愛娘・浅子順子さんにお聞きした 演出家・内海重典さんの足跡

姿 美保子です

2月12日の【レビュー・ステイション】は

宝塚歌劇を愛し、応援されている各界の方をゲストにお招きしてお話しを伺う

スペシャルインタビューを放送しました。

お越しいただいたのは、宝塚歌劇の演出家・内海重典さんの長女、浅子 順子さんです。

 

『レビュー・ステイション』2016.2.13浅子順子さん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

浅子さんには 内海重典さんが書き残された史料や寄稿を元に、

ご逝去の翌年発行された本

「内海重典 私が愛した宝塚歌劇 ー演出家として生きた六十年ー」から

様々なエピソードをご紹介して頂きました。

 

内海重典さんの宝塚第一回のレビュー作品は 大阪の北野劇場で行われた4組合同公演。

入団してわずか2年目の昭和16年のことだったそうです。

かぐや姫を題材に書かれた作品のタイトルは「宝塚かぐや姫」。

出演者は春日野八千代さんなど4組の大スターで、主人公のかぐや姫は男役の小夜福子さん。

男役の大スターに娘役を頼むなど無謀すぎるという周囲の反対や心配から

内海さんは恐る恐る直談判に出掛け、小夜福子さんの出演を取り付け公演が実現しました。

そして生まれたのがあの名曲 「さよなら皆様」(作詞:内海重典 作曲:川崎一朗)。

70年を過ぎた今も、大劇場終演後の客席に流れています

また、戦後まもない昭和26年に内海さんは小林一三氏の命を受け

ミュージカルを勉強するためにアメリカ・ブロードウエイに視察に行かれました。

そして日本で初めて、45回転のレコードやプレーヤーを持ち帰られた他、

帰朝公演では初めて紗幕を使われたりもしたそうです。

それからも コード付きのマイクや、ドライアイスを利用した舞台のスモークなど

それまでになかったアイディアを内海さんは次々と実現されてきました。

 

実は当日浅子さんは、お母様である 内海 明子さん(加古まち子さん/28期生)が残された

日記やアルバムなど 貴重な資料も多数お持ちいただいていたのですが

残念なことに時間内に御紹介することが叶わす、大変残念に思っています。

番組終了後に伺ったお話しでは

戦時中、演出家や楽士、生徒はいくつかのグループに分かれて

リュックを背負いモンペをはいて「宝塚移動演劇隊」として各地を慰問に廻ったそうで

内海先生も、加古まち子さんもその一員だったそうです。

浅子さんはその当時のお話を色々お母様から聞いていらっしゃいますので、

宝塚歌劇100年の歴史の中の大切な1ページとして

ぜひそれらのお話もこの番組でご紹介したいと、再度の御出演をお願いしました。

 

さて、三寒四温といいますが

このところ気温の変動が激しく、体調を崩している方も多いようですね。

インフルエンザも流行っているようでまだまだ油断はできません。

皆様お変りはありませんか

 

大劇場で上演中の雪組公演「るろうに剣心」でも休演者が続いているようです。

先週末に私が観劇した時も数名の休演者がありました。

にもかかわらず、舞台は益々盛り上がっていたのに感心されたのですが

中でも休演された彩凪 翔さんに替わって 武田 観柳を演じた真那 春人さんは

代役とは思えないほどのはまりっぷりで、

「〰ガートガトガトガトリングー〰」のフレーズでも おおいに客席を沸かせていました。

フィナーレで観柳の扮装に羽根を背負って降りてこられた真那春人さんには 

代役として奮闘されたことへの激励の拍手と

役としてすばらしい演技を見せられたことを称賛する拍手が

ひと際大きく送られていたようです。

彩凪 翔さんは16日11時公演から無事復帰とのこと

真那春人さんは四乃森青紫率いるお庭番衆4人組の一人、

式尉に戻って引き続き舞台で活躍をされることでしょう。

 

「雪組公演の観劇と“赤べこの牛鍋”を食べにまた宝塚に来ます」と

スタジオを後にされた浅子 順子さん

今回の御出演ありがとうございました。

次回の御出演もお楽しみに