと思います。
田坂芽久さん
大好きな宝塚の舞台に立つスタートラインにようやく立つことができましたので、
今日のうれしい気持ちを忘れずに、これからも一生懸命頑張りたいと思いました。
★どんな舞台人になりたいですか?目標とする人もあわせて教えてください!
新井紀香さん
どこにいてもキラキラ輝いていて、初心の心を忘れない舞台人になりたいです。
岡部すみれさん
今日、今ここで感じている気持ちを常に忘れないで、どんな時もキラキラと輝いた舞台人になりたいです。
上川莉央さん
存在感のある凛とした舞台人になりたいです。
田坂芽久さん
笑顔が素敵な、誰からも愛される舞台人になりたいです。
★宝塚を目指すようになったきっかけを教えてください!(安來から質問させていただきました)
新井紀香さん
幼いころより、バレエを習っていたのですが、バレエの先生の勧めで宝塚を初めて観劇し、
その世界観にひき込まれ、私も目指したいと思いました。
岡部すみれさん
私は名前がすみれなので、宝塚とはとてもご縁を感じていて、中学1年生のときに初めて宝塚の舞台を
拝見して、絶対にこの舞台に立ちたいと思い受験いたしました。
上川莉央さん
幼い頃から憧れており、娘役さんのドレスを見たときに、私もこのドレスが着たいと思い目指しました。
田坂芽久さん
幼い頃より、沢山観劇に行かせていただき、その憧れの舞台に立ちたいと強く思い、受験いたしました。
★目標とされるスターは?
新井紀香さん
月組の愛希れいかさんです。どんな役にでも、すぐになりきり、とてもいつも輝いているからです。
岡部すみれさん
いまは退団されている野々すみ花さんです。常に舞台に対して、謙虚な姿勢でとりくんでいらっしゃる姿を、
大変尊敬しているからです。
上川莉央さん
退団されている陽月 華さんです。ダイナミックで存在感のあるダンスに憧れています。
田坂芽久さん
星組の礼真琴さんです。どんなときも努力をし続け、いつも明るく舞台に立っていらっしゃる姿がとても印象的だからです。
★新井さんに・・・総代挨拶のときのお気持ちは?お姉さんからアドバイスは?
新井紀香さん
答辞を読ませていただくことは新入生の代表ということでとても緊張したのですが、みんなの代表として
一生懸命頑張って読もうと思いました。姉からは、2年間厳しいことも沢山あるだろうけれど、
同期と一緒に頑張っていくんだよと、後押ししてくれました。
第105期生のみなさん、ご入学おめでとうございます!
2年後の初舞台を今から楽しみにしています